2008-05-02

add/dropな日々(3) クローザーは早期にadd/粘ってdrop

クローザーはいち早くaddし、ゆっくりdropするのがいいような気がします。


Fantasy baseballの中で一番特徴的なのがクローザー(CL)です。

クローザーとはSVを稼ぐ人

Closerとは、勝ち試合の最後に登場して、勝っているチームの勝ちを確実にする存在です。日本では大魔神佐々木・火の玉藤川などが有名ですね。これがゲームで特殊な地位と見なされるのは、基本的にクローザーのみがSVというスタッツを稼ぐところ、チームの戦略により選ばれた投手がチームに1名だけいる、という戦略性・希少性のためです。

SVの分布は偏っている

SVもスタッツである以上、しっかり稼いでいく必要があるのですが、基本的に大リーグに同時に30名しかこれを稼げる人がいません。クローザーは、試合展開によってSVを何日か連続でまとめて稼ぐこともある一方、長期連敗中とかはさっぱりSVを稼いでくれず、しばらく登板すらしないということもあります。

セーブの数は、大リーグ全体で年間900ほどといわれています。勝ち星は全体で160/2*30=2400ですから、勝ち星の4割弱です。

勝ち星と違い、これが少人数によって独占されているのです。いかが人数分布です。いずれも例によって今現役の人only。


15以上

10-14

5-9

SV(07)

31

4

9

SV(06)

26

4

11

勝利(07)

27

48

107

勝利(06)

29

53

82



いかに集中しているかは一目瞭然です。

従って、ちゃんと選手をもっていれば、すぐに稼げるが、ちゃんと選手を持っていなければ、ものすごく苦しいという、各チーム間の差が出やすいStatsという特徴があります。従って、とにかくちゃんとCLを持っていることが大事になります。

クローザーはだれでもいいので常時3-5名

SV自体が試合展開に左右されること、投球回数が少なく、結果にばらつきが出やすいことから、誰を保有するのか、というのはあまり重視しなくてもなんとかなるかなと思っています。

無論奪三振率、防御率、WHIPなどの、率が絡む分野で先発の成績を凌駕する可能性が高いこと、特に上位CLにはほぼ確実にその分野で貢献してもらうことが期待できることなど、ランクの高いCLを保有する価値もありますが、基本的に上位のランクは他のことに使い、CLのランクは低くても何も気にしないというのが、合理的かなと感じています。

つまり、昨年の稼いだセーブ数で今年のもくろみを立てるより、CLをエンジンに見立てて、3-5つエンジンを積んでおくというのが基本的な戦術となるかと思います。この点、昨年成績からプロジェクションをたてる他のポジションとは大きく違いますね。

従って、優秀な人をそろえるとかはあまり必要なく、また、一時期6名で後は2名とかいう状況を避け、常時一定数をそろえておくこと大事かなと。

枠の関係がありますが、シーズン中、常時CLを3-5名そろえておくことが目標となるでしょうか。

addの方針(不安定なCLのセットアッパーをねらう)

addの方針としては、このように希少価値が高いCLがFAにいたら拾うべきです。ま、当たり前ですね。

誰がCLをやるかはチームの方針によるところが多く、チームの戦略についてのニュースをいち早くキャッチして、動くのが基本です。従って、ずっとPCの前に張り付いている人、英語を読むのが早い人などが有利になります。これを推奨する気は全くなく、とりあえず、この道はあきらめるという前提。

ただ、ま、ふつうの人でも怪我は予測できなくても、CLが不調のために変わるかもしれないというのは、過去の試合の傾向から読み取ることができます。セーブ機会にそれを失敗する場合、ボックススコアと呼ばれるシートでクローザーの横にBSというのが記入されます。Yahoo!で見る限り、何度目のBS(救援失敗)かというのも一目瞭然。

何度か救援失敗を繰り返すと、だいたいCL交代です。よって、BSが加算できているCLがいたら、そこのチームのセットアッパーの獲得に動くというだけでも、結構なんとかなったりします。

セットアッパーというのは、SVを稼がない中継ぎです。登板回数は若干CLより多いですが、基本的な性向は同じ。要は各Statsに与える影響が少なく、また、いつ登板するか読めないのです。従って、結構いい成績の中継ぎでもFAにいることがままあります。これを選びながらとる、ということですね。成金ねらいで安く「歩」をとる感じです。

なお、個人的な好みの問題かもしれませんが、少なくともパブリックでは、自分のCLのいるチームのセットアッパーは基本的にとりません。これをすると、クローザー交代時のへこみはなくなるのですが、ファンタジーは基本的に優秀な選手だけでプレーするので、各枠あたりの爆発が重要になるところ、上値は、別のチームのセットアッパーがクローザーになったときの方が高いからです。攻め。確実に勝てるなら、守りでもいいのですけどね。

CLの故障の時の代替要員はねらうべきか?

CLが故障すると、その期間、代替のセットアッパーがクローザーになります。これをとるべきか。

リーグによります。また、期間、状況にもよります。

一般的にクローザーの人数が30名に限定されているため、みんなが熱心なリーグほどクローザーの価値というのは高くなります。取り合い。流通量も少ないため、トレードでもあり得ない値段で取引されたりします。

こういったリーグでは、少しでも取りに行くべきです。とくに代替が1名の場合。

ただ、取りに行く際は、どのていどのセーブが期待できるかというのは一応念頭に置く必要があります。

たまに、クローザー不在の間は、好調な中継ぎの中から適宜の人をその日その日で使い分けるという、クローザーコミッティの戦略がとられる場合があります。このときに、候補の一人を取りに行くのかは、クローザーの価値が高いリーグでも相当迷います。

たとえば、CLが故障により2週間戦線を離れるとします。その代替を、A,B2名のセットアッパーが交互につとめるとします。このときに稼ぐセーブの期待値はいくらか。

2週間の間の試合数は10-14くらいです。とりあえず12で計算するとして、期待できる勝率は5割(野球は他のスポーツと違い、だいたい4-7割に全チームが集中するため、基本勝率5割で計算して大丈夫だと思っています)。そのうち4割にSVのチャンスがあるとすると、2週間のSVの期待値は12*0.5*0.4=2.4。2名で分けると期待値は1です。

最もこういう小さい値は振れが大きい(最大はやはり6とか8まで稼げる可能性はあると思います)ので、枠に余裕があれば、とってもいいと思いますが、通常厳しいリーグほどFAの層が薄く、add/dropの甲斐がなく、落としたい選手が少ないものです。従って、たとえCLの価値が高騰しているリーグでもクローザーコミッティの一員をとるというのは二の足を踏んでしまうことも多いです。

もっとも、その後の運用で実はコミッティではなく、1名がほとんどのセーブ機会を担うという状況になれば別ですが。

CLをdropするとき

クローザーではなくなったり、怪我をすると、「金」が金でなくなります。よってdropすることになります。

ただ、CLの希少価値というのはここでも影響してきて、不調の場合、完全に目がなくなった(代替が大活躍をしていて、かつ、当該CLがセットアッパーとして引き続き不振である)とか、復帰に1ヶ月以上かかる様なときは、dropでもいいとおもいますが、それが確定するまでは、多少むだかもと思いつつ持っておくというのが大事な戦略になろうかと思います。出戻りというのは結構ありますから。

ま、いろいろ書きましたが、基本的にはCLであればaddし、そうでなければdropする、それだけです。


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