2007-02-28

米国law school出願 (効率的なApplication作成 5 Excel)

先日も記載したとおり、application全体の管理のために必要書類の一覧等を記載した表を作るのがいい。Excel をapplicationの申請に使うとしたらこの表の作成のためであろう。

Applicationは、各大学ごとに似て非なるものである。ほとんどやることは一緒なのであるが、若干形式が違ったり、必要書類、提出方法、提出期限等が微妙に違う。仕事の合間にApplicationを準備する場合、これらの微妙な差異をすべて記憶するのは至難の業である。Brochureにメモをするという方式もあると思うが、Applicationの数が増えれば増えるほど、一覧表を作った場合との効率性の違いは際だつ。

Excelの一覧表
一覧表を作る事は無論Wordでもできる。ただ、Wordの一覧表とExcelの一覧表を比べると以下のような違いがある。

Wordの方がいい点
スペルチェックをしてくれる、セル(ます)内で自動的に改行してくれる、画面の表示と印刷でずれない、変更履歴が使いやすい(Excelにも同名のものがあるがWordと同等の機能を期待してはいけない)、セルの設定が文字入力用になっている、

Excelの方がいい点
上下左右の移動がしやすい(Excelの場合、上下左右キーを押したらつぎのセルにいく)、標準のままで行・列を足しやすい、標準の状態でセルの枠と文字との間が少なく1画面あたりの文字が多い、並び替え等が容易(微妙な差)、

今回の場合、表を印刷する必要はなく、管理も画面上が望ましい。上下左右の移動、行・列の追加がしやすいというExcelの利点がスペルチェック等のWordの利点を上回るように思われる。

エクセルの操作のポイント
特に変わったことは必要ないと思うが、普段使用していない人は以下の点に気をつけるといいと思う。

Excelを文字の一覧表として利用する場合、セルの書式設定をやっておいた方がいい。具体的には、Ctrl + aでワークシート全体を選択して、そこで右クリックし、セルの書式設定を選択。表示形式を文字列に、配置で折り返して全体を表示するを選択する。これでWordの書式設定に近くなる。

実際に記載していく場合、セル内改行を使えると便利である。既知のこととは思うが、Alt + enterでセル内改行が可能である。

印刷する場合、表全体を1ページに収める一番楽な方法は、1ページ内に収める設定をしてしまうことではないだろうか。操作方法は、ファイル→ページ設定を選択、ページタブの拡大縮小印刷の箇所で、次のページ数にあわせて印刷のところを調整する。なお、本件の表は印刷する必要はないと思う。

一覧表の項目
私が項目としてあげたのは、大学名、deadline, fee, online application, Resume, Personal Statement, Recommendation, Transcript, TOEFL、備考である。

各項目とも名前自体で何を記載するか容易にご想像いただけると思う。Online Applicationはできない学校について書いた。Resume, personal statement, Recommendationは要件を課されている場合それを記載。TranscriptとTOEFLはLSACの有無のみ記載。全体をDeadline順に並べた。先例には、もっと項目が多いものがあったが、多すぎると返って見づらい。とりあえず、これくらいの項目で始めて見てもいいのではないか。

なお、先日記載したとおり、はたくりに送り込んで利用したいようなデータは、Text fileとして保存する方が便利である。このため大学の住所一覧は、別のText fileに保存していた。

Wordを使用した表の作成
表の作成は、なれたWordの方がいいという考えもあろう。その場合には、表は是非Webレイアウトで作成されることをお薦めする。これにより、紙の端を気にせずに表を縦・横に自在に広げられる。操作方法は、表示→Webレイアウトを選択すればいい。個人的にはこれをしても今回の表はExcelの方がいい気がしている。

なお、印刷時に不都合が発生するのだが、個人的には印刷はExcelに貼り付けて、全体を1ページで印刷するという上記設定で当座の印刷方法としていた。

次回はAcrobatについて話をする予定。これが本命でEmEditorの直後に記載する予定であったが、なぜか最後になってしまった。。

2007-02-24

インド気質

先日インド人と飲む機会があった。正直あまり親しいインド人の知り合いはいなかったし、彼らの授業中の質問を聞いていても何を言っているかそもそもわからないことがおおいのでどうなることか心配したが、思いの外楽しく過ごすことができた。

インド人に対して(失礼だと思ったら指摘してくれと前置きをして)いくつか以前から疑問に思っていたことをいくつかぶつけてみた。ちなみに何も裏を取っていないので、正確な情報はwikipedia等を見てもらった方がいい。

Q1 なぜそんなにインドなまりは聞きづらいのか。
A1 インドは歴史的経緯として英国領。従って英語もイギリスなまり。それにヒンドゥーなまりが混じっている。その上、インド人の英語は非常に早い。それが原因ではないか。

たしかに、インド人同士の会話のサマリーを隣のインド人が要約してくれたときの英語はききやすかった。何か変えているのかと聞いたところ、ゆっくりしゃべっているだけとのことであるから、実際そうなのかも。また、can’tをカーントと、hotをハットではなくホットと発音していたことからしてもイギリス英語であることは間違いない。また、文章全体のイントネーションは私にとっては東北弁に似た印象を受ける(善し悪しを言っているわけではない)。Rも巻き舌。そこらへんはヒンドゥーなまりということなのであろうか。

Q2 インド人をもてなすときは相手に何が食えるか聞いた方がいいのか?
A2 とりあえず、野菜と鶏肉を出しておけば間違いない。

Q3 ムスリム女性は肌を隠さなくていいのか
A3 最近のインテリ階級は宗教心が減っており、あまり厳格に風習を守っていない(説明の日本語訳)。ちなみに宗教人口は、80%ヒンドゥー。10-15%イスラム、2%シーク?(ターバン巻いている人々)、1%未満仏教(でも1000万人くらいか)とのこと。

Q4 どうやったらインドでは弁護士になれるのか
A4 日本の小中学校に相当するものに、10年かよう。その後college に2年。その後、大学院3年、law schoolのようなものに3年かよう。1980年代から最後の6年を最初からlaw先行にすることによってまとめて5年とするコースができ、そちらを取っている人も多い。

Q5 インドは英米法か?
A5 英国法。米国とは異なる。アメリカはイギリスと違うことをする事にidentityを見いだしたとのこと。

Q6 普段何語で話をするのか?
A6 英語・ヒンドゥー語がメジャー。英語は学校で習う。ヒンドゥー語もしゃべれない人もいる。アメリカでインド同士話すときはまず英語。

英語は学校で習うという事は初めて知った。公用語なのに第1外国語??

Q7 ヒンドゥー語はどんな文字?
A7 ヒンドゥー語は、日本語同様、1文字1発音。英語と違い、名前等を表記するのは便利。ヒンドゥー語も学校で習うので、何年生まで習ったかで知っている文字数は違う(本当か?)パソコンは、すべて英語。英語のOSにヒンドゥー語表記ソフトを入れて使う。昔のDOS/Vみたいなものか?

Q8 インドは地方によって料理が違うのか?
A8 無論異なる。東西南北全部違う。インド人ならわかるが、全部、カレーでくくることは可能。カレーを作る際は6種類くらいのスパイスを使うが、あらかじめブレンドされているものもいっぱい売っている。カレーを食うときは、手で食べるか、フォーク。スプーンは使わない。葉っぱの上にカレーをのせるのは南インド料理。

Q9 Afternoon teaはするのか。
A9 Evening teaをする。午後5時くらいから。

Q10 電車はあるのか。
A10 デリーにある。ちなみにデリーとニューデリーは一緒らしい。大阪と新大阪同様、新市街地のことをニューデリーというらしい。いずれも政治都市。地下鉄で3ライン。車がメイン。車は日本車が多い。小型車はスズキ、中型車はホンダ・シビック、高級車はトヨタと分野によって強い企業は異なる。

Q11 一番大きい都市はどこか。
A11 ボンベイ(ムンバイ)。証券取引所もここが一番大きいとのこと。歴史的な貿易港に過ぎないのかと思っていたが、どうやら違うらしい。

また、九九は99×99まで覚えているらく、とりあえずみんな一度は科学者・プログラマーを志すらしい。さすが0の国、インド。恐るべし。でも99*99までってのは便利でしょうなぁ。子供の頃の苦労は大人になると忘れるし、あの頃それくらい強制されてみても良かったかも。

最後に、彼らは常にお互いをからかいあっている。周りからみるとけんかをしている感じ。6人中1人だけどうやらいい大学から来ているようで、残り5名と俺一人で同等だと言い出したときは、さすがに、けんかしないようにといってしまった。ところが、彼らによると、お互い親しくなるとからかいあうのが風習で、全然問題ないとのこと。大阪の掛け合い漫才みたいで、一挙に親近感が増した。ちょっと、インドが近く感じられた夜であった。

2007-02-23

最近のブログの訪問者について

カウンターが200に到達したので、例によって、このブログについてみたいな内容のことを書いてみる。

思ったよりも早く、カウンターが200に到達した。例によって、自己アクセス分も相当あるが、50-200の間は、半分も自分ということはなさそうである。増えたり減ったりではあるが、平均するとアクセスは微増という感じか。ランキングのクリックは相変わらず、各部門50-80程度。クリックしているのは基本的に自分のみという感じである。ランキングサイトが衰退しているのか50-100位にランクされることが増えた。

うれしいことに、検索でこのブログにたどり着く人が増えている。文字が多いのが幸いしているのか、ニッチな内容なのが幸いしているのかわからないが、結構キーワードを拾ってくれているようである。

当初の予想通り、検索サイトで使われているのはGoogleのみである。これからの世の中、WindowsとGoogleの検索とどっちを倒すのが難しいかというくらい、dominantになっている感じだ。米国のYahoo!の廃れ具合をみると、可能性はないではないのがネットのおもしろいところだとは思う。特に今Googleは分野ごとの検索を強めているが、これはめんどくさい。ニュース・画像がほしいかどうかも含めて感じ取ってほしいものだと思うので、この辺に穴があるかもしれない。

例によって脱線したが、要はGoogle検索で来てくれる人が増えた。最大の検索ワードは、「MaxVista」である。これで比較的最初に書いた記事がヒットするようだ。正確なソフト名は、MaxiVista(マキシビスタ)であり、文中はそのように表記しているが、タイトルがMaxVista(マックスビスタ)となっているので、間違いも拾ってくれる。なんてユーザーフレンドリーなブログだ。単なるタイポともいうが(笑)。ただ、日本の記事を検索すると、MaxVistaと書いているものが多いので日本人全般に間違いやすいタイトルなのであろう。マキシってのは、日本人はなかなか使わないからなぁ。というわけで、このタイトルのタイポはこのまま残すことにした。

一方、このように検索時に見てもらうことを目標としている関係上、残念ながら、リピーターというのはきわめて少ない。日本(大阪)帰国を記載した際に、留学ランキング一覧からのアクセスが増えたので、アクセスを意識するならもう少しこういう一般的な情報にシフトしたほうがいいのだろうということも学んだ。低アクセス数路線が苦にならないうちは、このままの路線で続けていくつもりではあるが。い

米国law school出願 (効率的なApplication作成 4 Word)

Applicationを準備していく上でも、当然wordは必要となる。特に注意すべき機能は、ラベル印刷機能である。

Applicationを準備する際にも、通常通りWordをPersonal Statement, Recommendationを準備するのに使っていることと思う。外国人に見せる際には変更履歴機能も使っていることであろう。私が、他の仕事と唯一違う使い方をしたのは、自らラベル印刷というやつをやってみたことである。通常時から、仕事でラベル印刷を自らする人も多いだろうし、留学準備も秘書さんをフル活用できる環境の人もいると思う。その人には以下は関係ない記載となる。

ラベル印刷は、実は簡単である。ツール→はがきと差し込み印刷→宛名ラベル作成から、「ラベル」タブを選択し、ここに大学の送り先の住所をコピペすればいい。その後は必要なオプションを選んで印刷するのみである。大学せいぜい多くても10-20弱であろうから、下手に差し込み印刷には手を出さない方が無難であろうと思う。

私が個人的に行った方法は、テキストファイルに、すべての大学の住所を印刷、それをEmEditorのマクロをつかって、はたくりにおくりこむという、先日記載した方法である。住所は、4-5行にわたるので、「shift + 下、下、下、下 その後cut」という感じの一連のキー操作をマクロとする必要があるのには注意。これで大学ごとに、1つのはたくりデータとなる。これを順次Wordでラベル印刷をすればいい。

ラベルは何個必要か。私は、何度も準備するのが面倒であるので大学ごとに1枚(12くらいか)とした。ただ、実際は失敗を考慮してもこんなには必要ない。多く見積もっても、推薦状の数、applicationの封筒の表紙で5枚くらいか。封筒の表紙もFedExなどを使うのであればいらないくらいだ。

つぎはExcelの話をしようかと思う。

なお、本来、他の項のように、その他のソフトの機能と比べてWordはどうかという書き出しをしたいところであった。書くとすれば一太郎か。ただ、現実的な選択肢ではないのが現状であるので、以下の記載によりこれに替える。

その昔、Wordと一太郎がワープロソフトのスタンダードの座を争っている時代があった。裁判所が一太郎を使っている(いた?)関係で、私が修習の頃は修習生は一太郎を使っていた。ただ、仕事で依然一太郎を使っている人はきわめて少数派である。個人的には、ATOKは未だに使っているが、一太郎はさすがに使っていない。

一太郎は、IE 7.0に先駆けること7年、1999年頃からタブ形式の一太郎ワークシートというエクセルシートみたいなものを採用した。これは、エクセルでもワードでもファイルをシートとして足せる画期的に機能であり、いつごろからか、Excelと違い、別シートを両方表示する機能なども実装されていたはずである。同様のシート機能が最近の一部Office互換ソフトに採用されているが、MS Word自体をシートとできるのは珍しく、紙copiくらいではないか。はやくWordにも実装されてほしいと願っているがとりあえず2007では採用されない模様で非常に残念に思っている。

一太郎には、これに加えて、ATOKというwindows上でもっとも賢い日本語変換ソフトが添付されているにもかかわらず、windowsと抱き合わせで世界販売されるwordに負けてどんどんシェアを失っていった。

弥生がライブドアに買収されたように、一太郎を販売しているジャストシステムもライブドアの毒牙にかかるかと気をもんだ。現在のところ、件の「証券会社相手の新株予約権の第三者発行」が第7回!を数えているという事情はあるものの、何とか上場会社であり続けている。プレスを見る限りいろいろ経緯はあるようであるので多くは語らないこととするが、最悪、ソフトは(代わりのものが出てこない限り)長く生き残ってほしいものである。

2007-02-19

米国law school出願 (効率的なApplication作成 3 EmEditor)

EmEditorというのは、昔から著名なtext editorである。Text editorというのは、その名の通り、text fileを、閲覧、編集するソフトである。Windowsには最初からメモ帳というのが入っているがその高機能版であると思っていただければいい。マクロ(記録・再生)が使いやすいこと、URL, email アドレスが強調表示され、クリックできること、動作が速いことなどを主たる理由として昔から愛用させていただいている。

1 Text Editorの効用

前文みたいなものであるので、適宜とばしていただいても結構。

Text fileはご存じの通り、書式情報(フォント、インデント等)を一切排除した、文字情報(「あ」「分」等、どの文字かという情報)のみからなるファイルである。メールが文字化けした場合に、テキストで送ってくれなどといって送り直してもらうが、用は、一番シンプルな情報に特化したファイルである。

これの閲覧・編集をするソフトである Text editorは何に使えるか。

(1)文字入力に使用→現在は不要では?

ワードや、HTML(web site)の場合、表示する内容であるtextに、どう表示するかという情報(それを修飾するフォント等の書式情報)を加えて表示する。情報の使い回しは、同じ情報を違う環境で用いることである。従って、原則的にそのまま使えるText部分(文字情報)と、原則的にそのまま使えない書式情報とでは、使い回しできる確率が格段に違う。

そのため、とりあえず、表示したい内容であるText部分を入力し、後でまとめて修飾作業(書式情報の追加)をするのが効率的であるという考えがある。この考えにたつと、Text editorを利用して入力し、後でワード等を用いて修飾していくというのが効率的な入力方法ということになる。現に、パソコンが非力であった時代は、ワードが重たかったため相当の説得力があった。ただし、個人的には、2004年頃以降は、パソコンの高速化によりワードで直接作業しても特にデメリットは感じなくなる一方、スペルチェックをすぐに指摘してくれる点などは相当便利であると思い、ワードでしか原則的に作業をしなくなった。なお、その他ワードの動きがおかしい(自動で訂正されてしまう)、フリーズする、余白が多く無駄が多いなどの指摘は、ワードの動作・表示の設定を変えればいい話(自動訂正の停止、web表示での入力、etc)であり、決定的ではない。最初からどのパソコンにも入力されていること、テキスト入力の習慣がないひととも共同作業が必要であることなどを考え合わせると、ワードに統一してしまった方が効率的である気がしている。

(2)Text情報のみを抜き取るために使用→はたくりの方が使いやすい

ワードのデータを他のソフトで活用する際にText部分だけほしい事がある。その場合に、Text editorを使うことが考えられる。具体的には、たとえばワードで必要箇所をコピーし、text editorでペースト、再度ペースとした全文を選択し、その他のソフトに貼り付けるという感じになろう。この使い方は、個人的にはあまり必要としていない。はたくりを使えばいいからである。

(3)プログラミング言語の入力→私のレベルだとワード付属のものが使いやすい

プログラミング言語の入力というのも、text editorが昔から特異とする領域である。EmEditorもプログラミング言語の予約語を強調するなど一定の補助をしてくれるようになっているほか、複数にわたるtextの加工が素早くできるように工夫されている。

しかし、私のような素人がたまにワード付属のマクロを作るという程度のことをする場合、行数も少ないし、付属のVisual Basic Editor (ツール→マクロ→Visual Basic Editorで起動)の補助機能の方が使いやすい気がする。よってこの目的に使うこともあまりない。

また、ネットワークのスクリプトを書かなければいけない羽目に陥ったこともないので、その用途でも使用する必要はない。

(4)ファイルの閲覧(viewer)→使いやすい

その他の目的としては、(主にテキスト)ファイルの閲覧のために使うことが考えられる。EmEditorは、巨大なファイルでも比較的スムーズに開けること、起動が早いこと、開いたファイルにURL, emailがあれば、クリックできる文字列として認識してくれることといういくつもの優れた特徴がある。これらを生かして、メモ帳のかわりにファイルを見るために使うことが考えられる。これは完全にお薦めである。特にデメリットはない。

パソコンのハード・ソフトの説明書等がテキストで提供されることはまだまだあるが、それらを閲覧したり、web page (html)のソースを表示したりする場合に、EmEditorがメモ帳に劣る場面は全くないと思う。また、アルクの英語辞書のテキスト集のように巨大な辞書ファイルを開く(そもそも開く必要があるかという問題はある)とき、拡張子がわからないファイルをとりあえず開いてみる場合(開いてみると一番最初に何のソフトのためのファイルかテキストで書いてあることも多い)、などにも使っている。

また、表示方法として、1段落(論理行)を1行に表示する機能がある。無論長い段落はスクロールしないと全文を読むことができないことになるが、全体を整理する場合には大変使いやすい。

(5)マクロを利用した編集作業 →今回の主眼

これが今回の主眼である。EmEditorには、キーボードでの入力作業を記憶し、再現してくれる機能(マクロの記録、再生機能)がついている。

たとえば、すべての段落の頭に不要に○が一つ、ついている場合に、これを取る事を想定しよう。もちろん置き換えで作業をすることもできるが、ここでは、マクロの記録・再生で作業をする。

想定文字列
○A●b●●●●●●
○●●●でいげお
○tじぇwklrうぇい

この場合、まず、1段落を1行に表示するようにする。EmEditorで、アイコン(わからなければ、表示→折り返さない、またはctrl +1)を選択。
そのつぎに、最初の冒頭 (例でいうとAの左の○の左側でカーソルが点滅している状態) にカーソルがあることを確認し、マクロの記録の赤四角アイコン(わからなければ、マクロ→記録/停止、またはShift + f4)を選択する。これで、以降のキーボード操作が記憶される。
そして、DelでAの左の○を削除し、下(↓)で次の行にカーソルを移動する。

A●b●●●●●●
○●●●でいげお
○tじぇwklrうぇい

こんな状態で、カーソルは2行目の○の左にあるはずである。
ここで、マクロの記録を停止する。作業は、マクロの記録停止の赤四角アイコン(わからなければ、マクロ→記録/停止、またはShift + f4)の選択。

2行目の○をマクロを実行することにより消す。マクロ実行の緑の矢印アイコン(わからなければ、マクロ→実行、または f4)を選択。すると、○が消され、カーソルは3行目の○の左に行くはず。

A●b●●●●●●
●●●でいげお
○tじぇwklrうぇい

もう一度マクロを実行(F4)すると、最後の○も消える。

A●b●●●●●●
●●●でいげお
tじぇwklrうぇい

おわかりの通り、Del、↓という2つのキー操作をひとまとめにして何度も繰り返させたのである。これがF4だけでできるのがEmEditorのマクロのメリットである。

2 ハタクリとの連携

(1)基本

はたくりは、EmEditorでコピーした文字列も記憶する。従って、大量のデータをマクロを使って繰り返しcutすることで、容易にはたくりにデータを送り込むことができる。

具体的には、私の年の出願校の住所で作業しながら説明をしてみる。以下の2校の住所が記載されたtext fileがあるとする。これをEmEditorで開き、各行ごとにcutし、はたくりに送り混む。はたくりを起動しておくのをお忘れなく。

LL.M. Program Coordinator
The University of Texas School of Law
727 East Dean Keeton Street
Austin, TX 78705
U.S.A.

The LL.M. Admissions Office
University of Chicago Law School
1111 East 60th Street
Chicago, IL 60637
U.S.A.

まず、先頭行のLL.Mの左にカーソルを持って行き、記録の開始(shift + f4)。最初の行1行を選択(shift + end)。それをcutする(ctrl + x)。記録の停止(shift + f4)。この状態で下記のようになり、新たな先頭行のThe University…の左端にカーソルがあるはずである。

The University of Texas School of Law
727 East Dean Keeton Street
Austin, TX 78705
U.S.A.

The LL.M. Admissions Office
University of Chicago Law School
1111 East 60th Street
Chicago, IL 60637
U.S.A.

このあと、f4を10回押す(というか押し続けるだけでOK)。すると、10行それぞれcutされ、何もデータが残らないはず。

(2)注意

ここで、はたくりのデータ一覧を起動(Ctrl + 7)。すると、先ほどcutしたものが、その順に並んでいることと思う。そうなっていれば成功。必要のなくなったEmEditorを閉じる。その際に最新の白紙の状態を保存してもしょうがないので注意。Ctrl+zを押し続けてデータを戻すか、alt + f4を押した上、データをセーブしない(いいえ)を選ぶ方法により、元のデータを保存する。

ここで、初めからcopyをしていれば、最後のctrl+zの作業が不要となる。しかし、cutの方がはたくりにどのデータまで遅れているか明らかなので、cutとすることをお薦めしたい。

また、上記のような住所の場合、コピーの範囲は1行ごとにはたくりのコピー1つとするのが効率的である。住所を一挙に入力することが求められることも、1行ずつ入力することを求められることもあるからである。以前にも説明したとおり、はたくりは、複数のコピーをまとめて貼り付けられるので、各行分けて記載することを求められることを考えて、小さな範囲とするのが効率的なのである。

最後に、志望動機など長文を1つのはたくりデータとして保存するばあいは、上記の通り、ctrl+1で、EmEditorの表示を1行1論理行(段落)とするとうまくいく。このことから、全部のデータを一挙に作業するときには、最初にctrl+1をするといいことになる。

(3)発展

このようにマクロを使うとかなり大量のデータでも一瞬ではたくりに送り込むことができるようになる。これを利用して、もとのテキストファイルを必要に応じて随時アップデートして、そのたびにはたくりのデータをからにして、全データを再度送り込むというのがもっとも効率的であった。

送り込むデータは、自分の本籍地、住所、電話番号、LSAC、TOEFL、職場情報、大学情報、研修所情報、推薦者の情報等多岐にわたった。最初の入力はタイポを防ぐ意味でもワードで入力し、それをtextで保存して活用していた。

3 最後に

このソフトは、はたくりと違い、インストールに管理者権限を必要としたように思う。インストールできる環境かのチェックは必要となろう。バージョンはいろいろあるが、professionalをかってしまうのが楽かなと思う。

次回は、ワードでのラベル印刷を若干説明できればと思う。

2007-02-18

大阪帰国-2 (大阪リッツ)

2 リッツをほめてみる

今回の結婚式・披露宴・二次会は、ザ・リッツ・カールトン大阪でした。大阪では数あるホテルの中でも頭一つ抜けて高級との評判のホテルです。その恩恵を受け、宿泊先ホテルとしてリッツを取ってもらうことができました。当日ついてみると、(空室があるからか)、ランクアップされており、鍵がないと部屋のある階のエレベータのボタンも押せないようなところ(34階)でした。なお、鍵があれば、他の鍵がないといけないはずのフロア(33,35階)のボタンも押せましたので、セキュリティ目的ではなく、あくまで1等車・2等車的な分類ですね。

ダブルのシングルユースだったので部屋も広く、34階で、眺めも北側にある大阪駅、空中庭園を望むことができるすばらしいものでした。リッツは、窓から逃げることが前提となっていて、部屋の窓から外に出ることができます。建物の周りをぐるっと細い通路があり、そこを伝って逃げる様です。当然、そとに出てみたのですが、実際逃げるには高所恐怖症の人はまずむりで、十分に転落の危険ありという感じのところを通っていく必要があります。友人が部屋に来たときにみせたところ、危なすぎると外に出てみようともしませんでした。部屋に戻って窓の説明書きを見ると、窓を45度以上開けると警報が鳴るとのこと。限界まであけていたので、相当びっくりしましたが、どうやら何事もなかったようです。警報機については、先週別所で火災報知器を鳴らしてしまったので、2週連続とならなくて本当に良かった。

朝食のバイキングはすばらしく、披露宴前にもかかわらず、大量に食べてしまった。

一般的に求められることは、そつなくこなすリッツも、ちょっと非定型的なことになると、そこの浅さを露呈する。チェックインの時に、表示されている円・ドルレートが円高に振れていたので、フロントにその話を振ってみたところ、まったく知らない様子。自分らが表示を管理しているのでは?と思わずつっこみたくなる。外人の客も多いのに。

また、披露宴の原稿を覚えるために、直前に、急いでいますと強調して、プリントアウトをお願いしたときのこと。「なにかメディアがありますか」と聞かれたので、「SDメモリカードがあります」と答え持って行ったところ、USBメモリと勝手に解釈していたようで、使えなかった。奥から持ってきたアダプタもうまく作動しない。原因は僕が使っているものの容量が大きくてアダプタがサポートしていないことにあるのだが、あたふたするばかりで要領を得ない。結局、その人にメールを送ってプリントアウトしてもらうことになったが、1枚50円もとるのだから、最初から正確な用語(USBメモリがあるかを聞くべき)を使うとか一番早い対応(最初からメールを送ってくれというべき)をほしいなぁと強く感じました。

とはいうものの、帰国間際に、(これも急ぎで)宅急便を送る際には、送り先等、メモに書いてある内容の用紙への転記を求めなかった(係は求めようとしたが、フロントが止めた)点等、満足できる点もおおく、チップなしでしっかり仕事をする日本人のサービスはすばらしい!という感じでした。

最後に、インターネットについては有線のみの対応である上、1時間800円超、1日1600円超かかります。これは、伊丹空港のhotspot(無線)の1日500円に比べてかなり割高ですが、このホテルに泊まる以上、割高というのは忘れてもらうしかないのかもしれません。また、リッツのモーニングコールは、いまいち。機械式で、電話をかけて、番号を入力してセットするのであるが、「セットされました」というだけで、何時かいわない。。。

いちぶ改善の余地もあるものの、総じて満足のいくホテルでした。

大阪帰国-1 (飛行機・飛行場)

今週末、友人の結婚式のため、大阪に一時帰国した。家族向けブログに記載した内容のうち、ノウハウにかかるかと思われる部分を転記。ですます調である点、編集したため一部読みにくくなっている点はご容赦を。

1 飛行機関係(JAL/HISをほめてみる)

飛行機の予約は、日本からのアメリカ往復より、アメリカからの日本往復の方が相当高い。しかも、格安航空券では、滞在時間が短いほど値段が高くなり、1日しか日本にいない日程ではそもそも格安航空券が使えないといわれてしまいました。なんでなんでしょうねぇ。意味不明です。

NYから出発する場合、成田までは直行便もあるのですが、大阪に行くには必ず1度は乗り換えを挟む必要があります。乗り換え場所は、それぞれの航空会社のハブ(中継基地)といわれる空港であることが多いです。それぞれの航空会社のハブ空港における存在感はものすごいものがあり、ターミナルが複数ある場合、ターミナルをまるまる一つその航空会社で占拠している感じです。

日本―アメリカ往復でおなじみの会社では、ノースウェストでは、デトロイト、ユナイテッドの場合は、オヘア(シカゴ)、デンバー、ロス、サンフランシスコ、コンチネンタルの場合は、ヒューストン(テキサス)、ニューアーク(NYC(New York City)の最寄り3空港の一つ)などになります。日本のJAL, ANAの場合は、アメリカ行きの場合成田ですね。

値段が同じようなものである場合、1ドルでも安い切符にするか、1分でも飛行時間が少ない経路にするか、逆にマイルが一番稼げる路線を選ぶか(一番遠回り)、ハブ空港により決めるか、人により選択方法はさまざまになります。今回は、予習に追われている関係上、スケジュールで選びました。つまり、ニューヨークの出発時間が一番遅く、ニューヨークへの帰宅時間が一番早くなる便ですね。その結果、日米往復で初めてJAL(成田乗り換え)を使うことになりました。

アメリカからの往復の場合、航空券の総合予約サイト(Orbitz)よりもHISの方が安かったので、HISにて予約。HISのサイトは大阪行きの予約に関してはなぜか操作がうまくいかず、あきらめて電話で予約しました。燃料高による追加分を含めて1000ドルくらいでした。日本では、たいていオンラインの方が安いので新鮮でした。

ところで、行きと帰り、時間も進路も違うのはびっくりでした。時間が違うのは友人の説明(ネットにも説明がありました。)によると偏西風(北緯30度付近で地球を一種している強い西から東への風。日本、アメリカあたりは強く影響を受けます。)の影響とのこと。地球が西から東に自転しているからかアメリカに行く方が早いのかと思いきや、違うとのことでした。偏西風が起こるのも自転の影響ではあるのですが、1クッションはさむということですね。

進路についても、偏西風の影響か、行きの方が北側(偏西風の域圏を超える目的かな?)、帰りが南側です。地図でいうと、行きは、カナダの北のハドソン湾を通過する感じであるのに対して、帰りはアメリカ・カナダの国境にある5大湖を通る感じ。初めて知りましたが、結構違うんです。JFKの場合、発着路が西を向いてるにもかかわらず、離陸の場合、西へ一瞬出るもののそのまま反時計回りでぐるっと北東をむき、そのままひたすら直進するので、行き先の違う飛行機に乗ったかと心配しました。

国際線の行きはずっと日中でした。2階座席であったこととあいまって、ずいぶんすばらしい眺めでした。NY出発時からは前日、この冬初めて本格的に降った雪。で一面真っ白。このため前日の日本行きJALはほぼ全部キャンセルだったので、無事出発できたのは幸運でした)。ロングアイランドを北東に向かっている間は、川が凍っているのを見て改めて寒さを実感。ハドソン湾の流氷(というか一面凍っている)にも感動。オーロラにも期待したのですが、昼間のためか見ることができず。

成田乗り換えのあとの国内線(55分のフライト)も、さながら国際線の様相でした。ファースト、ビジネスがカプセルのようになっていて、水平方向に180度開くようになっている感じでした。いらないでしょう!と思わず心の中でつっこんでしまいました。でも合理的ですよね。飛行機の機内持ち込み荷物の大きさの制限は国内線・国際線で違うのが普通ですが、国際線で持ち込んでいたのを国内線で禁止されるのもかなわないし、いっそこういう乗り換え便については、国際線仕様の方がいいのかもとおもいました。

日系の飛行機がすばらしいと思ったのは帰り。成田乗り換え時に、日本で卸業者のように購入した歯磨き粉やらワックスやらがすべて機内持ち込みできないとのこと。友人からライターとかの破棄を迫られたという話を思い出し、とてもいやーな思いに駆られました。なんせ、今回、貴重な日本滞在時間をマツモトキヨシ訪問に当てた結果、手荷物の中身の80%位を占めていましたから。ところが、これは杞憂で、JAL側で倉庫に入れる形でNYに運んでくれました。NYの手荷物受け取り所で、スーツケースと別途預けた手荷物の両方がベルトコンベアーに乗って出てきたときには、本当にほっとしました。

サービスについても、日本人ならではと思わせるものがありました。搭乗時、機内で読もうと英語の新聞と、教科書を手に持っていたのですが、それだけで、日本人スチュワーデスをふくめた全員が英語で話しかけてくるのです。半年の滞在で見かけが外人になった可能性も否定はできませんが、まぁ、おそらくそれはないのでしょうから、とてもよくみているなという印象を受けました。簡単な英語ではなしかかられた僕は、相手が日本人スチュワーデスか名札を見るのがめんどくさく、つたない英語で返していましたが、???だったかもしれません。

なお、乗り継ぎが成田であるというのも日本人には気楽。表示が日本語で日本人だらけであるから迷うことがない。また、成田で入国審査をする結果、伊丹で降りた後に手続がない。日本入国には書類が必要ではなくなったのでどこでやっても時間がかからないのでしょうが、何もないというのは魅力です。成田乗り継ぎのターミナルで、無線LANを使えないのにはがっかりしましたが。

ちなみに、帰途については、幸い、ホテル(梅田)から伊丹空港まで30分かかるとシャトルのおっちゃんにいわれた道も、日曜早朝のため15分程度でついたため、その後の作業は余裕。伊丹では、成田行き・国際線乗り換えのチェックインは、カウンターが別だったが、こんな目に遭うこともあろうかと、係員を捜して聞いたので、ここでも困難回避。また、出国手続は成田ということで、時間的にも30分前到着スケジュールでOK。

2007-02-16

米国law school出願 (効率的なApplication作成 2 はたくり)

はたくり (フリーソフト)

はたくりというのは、クリップボードの履歴をテキストで保存してくれるソフトである。古く既に継続的な開発は放棄されている模様であるが、使い勝手は一番いい気がする。Applicationに留まらず、契約書内、契約書間での表現の整合性を確認する目的や、ID/passwordの入力(セキュリティ上はとうていお薦めできないが・・)等、パソコンを使う上で相当幅広く利用できる。

Windowsにおけるcopy/pasteのしくみ
Windowsを使う際には日常的にcopy/cut and pasteをしていると思うが、これはクリップボードというソフト(windowsに自動的についてくる)を利用することで実現されているようである。クリップボードでは、copy/cutが実行された場合、コピー元のソフトから当該データのさまざまな要素を保存し、pasteに備える。Pasteされた場合、このクリップボードに保存されているデータを貼り付け先のソフトウェアに渡すのである。データの要素はコピーする内容により異なり、画像であることも、ファイルであることも(エクスプローラなど)、書式付き文字列であることも(ワード、Web site)ある。

クリップボードは、様々な情報を保存してくれるのであるが、いかんせん直近の1つのcopy/cutに対応したデータしか保存してくれない。そのため、クリップボードの履歴を保存し、活用するソフトが様々に開発されている。Officeにも標準で用意されている(Word 2003 の場合、編集→office クリップボードで表示できる。)。

クリップボード履歴を用いる場合の優位性
3つのデータ(A,B,C)を1つめのフォーマットにA1, B1, C1の順で入力し、2つめのフォーマットにB2 A2, C2の順に、3つめのフォーマットにC3, B3, A3の順に入力する必要があるとする。この場合、3つとも入力するのではなく、フォーマット1に入力し、フォーマット2・3入力の時はフォーマット1のデータをcopy and pasteすればいい。

特別のソフトを使わないで、クリップボードのみで作業する場合、フォーマット2を入力する際に、B→A→Cの順番であることを確認して、Bのところでフォーマット1にウィンドウを切り替えて、(必要な場合は、B1を検索して)B1の箇所をコピーし、フォーマット2にwindowを切り替え、B2として貼り付ける。A, C,についても同様の作業をすることになる。またフォーマット3の時も同様の作業が発生する。Window の切り替え(3回*2(行きと戻り)*2(フォーマット2/3)で12回)と検索(6回)は結構めんどくさい。また、選択範囲をうまく選択するのも結構やっかいだ。フォーマット2の時はちゃんとコピー範囲を選択できたのにフォーマット3の時だけ間違ってしまうということも発生する。そのため、確認にも相当時間を取る必要がある。

クリップボードの履歴を取ってくれる場合、フォーマット1で、A1, B1, C1を全部一度にcopyし、windowをフォーマット2に切り替えて、必要に応じてB2, A2, C2として貼り付けることができる。フォーマット3も同様である。Windowの切り替えはフォーマットごとに1度でいい(計2回)し、検索を何度もするという手間からも解放される。また、その都度コピーするわけではなく既に仕込んである情報を使用するので、コピー範囲の選択ミス等も最小限に抑えることができる。

Applicationは、対象となる情報が(A-Cの3つではなく)数十個の単位である。やってみるとわかるが、作業効率はかなり違う。

はたくりを選ぶ理由
では、なぜOffice クリップボードはじめ、いろいろソフトがある中からはたくりという既に開発が放棄されているようなソフトを使うのかを以下に記載する。

(1)Officeクリップボード
まず、Officeクリップボードであるが、知る限りこれはofficeでしか利用できず、Acrobatを出力先に検討している以上不適切である。また、書式情報(フォントの種類、大きさ、bold, italic等)も記憶されてしまうので、そのまま貼り付けた場合、貼り付けた後に毎回書式を修正する必要がある。また、保存できる情報の数に限界がある(少なくとも私のところでは24個と表示されている)。そのため、これをメインで使用するのは適切ではない。

(2)はたくり
Officeクリップボード以外にもクリップボードの履歴を取ってくれるソフトは大量に存在する。むしろ、はたくりは今現在、相当マイナーな存在というべきであろう。他に使い慣れている他のソフトがあるのであればそれを利用すればいいと思う。とくにどれも使用していない場合は、(上記にもかかわらず)はたくりをお薦めしたい。理由は以下の通りである。

テキストに特化していること
ほかのソフトは、上述のように画像等にも対応していたり様々な追加機能がついている。一方、はたくりはクリップボードの情報のうちテキスト情報のみを保存する。そのため、文字以外の情報はそもそも保存できないし、文字についても書式等の情報は失われる。実際使ってみるとわかるのであるが、(出願のみならず仕事でも)テキストでの貼り付けというのが一番使用頻度が高く、それ以外は、とくに履歴等を利用する必要もないと思われるので不都合はない。

操作が単純であること
立ち上げると自動的に履歴を保存し始めてくれる。コピーする際には特に追加の操作はなく、順次コピーするだけである。はたくりが動いていることが必要であるので、はたくりがフリーズしてしまっていないか、ctrl + 8をおして、一時履歴保存を中止するという操作をしていないかという点を気をつければいいだけである。
一度終了しても、覚え続けてくれるので、データの選択は基本的に1度でいい。
貼り付け時は、マウスでも操作可能であるが、キーボードが楽である。初期設定のままであれば、ctrl + 7 で履歴の一覧を表示し、その中から、上下キー, page up/downキー、home/endキーを利用して貼り付けたい文字列を選択し、enterを押すだけである。複数個を一挙に貼り付ける場合は、Shiftを押しながら上下キー等で選択する。

設定の変更
設定により、データの末尾に改行記号を入れるか否か設定できる。お好みであるが、フォームに入力する願書のような場合は、改行記号なしの方がいいかもしれない。

インストールの問題
最近、世の中が世知辛くなって(というかみんながセキュリティに気を遣うようになって)、私的パソコン以外でadministrator権限をもらえる場合が少なくなってきた。権限を十分にもらえない場合、フリーソフトのインストールもままならない。こんな場合でも、はたくりはインストール作業はなく、展開したファイルをダブルクリックするのみであるので、ある程度セキュリティが強固な環境でも利用可能である。
もっとも、一切のexeファイルのコピーを禁じているような環境もあるので、その場合は、あきらめて個人のパソコンで作業する必要がある。

リスク
既述のとおり欠点もある。もともとwindows 95用のソフトとして開発されたが、その後アップデートがなく放置されている。Windows XPまでは特に支障なく使えているが、だれが保証してくれるというものでもない。また、officeとの相性が必ずしも良くなく(officeのバージョンアップごとにフリーズなどは減っているが・・・)、うまく動作していないと感じる際は、はたくりを再起動してやる必要がある。たまにofficeもフリーズ。昔はパソコン自体がフリーズしたりもしていたが、最近は(なぜかわからないが)フリーズ自体の回数も減っている。

結語
長く書いたので、難しいと感じるかもしれないが、きわめて簡単に使えるソフトである。要は、習うより慣れろである。仕事でも日付・金額・固有名詞・定義語等で使うとタイポが減って大変便利である。これを機会に、ぜひダウンロードして一度試してみてもらいたい。

はたくり (作成者のweb site)
http://www.geocities.jp/hatamo/hclip.htm

次回は、Emeditorをつかって、はたくりに効率的にデータを送り込む方法をご紹介する。

米国law school出願 (効率的なApplication作成 1)

添付書類のフォーマットができたら、いよいよアプリケーション(願書)本体の作成である。

出願数が少ない場合、特に工夫することもなく、たんたんと記載していけばいい。紙ベースのもの(PDFのフォーマットのみが公開されていて、オンラインで出願できない場合)、Acrobatを用いるといい気がする。先例は、Acrobatのほか、タイプライター、手書き等様々である。

大量に出願する場合、いくつかのソフトを組み合わせて利用することで相当程度早く作業をすることができる。一番佳境のあたりは、(personal statement, resume等の加工込みで)1校1-2時間でapplicationが終了するようになっていた。なお、同じ年に同じソフトを利用して出願している人がいる場合、そのPDF自体をもらって必要な箇所を加工するのが一番楽である。周りに同じような環境の人がいれば(特に、大学・研修所・事務所等で重なり合いが大きい場合)ぜひ大学を分担して協力して作業するのがいいように思う。

私が使用したソフトは、はたくり、Emeditor 、Acrobat, Word, Excelである。効率化の観点からどのような使用方法が考えられるか順次試行錯誤の結果を記してみようと思う。

2007-02-13

米国law school出願 (Resume)

Personal Statement, Recommendation以外に求められる書類としては、小論文、Resume (CV)がある。ここではResume (CV: Curriculum Vitae) について若干ふれてみる。なお、小論文は人それぞれであろうし、既に過去のものがあるので新たに書き起こさなくていいという人も多かろうということで省略。

Resumeは、要は履歴書である。通常1-2枚の紙に経歴を簡単に書く。1枚の先例と2枚の先例がある。今思い返してみると1枚の方が印象がいい気がするが、出願時はエピソード重視という姿勢であったので、1枚に収まりきらず2枚ものとなった。大学によっては1枚を強要しており、一部大学用に削った気がするが記憶は定かではない。先例を参考にしたほか、Chicagoのサイトにサンプルレジュメがあったのでそれも参考にした。

内容としては、Education (学歴), Employment(職歴)は最低記載し、後は適宜という感じではないか。

Educationは典型的には、修習・大学(この順)で書くことになる。卒業年度・学位(なお、私は、研修をApprenticeshipと、法学部をBachelor of Lawsと表現した)は記載する必要がある。個人的には、いずれもhonors system(表彰制度)なしと書いたが、日本の修習所とか日本のシステムは知れ渡っているので余事記載であろう。卒業した大学・学部の英語名称は、各大学のweb siteから取ってくるのがいいと思う。入学後、顔写真入りのFace bookというもの(卒業写真みたいなのを最初に作ると思っていただければいい)を作るが、たまに同じ大学で英語名称が1人だけ違う人がいるので若干注意。

ところで、研修所の英語名称(The Legal Training And Research Institute of The Supreme Court of Japan)はあきれるほど長い。スペースを取りすぎてくれる。スペース問題にはこの先(application本体記載時等)も悩むことになるので、他の場所用にどこを削るか考えておいた方がいい。いずれにせよ有名であるので、多少省略しても先方には通じる。私は後ろから削っていったが、頭文字としている例もあった。

Employment では、仕事の概略を書く。分野ごとに分けて書くのが一般ではないだろうか。Personal Statementに書いてある内容を要約するというのが一般的か。私は、プロボノは大項目を立てると行をくうので、この中で適当に処理した。記載量は十分考える必要がある。私は出向中の事も書きたかったので、結局通常の倍程度の分量となってしまった。

その他、日本で弁護士資格があること、著作、趣味・性格、やった案件の概略等を記載しているものが多い。夫婦出願の場合は、夫婦で出願しているということが書いてあった。案件の特定性をどの程度とするかは、本人次第だと思う。弁護士の守秘義務を厳格に解することもできるだろうし、アピールのために具体名(特に相手にわかる企業の場合)を書くというのもありであろう。

今振り返ると、いずれにせよ1-2枚の紙である。項目として、学歴、職歴、弁護士資格ありくらいが書いてあればいい気がする。先例に乗っかるか、シカゴの例をみるか、楽な方でさっさと書いてしまいたい。

2007-02-07

カウンター

カウンターが50に到達したら、一度こういうタイトルで書いてみようと思っていた。カウンター設置をご検討の方は、私の微妙な悩み(笑)をご一読いただければと思う。

このブログは、人の役に立つ情報を(忘れる前に)世の中に提供したいと思って始めた。本来、特にアクセスを増やす目的でこのブログを始めたわけではないので、特にどこにも登録せず、だれにもブログを始めたことすら言っていなかった。当然カウンターも不要であると判断していた。

このBloggerというやつは、Googleのサービスの一環であるし、私自身がGoogleで検索してほしい情報を書いているのであるから、そのうち検索して訪問する人が出るだろうからそれでいいと思っていたのである。カウンターを増やすことが主目的になるのも嫌であった。

この考えを変えたのは、いつまでたっても、Googleにキーワードを入れても私のブログが表示されないことがわかったからである。Googleのブログ検索という特別な検索をやると何とか出てくるのであるが、こんなことをしている人は多くはないと思われる。少なくとも私は自分がブログを書くようになるまでこの機能は使ってみようとも思わなかった。当然全体の検索でヒットすると思っていたのである。ところが、どうやらアクセスが多いブログは全体検索で個別の記事がヒットするものの、アクセスが少ないブログは、ブログのタイトル検索(たとえばnikkimemo)ではどうにかヒットするものの、個別の記事のキーワードでは素無視であることがわかった。また、ブログのタイトルとキーワード(nikkimemo maxvista)でも、「ない」と答える。

これには正直参った。どうにかしようと自分で何度も何度もアクセスしてみたが、それは複数回とはカウントされないようである。仕方なく、第三者からのアクセスを増加させる方策をとることにした。具体的には以下の方策をとった。もし、今からBloggerでブログを始める人がいれば参考にしていただければと思う。いずれも、クリボウさんのブログ(http://blogger.kuribo.info/)の記載に従った。なお、カレンダーも氏のページの記載に従って設置させていただいている。

1 検索サイトへの登録
Googleに登録するのが趣旨であったが、簡単にできたのでついでに他のサイトにも登録した。

2 ブログのランキングサイトへの登録
人気 blog ランキングというところに登録した。ページの下にリンクがある(これを設置することが強制されている)が、これを(クリックしてもらった回数*10)のポイントによってランキングが決まるというものである。

他のブログを見ていると、「ためになったと思ったら一押し」とか「一押しがブログの活力源です」等という趣旨の記載で推させる仕組みを取っているところが多い。なるほどと思わせられる。今までウィルスの危険があるくらいに思って押していなかったがランキングに登録してからは押してあげるようにしている。

ただ、個人的には少なくとも今はそれをしないことにした。とりあえずの目的はGoogleの検索結果に表示させることなのでそこまでいらないんじゃないかと思ったからである。

人気 blog ランキングは、カテゴリーをいくつか登録できるが、複数登録するとポイントをカテゴリーごとに割合的に分割しないといけない。従って登録カテゴリー数を増やせば増やすほど、ランキングは落ちやすいことになる。このブログは、試行錯誤の結果、現在は留学と法律に50:50の割合で登録している。いずれも100-150位くらいである。ポイントは週合計60-100(2分野なのでこの半分の数字が表示される)の間を行ったり来たり。過去1週間に6-10回下のリンクが有効にクリックされていると言うことになる。

実はこの数字は嘘である。下にしかリンクがないのに誰がわざわざこんな長い文章のページをスクロールしてまで票を投じるというのか。そんなことは誰もしない。おそらくすべて私の投票である。その場でリンクを何度もクリックしてもどうやら1度とカウントされるようであるが、IPアドレスが変われば違う1回とカウントされるらしい(推測。違うかも)。それを利用して、家と大学で結構まめにクリックをしている。どの1回がカウントされているか正直わからないし、ランキング更新のタイミングもよくわからない。ただ、この努力のかいであって、100-150位くらいを維持できると言うことだけ経験上わかった。ブログブログと騒がれてもみんなが見るようなお化けブログはまだまだまれであるらしい。しかもこの順位だと、ランキングからこのブログにアクセスしたポイントの総計が3桁ポイントのブログと2桁ポイントのブログがあって、とりあえず3桁にしておけば何となく目立つ(気がする)。

とりあえず、このようにアクセスがあるかのような概観を作ってみた。

3 Japanese Blogger Update Info への登録
クリボウさんのブログにはお世話になったので、クリボウさんがしている企画には賛同しようと思い、Japanese Blogger Update Infoに登録した。彼が集計している日本語で書かれたBloggerのupdate 情報一覧である。
Japanese Blogger Update Info  http://update.kuribo.info/

4 カウンター、アクセス解析
ところで、上記のように作為的にアクセスがあるかのような概観を作り出すと、人間、気になるのは本当にアクセスがあるかである。それを確認するためにカウンターの設置とアクセス解析をすることとした。いずれもクリボウさんが使っておられたNinja Tool http://www.ninja.co.jp/を利用している。

カウンターは、設置してみると、人気 blog ランキングよりもチェックが厳しいことが判明した。従って、今回の50のうち、おそらく私の分は半分くらいだろうか(記事を投稿する際に確認するとカウンターが回ってしまうのはどうかと思うのでどうしてもある程度はある)。2007年1月29日から、このサイトにカウンターを設置したので、10日弱で50到達ということになるが、半数程度自分以外の人が見ているというのはありがたいことである。Googleの検索で来てくださった方もおり、当初の目的が若干でも果たせたかとうれしくなる。

アクセス解析は、もっと厳格であった。相当程度どのくらいの人が閲覧しているか、元のページは何であったかなど様々な情報を表示してくれる。もちろん、個人を特定できるほどの情報はないが、プロバイダーのアドレスまでは提供される。すごいものだ。

このようなことを書くと不快に思われ方もおられるかもしれない。私も我ながら、ここまでさらされるのか?と思った。ただ、他の類似サービス(たとえばFC2というところhttp://analyzer.fc2.com/の、「アクセス解析サンプル」)でも同様のサービスが提供されており、結構あちこちでこういう情報はさらされているらしいことを学んだ。こういう情報が取得できることは知っていたが、普通にあちこちのブログに実装されているというのは若干驚きであった。私のページのように無料サービスを使っているところはバナー広告(このブログは一番下)が表示されるが、有料サービスではこの表示もされない。相当多くの場所でこういうデータは取られていると思った方が良さそうである。

なお、いずれも設置場所はページの一番下と決めている。途中に表示すると画面の表示に時間がかかるからである。注意深い人はこのページは一度文字だけ表示してその後カウンターとバナーが後から表示されていることに気がつくと思う(回線速度が速いとわからないかも。。)。Yahoo!の衰退とGoogleの隆盛は特に米国で顕著である(日本はまだまだYahoo!も強いと思う)が、これの一因は、うっとうしいバナー広告の有無にあると思っているので、できるだけ表示はシンプルに早くというのを守りたいと思ったものである。

こういったある種涙ぐましく、ある種せこい方策が実ってか、Googleのキーワード検索でもある程度ヒットするようになった。とりあえず当初の目的は果たされた。あやうく目的達成不能のブログを作るところであったが、何とか回避できた(笑)。

今後とも、ありそうでみつからない、お役に立てるニッチ情報を提供していければと思う。

2007-02-05

米国law school出願 (成績証の手配)

どのLLMも英文成績証明書・卒業証明書の交付を要求する。本当は見せたくないところであるが、大学と、修習の成績をTOEFLとともに送らなければならない。

1 大学の成績
大学の成績証としてどのようなものが大学側で準備できるかは大学により異なる。そのため、同じ大学の人の先例があれば、大学宛の成績証明書交付願いの送り状の写しを見せてもらってそれにそのまま乗っかるのが楽である。こういったものはたいてい毎年変動しない。大学によっては、提出先等厳しくチェックしているところもあるようである。先例を見る限り東京大学の場合は、結構面倒なようであるが、留学生の大半は同大学であるから、自分で一からしようとせずに、まずはつてをたどるべきである。

私の場合、周りに大学の先例がなかったので、ネットで学部の電話番号を調べて電話で確認し、対応してもらった。非常に急いでいると連呼したところ、交付願いの着信を待たずに成績証を送るが、交付願いは別途送るというアレンジをしてくださった。また、交付数も「じゃ、ちょっと多めに20通」とお願いしたところ、そのまま通してくださり、最初の電話から3日ほどの特急対応で手元に成績証が届いた。こういう大学の対応があると、何かと楽でありがたい。もっとも、卒業生は、こういった準備を後手後手にしかできない人間になるらしい。

慎重な人は、LLM側でどのような証明書を求めているか各大学のBrochureを確認した上で作業をした方がいい。 実際私も英文成績証明書・卒業証明書を結局2度に分けて取り寄せる羽目になった。

2 修習の成績
修習の成績は研修所から取り寄せる。大学宛に直送しかしないといわれるので、フォーマットをファックスしてもらい、各LLMの送り先を明記した申込証を送り対応してもらう。先例があれば使うのは無論である。

細かいことであるが、表紙はPDFにしてデータ上で名前等を記入する作業をし、添付のLLMの名称・送付先一覧はワードで作成した。個人的には、こういった作業を一人一人するのは時間の無駄でしかないと思っている。私のファイルを使い回すことで少しでも後輩・友人が時間を節約できるようにとの配慮である。先輩の資料は基本的に紙が多かったが、やはりデータの方が圧倒的に便利である。コピペ万歳。

なお、研修所は役所であるから、成績証明書が発送されるまで3週間程度かかる。この意味はよくわからないが、決済であろうか。うまく電話で優しい人に当たることができれば、進行状況を聞くことができるし、若干の考慮はしてくれる。

3 送付方法(LSAC)
私が発送した年は、まだまだ紙ベースのものを各大学に発送するという人がいた。いろいろな論拠があったが、今振り返ると、すべて無意味である。素直にLSACを利用するべきである。

詳しくは知らないが、LSACは全米のLLMが寄り集まって、出願者の成績提出に伴う事務処理を軽減するという目的で作られた組織である模様。JDとLLMのものではwebのアドレスが違うので要注意。私は、結局2つアカウントがあることになってしまった。

LSAC申込に数週間かかるからこれも早めに準備した方がいい。LSACを利用すると、上記のように20通とか多量の成績証は必要ない。また、大学、研修所ともに総合成績が表示されるので、自分で成績を確認することもできる。私の研修の成績は、とうていほめられたものではないと思っていたが、それを確認できてしまううれしくも、悲しい場を提供してくれる。繰り返すが、成績が悪くともどこかのLLMには行けているのが前例である。悲観する必要はない。ただ、成績を気にする大学というのは必ずある。そういった大学に受かるのは難しいが、選択方針が明らかでない以上出願をあきらめるべきとは思わない。私について言えば、世間で成績重視といわれるところにも受かっているし、waitingとなったところもある。一方、成績は全く気にしないと言われているところにも見事に落ちたりもしている。

LLMのBrochureで、LSACの利用が強制・推薦されているところと、LSACについて何も記載がない大学がある。何も記載がない大学についても、LSACが利用できる場合が多い。LSACが利用できるようになった後、そのweb siteで利用できる大学一覧を見ることができたはずである。1つ2つの大学に電話・メールで確認したことがあるが、問題ないとの回答を得た。なお、大学への問い合わせは電話に限る。アメリカ人の事務処理能力は驚くほど低い場合があるので、口頭でその場で確認させる必要がある。英語が怖くとも、勇気を出してSkype outで電話をするのがベストである。ここら辺はまた別項で改めて記載したい。

2007-02-04

米国law school出願 (出願校の選択)

ここまで来たらいよいよ出願校選びである。あまり考え込まず、ランキングに素直に従ってもいいのではないだろうか。いずれにせよ、結構わくわくする作業である。

1 受験校数
大学受験と違い、受験日がないので何校しか受けられないという制約はない。体力、根気、予算の許す限り、また不安が解消されるまで何校でも出願する。ただ、一般的な出願数というのは一応ある。すくないひとで3-4校、ふつうで6-8校、多い人で10-12。私は、成績に不安があったためきわめて多くover 15.

2 受験校の絞り込み
アメリカのLLMも日本の大学と同様、学校により特色がある。特に、IP(著作権等)、金融、その他特徴的な分野をふんだんに学びたいと言うことであれば、その分野に特化した大学を選択するのも一案である。

ただ、入ってくる情報は限定的である。普通のLLM受験生の場合、留学以前に英語が苦でないという人は少ない。従って、どうしても英語の情報というのは限られ、いきおい、日本語の情報が中心となる。その場合、各大学のLLMの状況についてふんだんに情報を取得できる環境というのはなかなか考えづらい。大事務所であっても、大学は思ったより偏っているし、留学年次が相当昔という先生方も多く情報としてどこまであてになるか不明である。また、何よりそこまで多くの(留学帰りの、目上の)先生方から個人的に留学に関するある程度正確な情報を得られるまでの人間関係を築くのは難しい。あっさり、表面的に聞けばだれもが自分の母校を推薦するのは至極自然である。

私の場合、「住めば都」と信じ、純粋にランキング順(Yaelは論文を2つ求められたので却下)に提出したし、最終決定もした。この考えはあながち間違っていないように思う。留学する年次になると、研修所同期も各大学に留学していてそれなりに情報が入ってくるし、その内容を理解できる。それによると、概してランキング上位校の方が学校の規模も大きく、科目数もふんだんである。町は、それぞれ大いに気に入っているようだ。もちろん、留学前も同期・友人から情報は入ってくるが、自分にバックグラウンドがないため、あまり情報を消化・分析できない。たとえば、assignが何ページあるだのどのくらいの頻度で当てられるだの、どのような科目があるだのという情報を聞いてもあまりぴんとこないのである。
以下は、LLMに関する話の際も一番一般的に引用されるUS NEWSのJDのランキングへのリンクである。

US NEWS Law School ランキング

3 要項(brochure)
出願校を決めたら、各大学のWeb siteに行き、brochureを取得する。ランキング一覧を記載しているページからリンクをたどるか、既に準備中の友人からリンクの一覧をもらい受けるのが手っ取り早い。私は出願校が多いからか、この作業自体も結構大変であった。他人の行かない大学にも出願するためには結局自分で準備するほかないのである。

Brochureを取り寄せた後、私が具体的にやった方法は、以下の通りである。

まず、大学ごとにフォルダを作る。ここは人によると思うが、私は締め切りの日付(自分でアーリーなり、通常なり決める)順に並ぶようにフォルダ名をつけ、その中にBrochure を入れた。たとえば、Columbiaは08年1月1日、NYUは07年12月1日が締め切りであったなら、”080101 Columbia”, “071201 NYU”という感じである。この場合、名前順に並べるとNYUが上に来る。当初(締め切り日についての情報を取得するまで)はランキングごとという手もあるが、出願校を決めた後は、最終的には締め切り日順の方が使いやすい気がする。 Brochureは通常PDFであるが、そうではない場合(hrmlのみなど)、その他の大学との整合性を考え、PDF化して作業するのがいいのではないだろうか。

次に、Brochureから、締め切り日、書類要件を抽出する。具体的にはbrochureをPDFのまま読んでいった。このとき、Acrobatの機能を使いながら、該当箇所に線(具体的には、赤色で囲みをした)やら蛍光ペンを塗りながら読んでいくと後々便利である。もし、既にbrochureをこの形で読んでいる友人がいるなら使い回すのがいい。大画面を使っていたのでこの作業は苦ではなかったが、大画面がない場合は、プリントアウトをする方が楽な場合もあろう。画面のまま作業するメリットとしては、自宅と仕事場両方で作業をすることが可能になること、友人・後輩に資料を渡す際に使いやすいものになること、applicationでacrobatを使う際の練習になることなどがあるが、いずれも決定的ではない。

抽出した要件は、一覧表にすると良い。もとから一覧表を作ってもいいが、先例があるのであれば、それを活用するのがよい。大体毎年同じであり、ネットの活用により出願日が早くなっているだけと言うことが多いからである。幸い私は、友人から詳細な内容のものをもらい受けることができたので、これを活用した。

なお、ここに書いてある方法は、大規模出願作業が想定される場合に有効な手段である。2校とかしか出願しない場合は、普段なれていない人がこのようにシステマチックにやるのは、帰って非効率的であることは無論である。