2008-02-25

08ドラフト4 大きな数字をとれ<盗塁重視

パラメータが10個もあると、「どの数字を重視すればいいか教えてくれ!」という気分になることが往々にあります。どういう数字を重視すればいいかちょっと考えてみました。


話を単純にするために、野手に絞って考えてみます。

野手のパラメータは、得点、ホームラン、打点、盗塁、打率の5種類。目標値は大まかにいって順に800、200、800、120、290。選手によって稼いでくれる数値は異なるので、どの数値を稼いでくれる選手を取るのが効率的かというお話です。

気がついたら盗塁がないチームに仕上がりがちだから気をつけるように、とはよく言われることです。何でこうなるのでしょう?

一般に、ファンタジーでは(フットボールは相変わらず良くわからないので、野球、ホッケー、バスケの3つとお考えいただいて結構です)、大きな数字を先に確保すべきという原則が当てはまるかと思います。

どういうことかというと、合計値が大きいものについて、これを稼いでくれる人を優先するということです。

なぜ、合計値が大きいものを優先するか。

大きい数字ほど、使用する全選手が一体となって稼いでおり、差がついたときに後から取り返しにくいからです。

例えば打点とホームランを考えてみます。Aチーム(ファンタジーではなく実際のチームを想定)ではホームランを量産するチーム方針を採っており、年間ホームラン200本とします。で得点は800点。Bチームはスモールベースボールの方針でホームランを求めないとします。しかし、Bチームも勝つ必要がある以上、得点はとります。その結果、ホームランは120本かもしれませんが、得点は600点くらい稼ぐ。

実際に選手を入れ替えて見るとわかりますが、例えばBチームがホームラン60本打つ怪物4番を手に入れるとどうなるか。前の4番(おそらくホームラン20本くらいでしょう)に比べてホームランは素直に40本増えますが、打点はどうでしょう?おそらく多くて30-40点くらいの増加じゃないかと思います。その結果Bチームは160本、640点打線になる。ホームランの差は一人で半分に出来るが、打点の差はそこまでうまらない。日本で言うと某東の球団がFAで大砲を一人取るたびに優勝騒ぎになるものの点がそこまで取れないのはここら辺が理由じゃないかとみています。やはり4番級を「大量に」取れば前後のつながりも増え、得点も増えるはずですから。

何がいいたいかというと、打点というのはホームランに比べて一人の結果ではなかなか差を埋められないということです。数字上数パーセントに見えてもその差は大きいのです。一方小さい数字は、運がよければ(または見立てがよければ)結構簡単にうまる。

数字が大きいということは、全選手が稼いでいるほか、コンスタントに稼いでいるということもいえます。

例えば160試合で120打点を稼ぐ選手(打点マシーンタイプの選手)は1試合約0.7打点稼いでいる計算です。無論3,4打点を稼ぐ日も0の日もありますが、その差は0.7を基準として0%-500%の幅。

一方、160試合で20盗塁する選手の場合(結構盗塁することが期待されている選手)、1試合約0.1盗塁です。盗塁をしなければ0である一方、1つでもすれば1000%、2つしようものなら、2000%です。先の打点の例で2000%となると14打点でプロ野球記録物ですから、その差は明白です。

だから大きい数字で負けだすと、どうにもならない。一日にしてならず、です。よっぽど工夫しない限りその部門は全体の群れ(真ん中辺)には紛れ込めてもトップにはなれない。

一方、小さい数字というのは、一人で変われる。化物一人採るだけで簡単にトップに立てたりしがちです。例えば盗塁で言えば、レイエスのように70盗塁する人をとるだけで結構勝ち。

じゃ、「盗塁取に行く方がいいじゃないか、簡単に取れるんだし」とはなりません。この段階では。

とらなければいけないのは盗塁だけじゃなく全部門だから。これがH2Hの場合、最終的に半分の部門を相手より上回るというのが目標になるところ、全部門同じ配点ですから、無論、とりやすい小さな数値からとりにいっちゃった方がいいのですが、Rotisserieの場合、どの部門も捨てられないので、大きな数字を先にとりに行く事が不可欠となります。

そのため、この段階ではまだ、盗塁重視という傾向は出てきません。あくまで大きな数字重視。

じゃ、大きな数字として、何が大きな数字なのか。打点、得点、盗塁、本塁打の比較はその数のままやるとして、率はどう考えればいいのか

率は分母(分子ではなく)で考えるべきです。打席数(AB)が分母ですね。一人当たり500-600ありますので、ざっと5000超。

これが一番大きな数字です。

ファンタジーの数字上は、どのチームもだいたい.280-.300に落ち着くこと、ヒットを打ったり打たなかったり、猛打賞になったりその日の結果だけ見ていても見えにくいこと、年により、月によりばらつきがある打者が多いことなどから、軽視されがちですが、これが一番大きな数字です。

したがって、一般のファンタジーの経験則からすると、
打率>打点・得点>HR>SB
が数字の大きな順になり、この順で先に抑えるべきことになります。この順であとから挽回するのが難しいから、ですね。

ただ、もう2つほど、視点を足してやる必要があります。

1.希少価値

考慮すべきは、「その部門を稼げる人がどのくらいいるのか、どういった選手が稼いでいるのか」です。

極端な話、盗塁できる選手が世の中に1名しかいなければ、その選手を取ればその部門を制することが出来、出来なければまったく点を得られないということになり、大きな数字じゃなくても、一番最初にとりに行くべきもの、となります。希少価値が高いのです。

そのため、原則としては、大きな数字を見に行くものの、希少価値が高いものは全てを差し置いてとりに行くということです。この希少価値というのは、ファンタジーでの選手の価値をはかる上で、常に原則に対立する例外として出てきがちです。

ここでも盗塁が出来て、なおかつ取りたい選手が少ない(別途書きますが)という事情を加味すると、最初に盗塁をとりに行け、という結論になります。

2.安定性

なお、もうひとつ考慮する要素としてどのくらい安定しているかというのがあります。選手の個人的な方向性、全体の方向性の両方を考える必要があります。

例えば打率。イチローは打率いいですが、07年は.351、06年は322、05年は.303と、まぁ、結構違うわけです。どのくらい違うかというと、チーム打率を.290で、打席数が一定とすると、07年は+061、06年は+032、05年は+013。どのくらいプラスかという観点からすると05年は07年の2割しか価値がないというくらい違います。イチローの打率はこれくらい上下することを考えると.310-.320くらいの価値と見積もらざるを得ないわけです。ま、彼の場合生涯打率を考えて.333とかでもいいんですけどね。

イチローですらこれですから他の選手は押して知るべきで、結構簡単に5分くらい打率は上下します。

一方、打率でも、先日トレードになったMiguel Cabreraの場合、3年間が、.323, .329, .320と非常に安定しています。したがって(トレードがなければ).320は「少なくとも」期待できるかな、とか思えるわけです。

よって打率は、「全体的には変動が激しいが、たまに安定している人がおり、できればそういう選手で稼ぎたい」となります。

こういう風に各パラメータを自分流に特徴づけると選手の能力を見たときにぱっと分類できるようになると思います。

最後に、ここでの記載だけからは、判然としませんが、以上の諸点を考えて、個人的に重視している順番は、盗塁>打率>打点・得点>HRです。

ドラフトではふらふらいろんな選手に目がいってなかなかこれを守れないのが難点ですね。なお、重視の仕方というのもあるんですが、これも又別途。

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