08ドラフト11 有力新人は外野からやってくる
前までに書いているとおり、シーズン中はadd/dropにより、マークされていなかったけれど調子の上がってきた選手をとることになります。この選手がどのポジションに出てくるか、野手について考えてみました。
統計基準
どの基準によって、選手がのしてきたと判断するかは難しいところです。有力新人が昨年その片鱗を見せたということを持ってよしとするのか、昨年結果を見せたことが必要か、返り咲きのベテランは?など、裁量の余地がありすぎます。
出来るだけ客観的な基準をということで、06年の総合成績が100位より悪い人を基準に調査することにしました。どの程度成功したかという点では07年100位以内、50位以内というのを別にとることにし、その結果今年どう評価されているかというのをOrank50位以内、100位以内に分けて検討することにしました。
緩やかな基準
06年100位より悪く、07年100位以内か、08年Orank100位以内に含まれる野手の分類。例によって守備位置は現在可能な全て(今年のコンバート先はまだ守れない)としているため、合計より実際の人数は少ないです。またこの中には返り咲き、故障の癒えた中心選手も当然含まれます。
C | 3 | 8.1% |
1B | 6 | 16.2% |
2B | 6 | 16.2% |
3B | 3 | 8.1% |
SS | 3 | 8.1% |
OF | 18 | 48.6% |
総人数 | 37 | 100.0% |
明らかに外野に出やすいです。また、内野では1塁と、今年豊富とうわさの2B。
厳しいの基準
06年100位より悪く、07年50位以内か、08年Orank50位以内に含まれる野手の分類。
C | 2 | 10.5% |
1B | 4 | 21.1% |
2B | 4 | 21.1% |
3B | 2 | 10.5% |
SS | 1 | 5.3% |
OF | 8 | 42.1% |
総人数 | 19 | 100.0% |
昨年獲得に苦しんだ3B/SSが苦しいですね。ただここまで1流となると、もはや運とも言います。
最も厳しいの基準
06年100位より悪く、07年50位以内かつ、08年Orank50位以内に含まれる野手の分類。
C | 0 | 0.0% |
1B | 1 | 10.0% |
2B | 2 | 20.0% |
3B | 1 | 10.0% |
SS | 1 | 10.0% |
OF | 5 | 50.0% |
総人数 | 10 | 100.0% |
ここは完全に運ですね。でも、依然OFが多い。
というわけで、常にOFは半分近くを占めます。大体去年の感覚と同じ。
よって、add/dropはOFに期待するのが合理的ということになるでしょうか。前に書いたようにOFが一番HR/SB両方兼備というのも多いですので、HR/SBに期待してadd/dropするという戦略をとることとOFを狙うということは、相当な限度で整合的な戦略ということになろうかと思います。
なお、ここで注意を要するのは、上記06年が100位より悪い選手もたいていは07年のドラフトの対象となっているということです。特にもっとも厳格な基準などでは。ただ、それでも一般的にはOFのいい人が落ちている可能性が高いというのは変わらないと思います。それだけ母集団の大きさが違うと思うので。
有力選手の見つけ方
ひとつは、毎日box scoreと呼ばれる記録表を見続けたり、試合をテレビやネットで見たり、記事を読んだりして、事前またはいち早くに有力新人を見つける方法というのがあります。ただ膨大な時間がかかり、カジュアルユーザーにはお勧めできません。
もうひとつは、Ranksという、ランキング表の一覧を見て、今期、1月、1週間のそれぞれのランクをみてそれのいい人の中からこれはと自分で感じる人をとるというやりかた。これならあまり時間を取りません。
ランキングはどういう計算方法によっているのか開示されていません(少なくとも僕の知る限り)。ただ、普通に考えてどの部門にも同じ点が配点されているはずです。もしそうだとすると、volatilityのたかいHR/SBでの高得点というのは、ちょっと活躍すれば比較的簡単に得ることが出来て、ここでランキングの順位を稼いだ人がFA市場での上位(レギュラーとか一流選手は他ので稼ぐことも無論可能で、それでランキングを稼ぐタイプの人もたくさんいます)にランクされがちです。とすると、FAのうち月別・週別のランクを見ていていい人というのはほとんどHR/SBのいずれかはいいという状態なので、ランキングを使って手軽に今活躍している人をとるというカジュアルユーザーにも、HR/SBでギャンブルを繰り返すというのは無理のない戦略となろうかと思います。
ドラフト戦略への反映
以上を考えると、外野3名を高性能でそろえるより、内野の目処をまず立てるのが優先というのが合理的な考え方となります。無論、ある程度のバランス感覚は必要ですが、内野はadd/dropしなくていいポジションが3つくらいはほしいところですね。
今までの全ての話の流れからすると、上位指名は内野の5ツールがもっともよいということになりますでしょうか。
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