米国law school出願 (出願校の選択)
ここまで来たらいよいよ出願校選びである。あまり考え込まず、ランキングに素直に従ってもいいのではないだろうか。いずれにせよ、結構わくわくする作業である。
1 受験校数
大学受験と違い、受験日がないので何校しか受けられないという制約はない。体力、根気、予算の許す限り、また不安が解消されるまで何校でも出願する。ただ、一般的な出願数というのは一応ある。すくないひとで3-4校、ふつうで6-8校、多い人で10-12。私は、成績に不安があったためきわめて多くover 15.
2 受験校の絞り込み
アメリカのLLMも日本の大学と同様、学校により特色がある。特に、IP(著作権等)、金融、その他特徴的な分野をふんだんに学びたいと言うことであれば、その分野に特化した大学を選択するのも一案である。
ただ、入ってくる情報は限定的である。普通のLLM受験生の場合、留学以前に英語が苦でないという人は少ない。従って、どうしても英語の情報というのは限られ、いきおい、日本語の情報が中心となる。その場合、各大学のLLMの状況についてふんだんに情報を取得できる環境というのはなかなか考えづらい。大事務所であっても、大学は思ったより偏っているし、留学年次が相当昔という先生方も多く情報としてどこまであてになるか不明である。また、何よりそこまで多くの(留学帰りの、目上の)先生方から個人的に留学に関するある程度正確な情報を得られるまでの人間関係を築くのは難しい。あっさり、表面的に聞けばだれもが自分の母校を推薦するのは至極自然である。
私の場合、「住めば都」と信じ、純粋にランキング順(Yaelは論文を2つ求められたので却下)に提出したし、最終決定もした。この考えはあながち間違っていないように思う。留学する年次になると、研修所同期も各大学に留学していてそれなりに情報が入ってくるし、その内容を理解できる。それによると、概してランキング上位校の方が学校の規模も大きく、科目数もふんだんである。町は、それぞれ大いに気に入っているようだ。もちろん、留学前も同期・友人から情報は入ってくるが、自分にバックグラウンドがないため、あまり情報を消化・分析できない。たとえば、assignが何ページあるだのどのくらいの頻度で当てられるだの、どのような科目があるだのという情報を聞いてもあまりぴんとこないのである。
以下は、LLMに関する話の際も一番一般的に引用されるUS NEWSのJDのランキングへのリンクである。
US NEWS Law School ランキング
3 要項(brochure)
出願校を決めたら、各大学のWeb siteに行き、brochureを取得する。ランキング一覧を記載しているページからリンクをたどるか、既に準備中の友人からリンクの一覧をもらい受けるのが手っ取り早い。私は出願校が多いからか、この作業自体も結構大変であった。他人の行かない大学にも出願するためには結局自分で準備するほかないのである。
Brochureを取り寄せた後、私が具体的にやった方法は、以下の通りである。
まず、大学ごとにフォルダを作る。ここは人によると思うが、私は締め切りの日付(自分でアーリーなり、通常なり決める)順に並ぶようにフォルダ名をつけ、その中にBrochure を入れた。たとえば、Columbiaは08年1月1日、NYUは07年12月1日が締め切りであったなら、”080101 Columbia”, “071201 NYU”という感じである。この場合、名前順に並べるとNYUが上に来る。当初(締め切り日についての情報を取得するまで)はランキングごとという手もあるが、出願校を決めた後は、最終的には締め切り日順の方が使いやすい気がする。 Brochureは通常PDFであるが、そうではない場合(hrmlのみなど)、その他の大学との整合性を考え、PDF化して作業するのがいいのではないだろうか。
次に、Brochureから、締め切り日、書類要件を抽出する。具体的にはbrochureをPDFのまま読んでいった。このとき、Acrobatの機能を使いながら、該当箇所に線(具体的には、赤色で囲みをした)やら蛍光ペンを塗りながら読んでいくと後々便利である。もし、既にbrochureをこの形で読んでいる友人がいるなら使い回すのがいい。大画面を使っていたのでこの作業は苦ではなかったが、大画面がない場合は、プリントアウトをする方が楽な場合もあろう。画面のまま作業するメリットとしては、自宅と仕事場両方で作業をすることが可能になること、友人・後輩に資料を渡す際に使いやすいものになること、applicationでacrobatを使う際の練習になることなどがあるが、いずれも決定的ではない。
抽出した要件は、一覧表にすると良い。もとから一覧表を作ってもいいが、先例があるのであれば、それを活用するのがよい。大体毎年同じであり、ネットの活用により出願日が早くなっているだけと言うことが多いからである。幸い私は、友人から詳細な内容のものをもらい受けることができたので、これを活用した。
なお、ここに書いてある方法は、大規模出願作業が想定される場合に有効な手段である。2校とかしか出願しない場合は、普段なれていない人がこのようにシステマチックにやるのは、帰って非効率的であることは無論である。
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