2007-05-18

Law school での成績

Law schoolでの成績は、就職に直結するので、就職活動をするJD1年生は気にするが他は気にしないという話を聞きます。実際はどれくらい?という疑問が常々あり、留学前は何らか話を聞いてみたいと思っていました。同様の方もおられるかと、これを機に書いてみました。


Law schoolでの成績は、通常、A+, A, A-, B+, B, B-, C, Fで表示される。通常、AからB-までの成績がつき(それ以外はかなり例外)、それぞれ数字換算で、4, 3.67, 3.33, 3, 2.67と表示される。これを単位との加重平均したものが、GPA。たとえば、4単位の科目でAをとり、2単位の科目でBをとると、GPAは、3.67ということになる。従って、1年(学校・人によって異なるが通常20-30単位)しかないLLM生の場合、4単位ものの成績は全体を左右する。これ以外にも、pass/failという区分でのみ判断される場合もあり、その場合、GPAをどう計算するか知りません(多分どっかに書いてあるのだとは思いますが)が、除いて計算するのでしょうかね。

なお、1単位でもF (fail)をとると卒業が出来ない。また、Cをとると、他の成績にもよるが、卒業が危なくなる。

GPAの付け方はどうやら、学校ごとのカーブによる模様。カーブ自体は教授によっては学校からこのように指定されているとして%表示のものを配る人もいる。また、学校側は「存在しない」としているものの、生徒間で出回る教授ごとの成績一覧表がある。本物か否かは確認できないの(というか否定されている)であるが、カーブと大体一致すること、実際の感触にかなり近いこと、数字が詳細であることなどから、本物として生徒の間では理解されている気がする。

一般的と思われるうちの大学では、LLM生が主にとる2年生以上の科目の場合、ざっくりいって、A+は大体1名か0名、Aは10%、A-は20%(上位30%)、B+は30%(上位60%)、Bは30-35%(上位90-95%)、B-は5-10%(上位95-100%)、C以下はたま。真ん中・平均は、B+かB+/Bの間くらいでしょうか。セミナーだとA-平均が多い印象。とはいうものの、少数クラス、アドバンスクラスは極端なカーブになることも多く、あくまで参考という感じです。

私の個人的感想では、一般的な日本人(議論する能力、英会話能力の双方に相対的に疑問がある場合)の場合、セミナーのメリットを受けるのは難しいようです。セミナーの場合、前記資料によるとB以下をつけない先生もいるようなので、リスクを避けるという意味ではいいかもしれません。

また、秋学期よりも春学期の方がいい成績が出やすいようです。英語の上昇なのかもしれませんが、LLMの就職活動組が前期ほど本気じゃない中、まじめな日本人は大体一緒くらいの力を出していると言うだけかもしれません。

感覚ですが、周りの少数者に聞いてみた感じでは、Aは、上記より割合が少なく、A-は同じ、B+はだいぶん多く、Bはだいぶん少ない、B-も少ないが存在するってのが、日本人の分類じゃないかと。

なお、一人で試験の準備をする場合、英語の能力は相当試験に直結します。従って、英語が苦手な日本人は日本人勉強会というのをやることが多い。何のために留学しているんだかという批判は至極ごもっともですが、卒業第一ですからね。私の場合は、頼り切っておりました。

卒業時の平均GPAのカーブは入手できる資料に記載がありません(全体の単純平均はあるのですが、Aを取る人はいっぱいとるのでしょうから、多分分布は違うはず)。

ただ、3.7というのがいいというのは直感でわかります。平均A-を越えないといけないので、成績がA/A-/B+で構成される場合、AがB+より多い必要があるのですから。個人的には逆立ちしても無理という世界(笑)。でも日本人でもこのくらいの成績を取っている人も何割かいそうです。試験のプロって感じですね。4単位科目で2個くらいAがとれた場合、試験のプロでなくともこのゾーンに来る可能性はあります。一般的に、いままで試験でいい成績を取っている人は、よほど手を抜かない限り、留学でもいい成績を取るようです。

集計を取ったわけではなく全くの推測ですが、ボリュームゾーンは、多分3.3-3.6 (B+とA-の間)くらいでしょうか。3.5を越えるとA-に近く、3.5を下回るとB+に近いですね。ここら辺になると現実的な数字というのが感覚。B+を普通に取っていて、たまにAやらA-をもらう感じだとこのゾーンになります。

英語が苦手な場合、A-以上がなかなかとれない場合があります。その場合は、3.0-3.3 (B+/B)ゾーンが近くなります。もし、ここが近く、かつ、何らかの理由で少しでも成績を上げたいなら、B以下をつけないセミナー、少人数授業を積極的にとるといいということになろうかと思います。

ところで、成績を気にするのは、JD1年生(秋・春とも)、JD一般(教授職等をねらっている場合)、LLM就職活動組(秋学期のみ、特に中国人その他アジア人)。いずれも就職活動目的ですね。

ただ、就職活動にはどの程度生きるか不明。中国人留学生に聞いたところ、第一志望米国事務所への永久就職、第二志望米国事務所のforeign associateまたは香港等中国オフィスの場合、前者になるにはいい成績が必要とのこと。一方、ほとんどの事務所がロンドンには支店があるからか、ヨーロッパ系はオファーが多いみたいで、さほど成績に関係なく、米国事務所に就職が決まっている人が多かったです。南米系は、半分くらいでしょうか。台湾は中国よりも相当厳しいようです。日本人はあまり就職活動をしないのですが、もし、米国事務所のassociateをねらうとしたらどうでしょうね。中国よりは不利な気がします。経済的にも、各事務所内の日本officeの占める位置からしても。

ちなみに卒業式では、主席表章やら、なんとか賞の授与みたいなものは全くありませんでした。こちらの大学はあるのかと思ったのですがそうでもないようです。

全体的に想像(妄想?)の世界ですが、何らかお役に立てれば・・・

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