2008-05-05

消えた超本塁打王??

06年から07年への傾向としてものすごい本数の本塁打を打つ人の減少があります。



1Bはリスクポジション?

なんだか今年は20%程度終了した現段階において、ある程度想像はしていたものの、大型扇風機が予想より多いです。Orank100位以内の各ポジションで、打率240に達しない極端な不振者がどの程度いるかチェックしてみました。分母はそのポジションでの該当者一覧。また右の欄は上位15名での平均です。

不振者率


Orank100位以内

上位15(外野は45)

C

0/5 (0%)

4/15 (Orank 260まで)

1B

5/16 (31%)

4/15 (Orank 83まで)

2B

1/8 (13%)

2/15 (Orank 185まで)

3B

1/10 (10%)

2/15 (Orank 173まで)

SS

1/10 (10%)

4/15 (Orank 195まで)

OF

6/32 (18%)

10/50 (Orank 186まで)



打率だけにしているのは、これが一番大きな数で、これの不振が一番響くからです。たとえば打率240の人が1名いると打率280目指すなら320の人が、打率300を目指すなら360の人が必要となり、結構影響は大きいです。

で、その失敗確率は、1Bがダントツです。Orank100位以内で30%近く失敗。別の言い方をすると、Orank100位以内の野手のべ81名(各ポジション重複カウント)のうち、失敗人数はのべ14名、うち5名が1Bです。Orank100位以内の野手の不振者のうち実に30%近くが1Bなのです。

上位15名目(45名目)のランクを見ても、1Bについては他のポジション以上に通常使用が予定されている人のうち上位だけをとった集計であることは明らかであるにもかかわらず、失敗率が際だっています。

今年の場合、打率だけは低いものの、50本塁打ペースを守れている人(要は20%終了時に10本)というのはいないようで、打率の低下とともに、本塁打の数も減っているようです。上位の1Bに通常期待するものは、HR/RBIです。RBIは打線・打順に加え高打率か多HR(高長打率)で稼ぐものに思われますが、打率も本塁打も低いとRBIまで低くなります。よって、さっぱり(苦笑)という結果になってしまいます。

うーん、大砲はリスクが高いと思っていたが、ここまでとは、、、と、HRについてもう一度見てみました。

HRは継続して打てるか?

以前、本塁打について、06年、07年の20本塁打、40本塁打の人数を調べてみましたが今回はもうすこし分けてみました。


20HR

25HR

30HR

35HR

40HR

07

79

46

26

8

5

06

73

54

34

23

11

基本的に上に行くほど07年は06年に比べて人数がが減少しているのがわかります。

特にひどいのが35HRライン。実に1/3です。うーむ、ステ○○ドか。。

05年のデータがめんどくさいので、06と07だけ比較します。06年の35HR、40HR達成者のうち07年は何本くらい打ったかをチェックしてみました。

07年本数

20HR未満

20-29HR

30-34HR

35HR以上

0640HR

(11)

0

3

4

3

0635HR

(23)

3

9

6

5


40本打っていた人が20本を切る確率は低そうですが、逆に20本台に落ちたのが1/3とすると、結構な数です。1名あたり20本近く減っているわけですから。35HRでみると実に半数以上が30本を切っています。減る方が圧倒的に多い。チーム本塁打で200をめどとするわけですから、1名で20本とか減らされるならドラフト時には全く当てにならないことになっちゃいそうです。

逆に07年の35HR、40HR達成者のうち06年は何本くらい打っていたかをチェックしてみました。目的は、例のものを使っていた人との世代交代が進んだのかのチェック。

06年本数

20HR未満

20-29HR

30-34HR

35HR以上

0740HR

(5)

1

1

0

3

0735HR

(8)

1

1

1

5



うーん、数が少なすぎてはっきりとはわかりませんが、とにかく07年は35HR、40HRを確保するのは結構大変で、しかも前年実績から取りに行くというのは相当に難しいということがいえそうです。なにせ40HRで40%、35HRで25%は、一般の人ゾーン(笑)である30本未満からの到達者ですから。

例のものの影響か・・・

今年もはっきり言って超長距離砲というのは低調です。リスクが高いので、リスクが高い分野共通の方針として、ドラフトの超上位でしかとらないという戦略をとったのですが、長距離砲に関して言えば、今のところ回収はできていません。

長距離砲の怖いところは、打率がめっぽう低く、致命的な損害をチームに与えているのに、たまに一発が出て、主軸を打っているために、それなりのランクになってしまうことです。そのためだらだらずっと使ってしまいます。打ち出したらすごいぞ、という期待感もありますし。

今年くらいは様子見でもいいかもしれませんが、来年以降、1Bの超長距離砲をねらうという戦略はがらっと変わる可能性もありそうですね。

最後に今年のHRのランキングを見ていても相変わらず低調です。60HRねらえそうな勢いの人は全くいません。今年の1Bについては、打率が堅いタイプで打率が爆発している人がいい成績を残しており(R/RBIもついてくる)、ついでに芯にあたる率も高いからHRもそれなりにあるという感じになっています。よほど巻き返さないと、来年はそもそもHRの大砲をとるべきか、というファンタジーの今までの戦略が大きく変わる年になる可能性があると思います。

なお、その逆効果か、盗塁は昨年よりも出ている気がします。なにせ10HR超えているのは2名、10SB超えているのは8名と、SB上位になっていますから。盗塁の専門家の活躍が多いようで、これをとらないという戦略をとっている私も変更を迫られる可能性もありそうです。もっともHRと違いほかのスタッツへの波及効果が低いので、そもそも真ん中あたりしかねらわないという人も多くなってきそうで、戦略に幅がでそうなところです。

1ヶ月しかたっていないところですが、昨年来(もっというなら数年前から)の流れは継続しており、いよいよ、本塁打だけの振り回すタイプの活用余地というのは減ってきているように思われます。

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