トレード (11)FAの実力を知る
add/dropでもトレードでも、いつでもアクセスする事ができるFAの状況を知るというのは非常に重要になってきます。
FAとは
FA(Free Agent)とは、どのチームにも所属していない選手の一団をいい、この状態の選手については、基本的にどのチームでも即座に自分のチームに加えることができます。
add/dropの対象となるのはFAにいる選手ですので、これらの選手の状況が重要になるのは当然です。一方トレードの場合は、FAという選手を非常に安価で提供してくれる第三者としての役割を果たします。
このFAについて、通常のパブリックのフォーマットで遊ぶ場合、圧倒的に外野手、先発投手に有力な選手が集中するということは従前より書いているとおりです。
FAの実力をはかる
こういった機能を果たすFAについて、多くが語られることはとても少ないです。そこで、ここでは手探り状態ながら、FAの実力をはかってみたいと思います。
そもそもこのFAの実力、人数が多すぎることもあり、どのように把握すべきか、それが悩みとなります。ここでは、ゼロサムゲームであることを利用した計測をしてみたいと思います。
大リーグの1週間の記録は全て、各ファンタジーチームに所属している選手かFAにいる選手により記録されます。で、ファンタジーチームに所属している人数はほぼ一定です。
FA層が薄いと感じる場合、多くの記録が各チームに所属している選手により記録されているということでありましょうし、FA層があついと感じるということは、多くの記録がFA選手により記録されていることになると思います。
add/dropも私の遊び方の場合、多くはそれ専用の枠を用いた短期的な成績を求めるものです。また、トレードで他の人が選手を獲得するかというのを判断する場合、選手のそのときの調子というのはとても大きな役割を果たします。もともとランクの高い人からトレードしているので、皆がランク通りの実力を発揮していればトレード・レギュラー獲得用のadd/dropの必要はないのですが、レギュラーに一定数は不調選手・怪我選手が発生しますし、FA選手にも大化けする選手・絶好調になる選手というのが発生するため、これらが必要となるのです。
こういった遊び方を想定する場合に、一番知りたいのは、今現在のFA市場の状況です。これのはかり方として、野手・先発の場合1週間の成績を考えるということが可能ではないかと思います。
1週間のうちどれくらいの割合の記録(野手の場合本塁打・盗塁・得点・打点・安打数、先発の場合勝星・奪三振・投球回数)が各チームに所属している選手によって記録され、どれくらいの割合の記録がFA選手によって記録されているかをチェックしてみることにしました。率系の数字は把握が難しいこと、クローザーをはじめとするRPは情報により取得する確率がおおいことから、計測の対象とはしていません。
具体例
以下は、私がコミッショナーのリーグ(14名のリーグ。比較的コンペティティブで、FAが薄いと感じます)の今日現在のFAとチーム所属選手について、昨日までの1週間を対象としたデータです。選手欄のall taken players とall available playersを利用しています。イニング数は1回1/3を投げた場合1.1と表示され、1.1と1.2を足すと本来3ですが、この集計では2.3となるので、正確ではありません。
| taken | %占有率 | FA | % |
HR | 114 | 71.7% | 45 | 28.3% |
SB | 77 | 66.4% | 39 | 33.6% |
R | 500 | 62.7% | 298 | 37.3% |
RBI | 476 | 60.6% | 310 | 39.4% |
H | 998 | 58.7% | 701 | 41.3% |
| | | | |
| | %占有率 | | |
W(SP) | 35 | 49.3% | 36 | 50.7% |
K(SP) | 433 | 53.3% | 379 | 46.7% |
IP(SP) | 543.6 | 47.1% | 609.6 | 52.9% |
これが総合計ですね。FAに残っている割合の少ない順にHRでした。投手はいずれも半数くらい残っている感じですね。この週はどうやらエース級の登板が少なかったようで(おそらくローテーション3-5番手が多かったかと)、チームに保有されている投手の占有率が50%位になっていますが、その前は60%くらい保有されていました。また、その影響からから、攻撃statsの総数は相当違い、この週の方が高いです。ただ、野手に関しては割合は一緒くらいでしょうか。
今週活躍した人(週間Orank100位以内)
Orank100 | Taken (total) | typical | FA (total) | tipical | Wright 07 | per 7 games |
人数 | 49 | | 12 | | 160 | 7 |
HR | 72 | 1.5 | 16 | 1.3 | 30 | 1.3 |
SB | 34 | 0.7 | 9 | 0.8 | 34 | 1.5 |
R | 230 | 4.7 | 48 | 4.0 | 113 | 4.9 |
RBI | 237 | 4.8 | 53 | 4.4 | 107 | 4.7 |
H | 408 | 8.3 | 75 | 6.3 | 196 | 8.6 |
| | | | | | |
| | | | | | |
Orank 100 | Taken (total) | typical | FA (total) | typical | Peavy 07 | per 2 game |
人数 | 15 | | 12 | | 34 | |
W(SP) | 16 | 1.1 | 16 | 1.3 | 19 | 1.1 |
K(SP) | 145 | 9.7 | 88 | 7.3 | 240 | 14.1 |
IP(SP) | 152 | 10.1 | 137 | 11.4 | 223.1 | 13.1 |
これを見る限り、野手は、盗塁をのぞいて、1週間限定であれば超一流選手と同様の数字を残すFA選手というのも十分に手当可能ということになります。ちなみにこのFA12名のうち外野を守れるのは6名で、やはり半数でした。その前の週は実にFAの平均盗塁0でしたので、一般に盗塁を活躍するFAから稼ぐというのは結構難しいのかもしれません。add/dropのところで書いたように数字が少ないので、add/dropでねらう対象としたいところですが、なかなか難しそうです。走りまくりのレギュラーをFAからとるということはできてもadd/dropで日々稼ぐというのは難しそうですね。よってレギュラーで盗塁は確保したいかも、と思われます。
投手についてやはり目につくのは、奪三振率の難しさと、勝ち星の容易さでしょうか。SPをadd/dropしてやっていくというのは結構作戦として良さそうですが、その場合、よっぽどレギュラーで奪三振率というのをしっかり確保しておいた方が良さそうですね。そうしないと年間1000奪三振(0.8K/IP)が厳しくなりそうです。少なくともこの週、前週の活躍したFA先発の平均奪三振では足りませんでした。言われているように奪三振率重視で投手をとるのもいいのかもしれません。逆に奪三振のないタイプをドラフトで指名した場合add/dropでイニングを補うというのではなく、しっかり頭数をそろえてローテーションを守る方がいいように思われます。
以上は1週間の成績ですし、成績のいい人はすでにaddされていたり、スポットでのadd/dropの結果、今FAでも成績自体はチームにカウントされている場合もあると思います。またその分析も人それぞれと思います。ただ、全般的なざっくりした傾向は、結構感触とあっているかなという感じです。
自分のチームの選手がどのくらいの成績を残しているのかというのを比較する対象にもなるかもしれません。特に結構活躍しているというためには、ざっくりHが10本、R/RBIが各5点、HRが2本、盗塁1つくらいは欲しいというのは、実際使いやすいデータではないかと思います。ま、不調選手がいても好調選手で補えていればいいんですけどね。
毎週こんな事をしているわけにもいきませんが、たまにはいいのかもしれません。
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