2007-07-31

メトロポリタン見学

先日メトロポリタンに行ってきました。なんと、今回こちらにきて初めて。


先週土曜日、特に理由もなく結構早くがさめる。せっかくの土曜日だし、世間並みに土日の観光をしようかと思い、博物館に行くことにする。この間タクシーで前を通りかかった、メトロポリタン。セントラルパーク内、右側を走る5th Aveに面して、80thのあたりにあります(これを書きたくなるところが初心者)。4ブロックに渡る巨大建物というのが売りですが、NYのブロックは東西と南北で相当違う。南北4ブロックですので、道沿いに歩くと、4分弱。万里の長城のような巨大さはありません(あたりまえか)。

家からは多少距離があるのですが、久々の観光と言うことでセントラルパーク内をぼちぼち散歩しながら突っ切ることに決定。あついが、いい季節ですね。楽しくなります。

入り口で、(卒業したが)学割効くのかなと思い、学生証を見せたところ、無料。新入生が入るまではいいと言うことでしょうと勝手に解釈。でも、こういった事業は、誰かがお金を落とさないと成立しないと思っているので、いくらかお金を落とすべく、普段は借りない音声ガイドを借りに行く。ここでも学生証を見せたところ、割引。その副作用か、英語だよね!?と黒人のでっかいおばちゃんにきかれ、おもわず、「Of course!」とのりで答えてしまう。まぁ、多少英語になれないとと思ったのでいいでしょう。

さて、どこをみるか。個人の意識としては、美術館ではなく、博物館にきたのだからと思い、とりあえず、エジプト館(でいいのかな)から。いっぱいミイラ用の棺ありますね。さわって係員に怒られている子供をみて、ほほえましく思い、とりあえず僕もさわっておきました、いろいろ。こういう注意されないテクを身につけるのが大人になるってことだよ、っておもいながら(せこい)。

エジプトコーナーは、本来展示用でないものも、別室として展示されており、おもしろかったです。コガネムシの装飾のやたら多いこと(ハムナプトラでしたっけ、いっぱい出てきたの。あれを思い出しました)。びっくりしたのが、絵の技術。いままで、エジプトといえば、横を向いている絵(ナウシカみたいなの)しかイメージがなかったのですが、素描っていうんですか、デッサンではいろいろ描いているんですね。紙やら石やらは高価だったとかで、泥岩くさいものの破片に書いているのですが、これがうまい。エジプトの絵も真横向いているのばかりじゃないってのを教えてくれます。横ばかりだとさすがに首がこりそうですもんね。

オーディオテープで解説を聞くと、この当時エジプトにいない動物だから交流の証拠だとか、王が小獅子を刺しているシーンでは王に敬意を表して、王のが立っている地平線より下の地平線に獅子を配置しているとか解説してくれます。へー、ほーってなもんです。

その後はアメリカwingへ。ティファニーの作とかは結構よさげでしたね。うちにもこんな電飾の一つでもおけるといいのですが。こんな風にかっこいい家具に囲まれて暮らす(昔の金持ち)のと、冷房があるけど、狭い我が家(今の小市民)とどっちがいいか、考えてしまいました。やっぱ冷房ですね、俗人には。文明の進化万歳です。

1Fだけみて帰る予定が、これだけでは、次回来ても終わらなさそうと言うことで、一番人気の絵画以外の2Fをみることに決定。アジアの宗教彫刻等がメイン。インド、色っぽいですね。あの時代から腰つきがなまめかしい。破壊と創造の3目神、シヴァなんて、lingaとかいうものから顔が掘り出されている(アルクででも意味みてください。れっきとした宗教用語)。あまりにリアルで結構引きます。

シヴァ神と言えば、象の頭のガネーシャ神の親。何でガネーシャが象の頭かと言えば、シヴァに(間違って)頭切られたところ、シヴァもさすがに驚いて、一番近くにいた象の頭を取り付けたとのこと。なぜ象が近くにいるのか、なぜ、首を切られても生きているのかわかりませんが、漫画並みの生命力により一命を取り留めたと言うことでしょう。彼(?)は、シヴァとはにてもにつかない体型の小太り君。小太りも縁起がいいからだそうな。数年前、友人にガネーシャ神のおみやげを買って帰ったのを思い出しました。ちなみにそのおみやげ、奥さんの反対にもかかわらず、しばらく居間にあったそうな。

中国は、みんな、切れ目。怖いからってかんじ。でも、さすがにアジア系では一番展示が充実。

日本館(なぜか独立して存在。世界史的にみて独立させるほどの存在かは知りませんが、日本人としてはみておかないとという感じ)は、色なさ過ぎ。日本の寺院だけなぜ灰色とか茶色だけっていうかんじなんでしょうか。建てたときは色鮮やかなはずで、その他の地域では、再現が盛んなのに、日本は色なしをわびさびとありがたがる。かくいう僕も色なしにありがたみを覚えるたちですが。不思議ですねぇ。しかも、雰囲気が厳かで、背筋が伸びる感じ。子孫繁栄を正面からアピールするインド出身の宗教とは思えません。

日本館で一番気に入ったのは、イサム野口のなんだかよくわからない噴水オブジェ。水が出てるんだか出てないんだか微妙ですが、それがまたいい。

アジア系は、いずれも、その展示に行くと、その国出身の人が増えるのがおかしかった。本国でみろよってね。人のことはいえませんが。

全くメインをみてませんが、それはそれで満喫のメトロポリタンでした。

その後は、がりのすし、かつ濱と日本食をはしごして死にそうになりながら帰ってきて、外人の送別会のため、南へ直行。白人地帯で、アジア人は私だけでしたねぇ。

行きは電車でしたが、帰りは深夜の9th北上。怖いと言われているので、千鳥足だとどんな感じかと思いましたが、特に怖いってのはあまりありませんでしたねぇ。途中しねって感じで、言葉を吐き捨てられたくらいでしょうか。よっぱらいには痛くもかゆくもありませんでした。

結局(南北ブロックで)150ブロック以上ぐらい歩きましたでしょうか。歩かないと町の方向感覚がつかめない僕にとっては結構NY満喫でした。

2 comments:

Anonymous said...

メトロポリタン美術館の入場料は、すべて寄付扱い=任意の支払いとのことです。無料で入れるのかどうか、試したことがないのでわからないのですが、1ドルでもOKだったと思います。

MKT said...

おお、そうですか。ありがとうございます。
料金表があったので入場料かと思ったのですが、献金のめやすだったんですねぇ。