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2008-05-07

ローエコ批判

ファンタジー小休止(笑)。これから留学する人がいれば、読んでみてください。



ローエコとの出会い

ロースクール留学経験がある方なら、トレードのエントリを見ても、私がいかに留学でローエコ的な考え方に影響を受けたかというのは容易に想像がつくと思います。ローエコに対しては、対象とする前提がspecificすぎるとか、机上の空論であるとか、詭弁(苦笑)であるとか、いろいろ根本的な批判もあります。ここでちょっと小休止して、せっかく留学中にふれたローエコを擁護すべく、正しいローエコ批判と、そうでないものを、寓話的に書いてみたいと思います。ま、ローエコ自体まじめに勉強したとはいえない身なので、相当、単なる思いこみかもしれませんが・・・

ローエコとは、米国(特にシカゴ)で発達した、law and economicsという概念で、日本語で言うと法と経済学。例によってお世話になるwikipediaのリンクは下記。

法と経済学

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E3%81%A8%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6

ざっくり、個人的な印象を言うと経済的な価値の変動などを式やゲーム理論を用いて検討し、その検討をふまえて、法制度を作るべきというものです。

少なくとも私のいた時代の日本の法学部では、憲法上経済的価値は精神的価値・社会的価値より低いものである。法律は法理念・趣旨を考え、それを実現するための手段である。法律ができた以上はその文言を趣旨から解釈して判断すべきで、生の経済実態と法がずれる場合は、法改正がない限り、経済実態を法が支配すべきというのが、教えられていた価値観です。

これがあながち間違っているとも思いませんが、この目でみたローエコというのは相当強烈でした。経済合理性を考え、それに合わせて規制・促進するのが法律という価値観(少なくとも私はそう感じました)で、要は、法学部で教える内容として、経済ありき。経済が主なんです。

ま、法律というのは基本的に技術で、資本主義の世の中では、経済主導というのももちろんありなのですが、第一印象は、「さすが金(資本主義)万歳のアメリカだなぁ(苦笑)」。でも、この考え方自体はおもしろい、というものでした。ゲーム好きにはゲーム理論はおもしろいようで。

米国(少なくとも私の行っていたロースクール)では、特にローエコ専門授業はなく、なぜないのかと問い合わせたところ、全授業で、「当然の前提として考慮しているから、それだけ特に取り上げるということはしていない」との回答でした。もちろん批判的な教授もいますが、基本的にローエコに基づく考えと結論があるというものがあるという前提でそれを批判している感じです。MA・証券とかはモロにローエコです。

しかし、別の価値観で育ってきた米国外の法律家の受けは良くないようで、日本人に限らず、上記のようなアレルギー的な反応は散見されます。前提が足りないとか、本当か?とか。

せっかく米国に学びにきているのに、一番特徴的なものに最初でアレルギー反応を示すのはもったいないです。何十年も研究されて、法律先進国の米国で広く受け入れられているものが、ちょっとの予習と数十分授業を聞いた外国人に本質的な批判ができるわけがないのですから、とりあえず、受け入れて、それが使えるものなのかを検証すべきではないか、というのが私の考えです。特にファンタジーで同じような考え方をいろいろ実践してみるにつけその思いは強くなる一方です。

そんな現状に若干でも影響を与えられれば、というのがこのエントリの趣旨です。

アキレスと亀(詭弁)の批判

アキレスと亀というのがあります。足の速いアキレスが、亀を追いかけても永遠に追いつけない、という有名な詭弁ですね。

理屈はこうです。アキレスの前を亀がのろのろと歩いています。アキレスが亀を抜こうと全速力で追いかけます。アキレスがスタートしたときに亀がいた位置に行くと、亀はもうちょっと先に動いています。アキレスは、よーし、と再度全速力で追いかけはじめます。この2回目のスタート時点で亀がいたところにアキレスがついたときは、亀はもうちょっと先でのろのろ歩いています。アキレスは、よーし、と・・・・

と、アキレスは永遠に亀に追いつけないという、有名な詭弁(へりくつ?)です。Wikipediaのリンクは下記。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9

仮にアキレスと亀の距離を1(アキレスのスタート地点が0,亀のスタート地点が1)、アキレスの速度を2,亀の速度を1として話を進めます。無論、追いつくところは距離2のところですね。(1-0)/(2-1)*2=2という簡単な算式です。

これをふまえて、ABCさん、それぞれに、アキレスと亀を批判してもらいましょう。

A:これって、あれだよねぇ、詭弁でしょ?おかしいよ。

C:いや、そりゃそうかもしれないけど、なぜおかしいか考えようよ。

A:だって、(1-0)/(2-1)*2=2で、2のところで追いつくじゃない。追いつかないって、ないでしょう。

C:いや、その理由が・・・

A:理由もへったくれもないよ、追いつくんだから。しかも2で。ちゃんとわかってることなんだから。だから詭弁なんでしょ?うそ。わかんないの?まちがってるの。まちがってるの!明らかでしょう。あっているはずがない。

C:でも、言っている内容、どこも間違っているとは思わないのだけど、、、

A:間違ってなきゃ、正しい結論に至るはず。正しい結論は、距離2で追いつく。追いつかないという結論だから間違ってるんだよ。直感ですぐわかる。これを間違ってないって考えるって、それは、ありえんだろ。社会通念ってやつだ。追いつかないわけないじゃん。追いつかないって思ってるの?

C:・・・・(いやいや、追いつく追いつかないじゃなく、追いつくことを前提になぜアキレスと亀の見解が間違っているかを話そうとしてるんですが。ここで議論をすり替えられちゃうのかな?)

A:あえていうと、あれだな。何で分けて考えるの?なんでアキレスは、毎回よーし、ってそのばからエンジンをかけるかだな。最初から抜くまで止まらなければいい。分けてるから変なことになるんだよ。分けなきゃちゃんと2で追いつく。そこで分けて考えるってのが視野が狭い。一見もっともでも役にたたん考えだよ、間違ってるし。前提がおかしい。

C:・・・・(それはあなたの支持する算数的には分けない、算数的には2という結論だといっているだけでは・・・?)

B:まったく、数学を理解しない人間はこれだから。間違っている理由を聞かれているんだから、式で説明しないと。間違っているって結論を繰り返せといわれているわけではないでしょ?数学的には×△○☆■・・・(私自身わからない(笑)ので、上記wikipedia参照)。

A:何いってるのか全然わからんよ、それ。ま、いいけど。間違いなんでしょ。俺もそう思うよ。間違い、間違い。おかしいもん。Cも無駄に考えるなって。専門家のBがこういってるんだから間違いないよ。

C:・・・(うーん、わからん。数学は詳しくないのだが、何とかもう少し自分が納得できるように間違っていることをいえないか。。。)

C帰宅後、一人妄想にふける。

確かに「アキレスと亀」で言っていることは、間違っていないんだよね。ま、Aの言っていることもだが(苦笑)。

1回目スタート
アキレス0
亀1

2回目スタート
アキレス1
亀1+1/2

たしかに、常に亀が先に進む(苦笑)。それを繰り返すのだから、ずっと正しいか。じゃ、追いつけない?まそれが違うのはAの言っているとおり。彼の言っていることも正しいことだけだ(苦笑)。で、問題は、どっちが正しいか、それをいえるか。Bのように数式(俺には宇宙語だが)使わずに。

かといって、Bのように数式で証明するのもわからんし、、、しょうがないもう少し進めてみるか。

3回目スタート
アキレス1+1/2
亀1+1/2+1/2/2

4回目スタート
アキレス1+1/2+1/2/2
亀1+1/2+1/2/2+1/2/2/2

一つわかった事がある。どんどんアキレスと亀の距離が少なくなるんだ。

5回目スタート
アキレス1+1/2+1/2/2+1/2/2/2
亀1+1/2+1/2/2+1/2/2/2+1/2/2/2/2

6回目スタート
アキレス1+1/2+1/2/2+1/2/2/2+1/2/2/2/2
亀1+1/2+1/2/2+1/2/2/2+1/2/2/2/2+1/2/2/2/2/2

このままずっと小さくなって、、、、なるほど、2に行かないのか。

確かに、我々の習った数学でも、2に至るまでにアキレスが亀に追いつくことはない。この範囲では正しいことを言っているのか。

とすると、これの問題点は2以上の距離を問題にしていない(できない)ことか。

2以上を問題にできないとすると、何がまずいのか。Aに言わせると、追いつく地点を問題にできていないからといわれそうだが、もう少し何とか。

確か、証明には、できる、という証明と、できない、という証明の難易度の差があったな。悪魔の証明というやつか(wikipediaは下記)

悪魔の証明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E9%AD%94%E3%81%AE%E8%A8%BC%E6%98%8E


できることを言うためには、できることを示せばいいが、できないことを言うためには、いかなる状況でもできていないということを示さないといけないというやつだったな。

たとえば、番号が1から10までついた10個の箱と1つのボールがあるとして、いずれかの箱の1つにボールが入っているか、それとも全部に入っていないかを証明するとする。

できること(この場合はいずれかの箱にボールが入っていること)を証明するには、たとえば「4番の箱にボールが入っている」ことを示せばいい。これでいずれかの箱にボールが入っていることが立証される。

一方、いずれにもボールが入っていないことを言うためには、「1番の箱にはボールが入っていない」「2番の箱にもボールが入っていない」・・・・と10個全部を言わないといけないので、ないと言うことの立証の方が難しいのだな。

で、現実社会では箱が無限大にあるから、ないことの証明は、きわめて難しいのだったな。確かに悪魔かと嫌疑をかけられて違うというのは難しそうだ。

これが使えるのではないだろうか。

アキレスと亀の主張するのは、アキレスは亀に「追いつかない」ということ。一方我々の算数が示すのはアキレスが亀に2の地点で「追いつく」ということ。

我々の算数に求められるのは、あること、であり、2で追いつくと示している以上、証明は終了。

アキレスと亀の側はないことの立証が求められているところ、2以上の距離における状況が立証されない。上の例で言えば、1つめの箱にボールが入っていないということを言っていて、それ自体は正しいのだが、だから、どの箱でもボールが入っていないとはいえない、ということになるのかな。現実社会で言うと、10箱全部は確認せずに、「確認した箱全てにボールはありませんでした」という報告になるのかな?

なるほどなるほど。

後日談

C:わかったよ、アキレスと亀の説だと、2以上の範囲を証明していないんだ。●●・・・ってこと。

A:なんだかよくわからんが、結局、俺が分けてるのが問題って言っていたのも同じ趣旨だな。

C:ん?

A:わけるから2に行かない。そうでしょ?問題は2の地点なんだから。

C:・・・・(あいかわらず、「正しい」ことしかおっしゃらない方だ)


感想

いかがでしょうか?

上の話にしても、2に至らない証明は数式が必要だとか、いろいろ、批判は可能だと思います。

ただ、アキレスと亀の仮説に立ってずっと地道にやっていくと2には行かなさそうな事はわかります。どんどん距離が短くなりますし。

別に人の見解をどうだというのはないのですが、何か新しいことを論理的だという人がいるとすれば、少なくとも自分が納得できる限度で論理的に論破したいというのは私にとっては自然な発想で、自分の得意不得意はあるにせよ(Bにはなれないにせよ)、わかっていながら、結論だけ(正しい部分)だけ強弁して、ろくに議論をしない、という姿勢は避けたいなと、改めて感じました。

たとえどんな理屈であれ「へりくつだ」と言うのではなく、どうしてへりくつか(どこに限界があるのか)指摘する、そんな姿勢を保ちたいと、そう強く感じました。

個人的には、ローエコを批判するときも、相手は論理的だと思って主張しているわけですから、少なくとも社会に広く受け入れられている国に留学で学びにくる以上、一度自分で検証してみた上で、どこが役に立って、どこに限界があるのか、それを考えるのが生産的かなと思います。

少なくとも、先日トレードの件で書いたような独占が全体の利益を損なう、というような話は、なかなか、文字だけでは出てきません。消費者保護とか不当な利益といったって、何にも値段はあり(車は100円で買えませんし、売らせるべきでもありません)、必要なプレミアムは得るべき(著作権とか、特許とか)であるのに独占がなぜまずいか、それは単に消費者が高い値段を払うからではなく、全体の利益を損なうからだと思うのですが、どの程度そこなうのか、ある程度式にしないと独占との関係で著作権・特許をどの程度保護すべきかという議論とかも単なる感情論や、他の国との横並びとしかならないのかなと思う次第です。留学前から競争がないと不当に高い値段で売ることができるというのは知っており、消費者が高い値段をだすことになるとは知っていましたが、それが、なぜ「不当」なのか、というのはなかなかわからなかったものです。こういったことはやはり数字やモデルで考えるのが一番わかりやすいのかなと感じたのですが、日本ではその教育はありませんでした(大学に行っていなかったのもありますが、少なくとも読んだ本とかにはあまり大きく出てませんでした。せいぜい経済原論とかの経済系でしょうか)。

日本で評価される姿勢というのは、正しいことを言うこと、議論に「勝つ」ことのように感じます。議論というのはよりよい結論が何かあり得るのか、何もないのかというためにすべきで、すでにある結論を強調すべき場ではないのかな、と思っています。だから、いろんな意見をまじめに聞くべきで、自説を(とくに支配的であると知っているときに)強弁して少数派、反対派を弾圧すべき場ではないと思います。その点、交渉のようにまとめること、譲歩を得ることなどを目的とするものとは本来全く違うわけです。もう少し、日本でも議論の仕方、ってのが一般に行き渡ればなぁと、上記Aを書いていて思いました。あとAの派生形として、無口・原理原則だけ繰り返すというパターンもあるかと思いますが、基本の精神は同じに感じられます。ま、この点は、特に有効な議論の仕方が米国にはあると感じた経験をしたわけではないですが。

弁護士が留学する場合、もともと対立する利益のどちら側の代理人でもできるという能力を鍛えられているはずなのですから、依頼者のために話すではなく、何かを学ぶというときに、どちらのポジションにも立ってみるというのはできると思うんですよね。

ま、私自身は主に遊んでいた留学ですが、もし、これから留学をと考えて検索でこのページに至った方が、このエントリを読まれていたら、その点だけは気をつけてもらいたいなと思います。やはり留学は新しい価値観にふれる場ですから。


2007-05-07

リネーマー

Namery
http://www.vector.co.jp/vpack/browse/pickup/pw5/pw005197.html

リネーマーという種類のソフトがある。要はファイル名を一括して変えるソフトのことをいうようだ。

私の場合、ファイルの先頭に日付を表す数字(070507等)をつけてファイルを整理するようにしている。

とはいうものの、なかなかファイル作成時に常にこのルールに従っているわけでもなく、また他の人からファイルをもらうときも多々ある。そういうときに毎度毎度名前を変更すればいいのであるが、そこまでマメでもない。

とどうなるか。あとでまとめて変更する羽目になる。いまは今年1年のファイルの整理を仕様かと思っているところなのでまさにこの場合にあたる。無理矢理こじつけて言えば、出願終了した後のファイル整理にも同様の作業は発生する。

そう言ったときに便利なのがリネーマー。

特に不満なく使えているのが、Nameryというソフト。
http://www.vector.co.jp/vpack/browse/pickup/pw5/pw005197.html

たまにしか使わないので相変わらずソフトの全容はわからないが、とりあえず、名前の先頭に日付をまとめて足したり、連番にしたりは出来る。

前につけたい数字(たとえば070507)を入力し、Prefix(前方追加)を選択し、ファイルを選んでいくのみの簡単操作。

特に重宝しているのは以下の特徴。
1 インストール作業不要。解凍して出てくるexeファイルをダブルクリックするのみ。

この方式が一番オフィス等で使えると思う。とはいうものの、最近はメール(オフィス等の仕事用だけではなくGmail, yahoo!等も)でもUSBでも一切exeファイル(圧縮、拡張子変更でもだめ)を拒絶する仕様も増えているのでどこまで使えるかわからないが。

2 画面・操作感がexplore似。直感的で使いやすい。

Ctrl + Zでやり直しがきく(直後でないと厳しそうだが、何個か前の動作まで戻れる)のもexploreににている。Exploreはあまり知られていないが、ファイルを消してしまったときや、名前を間違って変更したときは動作確定後でもctrl + zで戻せる(これも完全ではないが)のだが、それがこのソフトにもあるのである。

3 その他

実際に名前を変える前に、変更後ファイル名というのを見せてくれるのもいい。あと操作のスピードもなかなか。

というわけで、興味のある方は、お試しあれ。

なお、ipodでaudible やその他講義等をスピードを変えて聞きたい時に拡張子をm4aからm4b変更すればいいようですが、これをまとめて変更したりする際も便利そう。

2007-04-05

LLM留学に英語PC必要? どう手配する?

日本では日本語OSしか、必要としないが、留学するとなかなかそうも言っていられない。

そこでどんなパソコンを持ってくればいいか、あるいはこちらで買えばいいか。

ロースクールに留学し、NYバー(ニューヨーク州司法試験)を受ける予定の場合、日本語のパソコンでネックとなるのは2箇所。

期末試験とバー。いずれもパソコンで受けられるのだが、機種の指定がある。

2007年7月のNYバーの指定は、以下の通り。
http://www.nybarexam.org/pc_program_707.htm
MAC不可、Vista不可。英語OSのみというのが公式見解。ただ、日本語OSで昨年受けた方がいらっしゃるとのことで、おそらく最後の英語OSのみというのは言っているだけ。

大学については大学によって違うと思うので、該当校の現役生に当たるのが一番。おそらく年々受付範囲は広がっているのではないだろうか。
うちの大学の場合、従来から、英語OSのみとあるが、日本語OSでも何とかなっていた。今回MAC、VistaがOKとなった。

その他検討のために必要な情報は以下の通りかと

● MACは日本で暮らしているより相当イメージがいい。

MACは日本ではほぼ流通していないが、こちらの学生は1割くらい使っている。動きはVistaと比べてもまだかっこいい。こちらに来て知ったのだが、二本指スクロールという便利な機能がある。また、最近の、MACはWindowsを入れることが可能。

● 日本語キーボードがおすすめ。

PCの日本語キーボードと英語キーボードだと、個人的にはなれた日本語キーボードがおすすめ。半角/全角キーはあった方がいいし、個人的には変換キー、無変換キーといったマニアックなキーも多用している。また、@ ( ) ' : のような記号がいちいち場所が違う。Enterの形も違う。ということで気になる人には気になる感じ。

● 英語Windows XPは大丈夫。

設定次第(追加投資なく)日本語の表示・入力が可能。XPなど最近のWindowsは、プログラム本体は全世界共通で、見せ方の部分(スキンみたいなもの)のみ言語によって変えているとのこと。昔に比べてずいぶんと合理的ですね。この情報自体ネットで探すにくろうしました。

英語Windows XPには日本語ソフトがそのままインストールできる。こちらでebay auctionで購入した数年前の機種に、いろいろ入れてみたが、特に不都合は見あたらない。こちらの情報はもっと。

結論として、英語OSを買っても何ら問題なし。

● 大学・バーで問題とされるのはOSの言語のみ。

その他のソフトが日本語であること、キーボードが日本語であることなどは問題とはされない。

● PC関係は何でも日本の方が安い。

店頭最安価格はこちらの方が安いが、同じ商品は日本の方が安い。どうせ検討するならいい物を安くと考えてしまうのは、既にプロファイリングにはまっているのだろうか・・・




これらの情報を加味すると、以下のような選択肢が可能となるのではないだろうか。

● MACを買う。

かっこいいですし、追加投資でWindows使えるようにすればおそらく大過なく過ごせそう。ただ、まだバーに当たっては不便だし、今まで使ったことがないひとは、キーの配置、操作などから覚えていく必要がある。英語MACを買って、家庭内の無線スピーカーとつないでiTuneを活用している人がいます。大画面TVも併せて使用しているので相当いい感じの部屋に仕上がっています。一部の友人から「ヤ○部屋」などとよばれる魅力的な部屋に仕上がってます。

ただ、日常的に使うのにはたまにPCとの互換性問題が出る。ヒイラギ明朝がPCにないためにMAC作成のWordファイルをPCで表示すると代替フォント(うちはなぜか年賀状ソフトの草書)が勝手に選択されるとか、送ったメールの文字化けが多いとか・・・

● 英語PCを別途買う。

追加出資をいとわないのであればいい方法。日本からのソフトも基本的に使える。ただキーボードが英語となる。追加出資を抑えるにはebay オークションも要検討。しばらくはどのOSのものにするかという問題がある。XPが無難だが、店頭から姿を消しつつある。

私は、オークションで大画面・高画素のPC(Dell D800)を買いMaxiVistaで外付けディスプレイとして日々活用している。(詳しくは過去の記事。この当時は英語も書いていたとは・・志だけは高かった。)

なお、先代から譲り受ける場合は、有償の場合その価値があるか考える必要がある。LLM生の場合、PCのねぎめができないことが多く、他の家具同様、適当に決めていることが多い。世の中の相場と比べていいか悪いかよく考える必要がある。特に日常使っていたという場合、HDDから異音がするかどうか、バッテリーがへたっていないか、先所有者のPCの熟練度を加味しつつ、事情を聞くのがいい。ただ、たいがい先輩なのでそんなことできない。よって個人的にはあまりお薦めしない。

● 日本語PCに英語OSを入れる

購入の時にオプションで選べる場合があれば、それを選ぶというのも一案。調べていないがあるとすれば、通販モデル。探してみる価値はありだと思います。この場合、日本語OSをゲットできないという問題は残る。ただ、OSのメニューはそんなに使わない。Wordのメニューは人に操作を聞くためにも日本語がいいと思いますが、OSはそんなに気にする必要ないような。

内蔵HDDを別途買い、HDDの入れ替え・増設を行う。難易度は機種とその人の技量次第。ハードの入れ替え・増設自体はネットに情報は氾濫しています。ただ、英語OSを入れるという情報はあまりない。ドライバが揃うかという問題はある。PCメーカーのweb site、マイクロソフトの対応次第になってしまいそう。英語モデルがある・全世界モデルであることが確認できれば特に問題がないという推定は働きそうです。この手段の場合、日本語Vista、英語XPという荒技も可能。環境自体を完全に入れ替えるので意味不明の問題も少なそう。

なお、同様のことを目指すものにOS切り替えソフトがありますが、これは試験用ソフトがパソコンの再起動、ハード(無線LAN等)の制御をしたがることが多い関係上、問題が発生する可能性があると思います。検証はしていないので、問題発生しないかもしれませんが。

● 日本語PCで押し通す

聞いていた話では、できないということだったので、買う気で渡米してきましたが、これも実は結構できそう。再度確認の価値ありです。問題は確認できる相手が知識があるか何ですよね、ロースクールの場合。

少なくともうちの大学の試験は大丈夫だし(XPで実際に受けています)、昨年のバーもできたとの未確認情報があります。周りでは追加投資の一切必要ないこの路線を選ぶ人も多いです。

結局は予算とのかねあいでしょうか。
ご参考まで。

2007-03-31

出国準備 家探し 1

留学出発前のだいぶん前にカタをつけてしまいたい事項に、留学先での家探しがある。NYでの留学中の家探しについて若干見聞き・体験したことを記してみたい。


一般的な時期・方法

時期は、1ヶ月前通知等を考えると、6月頃であろうか。ニューヨークの場合、大学の提供してくれる物件とは別に探す場合、標準的な方法は、他の留学生等から聞いた不動産屋にコンタクトし、物件一覧表を送ってもらい、ピックアップし、現地を訪問の上契約という流れではないだろうか。

これは後ほどということでとりあえず、大学提供物件について。

大学提供物件

入学が決まるあたりから、大学による奨学金や家の手配についてのメールが来るようになる。この大学提供の物件でレンタルするというのはLLM生全体で考えると相当な割合を占める。

大学提供の物件はあまり安くないとか、ぼろい・きたないとかいろいろはなしはある。家族を連れているならやめた方がいいというアドバイスや、バーの前に引っ越してしまわなければいけないのではという不安感もある。私はこれらのアドバイスを受けて大学提供の物件には入居しなかった。

明け渡し時期

これらのうち一番気になる、バー直前の引っ越しを強要されるという点は、手続を踏めば回避できるようである。また、家賃については安くないという批判があるが、やはりそれでも一般の物件に比べると安い。

ただ、物件探しの時点でNYに2年以上住むことが決まっているならば、大学提供物件にして引っ越すというのはやはりめんどくさそう。ただ、この場合もこちらに来て物件を探せるので、気に入ったものを探しやすいメリットはある。また、所詮留学中。そんなに荷物もないので引っ越しも大がかりにはならないというのもある。

大学に近い

個人的に一番のメリットだと感じるのは大学に近いこと。当然ではあるが、結構大事なポイント。LLMの留学は、ほとんどの時間本との格闘である(本人の英語能力・集中力その他能力によるが・・)。特にネットサーフィンしながら、YouTubeみながら、メールやりとししながら、勉強というながら勉強が身についてしまっている人の「勉強」時間は想像していた時間を遙かに超える。お休み・ご褒美のためではなく、勉強のために留学してきたのだと言うことを強く感じさせられる。

そうなると、自然、勉強環境に一番近いというのは相当にメリットなのである。渉外の人が事務所に近いところに住んでいることが多いのと同じ理由。。。。。

もっとも、そのような寂しい理由だけではなく、大学のイベントに参加しやすいというのもある。大学の授業は、月曜日が一番多く、火曜・水曜も普通にあって、木曜日ちょこっと(またはなし)、金曜日なし(一部ありの人もいる)というのが一般的なLLMのスケジュール(少なくとも私の大学の場合)。で、木曜日・金曜日は何をするかというと、大学が遊び・交流のイベントを大量に入れてくれる。留学生交流会みたいなものですね。一応なんかつまむものと飲み物が出る感じのものが多いです。

そのイベントは大半、大学か大学周辺で行われます。授業がない日に大学周辺でこういうイベントが行われるということはどういう事か?大学周辺に住んでいないと、行くのがおっくう、ということです。特に家族ずれで大学から離れた場所に住んでいると、授業のある日しか大学に行かない。授業のない日にそんなことされても、、、という感じ。

その結果、毎回出席している人とは自然、交友範囲に大きな差が出る。次の学期になって取る授業がかわるととたんによくわかる。むろん、英語が何も苦にならず、話題豊富で自分がしゃべるのを止められない!というタイプの人はいいと思うが、通常は、何らか場を設定してもらって何とか外国人の知り合いを増やしていくタイプの人が多いのではないだろうか。一般的な傾向だからこういう会も催されているのであろうし。

そう考えると、大学に近く、他国の留学生(大学周辺が多い)とも仲良くなりやすいというメリットは大きいと思うので、大学周辺に住むというのももっと積極的に考えていいように思う。家族づれの場合、奥さんが大学主催の英会話教室に通うと言うことが一般に行われているが、大学が近いと結局そちらからもメリットがある。

なお、ミッドタウンに比べると物価も安い気がするが、これは10ブロック違うと結果が違うし、生活スタイルによるところも多いので、一般的ではないかも。

その他の条件は人それぞれな気がします。いろいろ情報を集めてみてください。

2007-03-30

出国準備 F1/F2 ビザ取得

現在の米国留学に当たりもっとも気を遣うのがVISA。

通常は、F1ビザを手に入れ、留学に望む。独立のビザ資格を取得しない家族がついてくる場合は、家族用のF2ビザも手に入れる。

昔は面接を必要としなかった(いきなり行って、書類を投げ込むだけだった)F1・F2ビザも(9.11後の)今は面接が必要で、大使館・領事館の面接日を予約して面接をする。東京の大使館は、混んでおり、面接の日を入れるのが大変なうえ、当日も建物の周りや中でずいぶんと待たされる。所要時間はだいたい昼前後までが通常。ただこれは延びる可能性があるので、仕事をちょっと抜けていく、または遅れて仕事に行く場合は、余裕を持っておくべき。

経験上、面接は朝一に入れてしまうのが良く、それが無理でもある程度早い時間がいいと思う。細かいシステムを運用しない米国の象徴のように、9時の人も9時15分の人も同じ列に並ぶ。9時15分の人が先に入り口にたどり着けば再起に処理されることになるので、あまり待ち時間というやつが関係ない形となっているのだ。

質問官は、日本語を話せる人もそうでないひともいる。従って質問が英語になる場合もあるが、あまりひるむ必要はない。まだまだ日本。日本人が英語ができないことが十分にわかっている担当官しかいないと思う。

ポイントとなるのは5年のビザをもらうこと。
1年ビザと5年ビザがあるのだが、何もしないと、どちらに割り振られるかは運。
1年だと、バーの直前にいらぬ心配をしないといけなくなるので、2年留学を考えている人、米国は(または留学自体)1年だがバーの受験を考えている人は最初から5年をくれと言うのがいい。ビザは年々厳しくなる方向で、よくわからないタイミングで勝手に扱いをかえられたりするので、最初から5年をもらっておくのが一番。
私は最初1年で出されたが出国直前で取り直して5年とした。2年目研修予定というメールをプリントアウトして説明して5年に変えてもらった。これで通るのであるから、2年目研修予定というので足りるのだと思う。

ビザについては日本で活動しているビザ取得専門米国弁護士という人たちが事務所に解説にいらして散々脅された。5年より1年が簡単という話をしていたので1年としたが、印象としては5年も1年も変わらない感じ。ロースクールの信頼感というのはやはり相当にある。お金も積んでいるのを見せるわけだし。普通にやっていれば大きな心配はないと思うので、5年を目指すべきである。(記載の趣旨は、自己の1件の経験を伝える点に尽きます。専門でもなんでもなく、思うだけなのでこの記載をもとにもめられても責任は持ちかねます。あくまで自己責任でお願いします。)なお、いろいろな書類を補足説明書としてつけて提出するという技は当初ここで教わった。その意味では来ていただいた意味はあった。なお、その後ネットで他にも記載が確認できたので、一般的な情報と理解し、ここに記載している。

その他の書類としては、お金があること(残高証明)、事務所のサポートがあること等の書類を添えた。大学からの書類(I-20の前提書類)も添える。いずれも自分以外が発行する書類であるので、日程に余裕を持って行動する必要がある。

大体1週間から10日くらいでビザが添付されたパスポートがかえってくる。名前等重要な情報が間違っている場合があるとのことなので要確認。米国は、自分が間違った場合も、担当官は容赦なく、入国者を責め立てる。英語で説明しないといけない上、入国時にもめるのは大変おっくうだから、ぜひ確認して間違っていれば訂正しておくべき。おそらく再度並び直ししかないのかなと思うが・・・ (要確認)

最後にI20であるが、パスポートと同じく入国時には手元に持っておく。出国時に要求されなかったのをいいことにスーツケースに入れておいたところ、入国時に別室行きとなってしまった。長時間のフライト(しかも私はエコノミーであったので)のあとアラブ人ばかりの別室へ連れて行かれて数時間待たされた上、横柄な係官にこづき回されると、留学初日からけちがついた気分になるので要注意。

2007-03-29

米国law school出願 合格率を上げるためにできること

合格はどのように決められるのか、一義的な答えというものは聞いたことがない。おそらく、学校によっても、選択者によっても違うと思う。その中で、こういったことが影響している・こうするといいというような話を聞くことがある。たとえば・・・


(注) 選定方法については、いろいろ噂・デマが流れると思います。この記載自体、デマのたぐいということなのかもしれません。ただ、私が出願したときは、ネットである程度網羅的に書いたものがなく、信憑性はともかく何か留学した人の書いたものをみたいというのがあったので、あえて書いてみました。人によって見解も違うと思いますし、間違っている点がある可能性も大いにあると思います。その点をご理解いただいてお読みいただければと思います。

●弁護士(法曹)有利○
あると思います。アメリカの人の感覚では、大学+JD=弁護士で、LLMはその後。いくら頭で他の国は違うと思っても、なんせアメリカンスタンダードな人達なので無意識に考慮してそう。

要項上も法律の素養は要求されていますし、Barを受ける際にも法律教育の有無というのは問われるので、やはり形式要件として法律の素養というのは問題となるのでしょう。

●大学名重視△
あるかわかりません。周りは驚くほど東大ばかりです。東大以外は留学するなと???、といいたくなるくらい。同じ大学の少数者を見つけるとうれしくなる。

でも、よくよく考えると出願者層でも相当多そう。そこからの倍率ではどうかわかりません。渉外のwebみてるとどうしても東大出身者はおおいし、裁判官・検事・官僚・企業派遣も東大が多いのは、LLMの段階以前(入社・社内選抜)で東大重視があるからともいえそう。実際みんなそつなく賢いし、しょうがないのかも。

●大学の成績重視△
LLMによると思いますが、僕が受かっている(15校以上出願し、結果が出たもののうち半数くらい受かってます。放棄も多数したので、最終的な結果を覚えていない。)以上、大学によって重視しないところの方が主流なのではないかと。

●研修所の成績・2回試験の結果×(せいぜい△)
周りを見ている限り、重視しているようには思えません。日本の司法試験の倍率が3%位であったことくらいは、日本人の選抜担当は全員知っている感じです。その中での上下を問うても仕方がないと思っているのかもしれません。

●TOEFL・英語力◎
相当重視していると思います。知り合いの法曹うちでTOEFLが良く(CBTでAll 26, 270くらい)あって受からなかったという話は聞きませんし、いい点の人はたいがい多数受かっています。プリンストンレビューのアンケート結果も参考になると思います。ただ、周りで結果を提供したという話は聞かないので母集団は限られていると思います。

帰国の人も驚くほど多いです。安心感を与えるという意味ではアピールすべき点なのかもしれません。

●コネ◎
あります。毎年固定数の人数を送り込む企業があります。また過去に実績がいっぱいある大事務所はやはり有利だと思います。

名前を知っているというのは安心できますし。選抜担当者の知り合いからの推薦状というのは、同じ意味で相当効くと思います。

人づてに聞いた話ですが、知り合いの推薦だとそれだけで安心してしまうとか。何百もアプリケーションを見る中では、知り合いの名前は光るのでしょう。

ただ、これだけで受かるというような強いコネを持っているのは少数派です。また、この部分でプラスが全くなさそうな人も多数受かっています。

渉外事務所のコネの強さについて。渉外事務所は、寄付をしているので一定数の議席を持っているという話があります。一部外資系事務所など特定のものを除いて、会社の議席ほど強いものではないと思います。最低議席をもっているものの、何が最低議席かは誰も知らず、最低議席以上どの程度受かるかは年によって違うという感じだと思います。

相当仮想の世界かもしれませんが、国内渉外系については、以下のように理解できるのかもしれません。1年あたりのアソシエイトの人数増加を反映して、現在のところ、留学する1年あたりの人数は、増加の一途です。もし、事務所が寄付をしているとしても減らすインセンティブはないのだと思います。また、法曹同期の繋がりを考えると、他の事務所がどの程度寄付をしているかは、寄付額決定者にはある程度わかっており、議席数が減るような場合は議席を確保するくらいは寄付を増やすのではないでしょうか(推測)。もし、この推測が正しいならば、各事務所の議席数は一定か増加の傾向にあるはずです。

一方、留学にいく人がどの大学に行くかについて、ランキングに忠実に従う事を仮定するとします。もし、議席数しか受からないと言うことであれば、毎年上位校の留学者は一定か増加の傾向にある事になります。

留学にいくアソシが、7,8割戻ることを前提にして、各事務所のwebで、各弁護士の留学先をチェックしてもなかなかそうなってはいません。増えたり減ったりです。

実際に某国内渉外大手は、今年NYに集結しており、他の国内渉外の実績を圧倒しています。しかし、昨年の実績を見るとそうでもないですし、風の噂で聞く今年のアーリーの結果もそんな感じでもないようです。とすると、国内渉外の名前は所詮そんなものといえると思います。

これをどう評価するか。仮定がそもそもおかしい・仮定を重ねすぎという批判ですませるというのも十分あると思いますが、もし、もし、仮定がある程度正しいとすると、国内渉外の名前は、議席は、そんなに確実ではないと言うことがいえると思います。

渉外以外で留学を考えている人も、そんなに渉外と比べて不利益だと考える必要もないと思います。むしろ、外資系・企業からの派遣枠の方がよっぽど強いですし、それらの強い枠で来る人は全体では少数派です。

なお、裁判官・検察官も落ちている大学もあれば受かっている大学もあります。絶対的なコネを持っているのは、繰り返しになりますが、少数派です。あれば、あるにこしたことがないが、なくてもたいしたことはない(探せば大学教授・教官等なんかはあるということもあるでしょうし)というのがコネという感じでしょうか。

●とにかく印象に残ることが大事○
先日毎年10通以上の推薦状を書くという日本の教授とお話しする機会がありました。先例のコレポンを見るとこの先生は、すべて推薦状はご自分で起案されるようです(従って中身はわからず)。目立たないと意味がないという感じでおっしゃってました。

先生も選抜担当者ではないので推測の域をでないと思いますが、何年にもわたる経験に基づくものでしょうから多少なりとも経験的・統計的な意味はあると思います。

個人的にも(他にプッシュする点がなかったために)これを重視しました。受かっているということは、何らか意味があるなかなと思っています。

●訪問すること・電話で催促することが大事△
MBAの人たちは一般的なようですね。某大事務所も事務所費用で大学訪問ができるそうです。あってくれる大学も、あってくれない大学も、効果のある大学も、ない大学もあるというのが友人の感想でした。単なる旅行という意味も強いようです。訪問しているのは全体としては少数派だと思います。

前述の先生は、大学訪問や、他の大学受かったんだがいつまで待たないといけない?というような電話をすることが有効だ(早くしないと他にいっちゃうよとせかす)、そういうことがアメリカでは評価されるとおっしゃっていました。別口からもこういう話は聞いたことがあります。

これだけで受かるということはないのでしょうが、願書提出後にとれる数少ない方法ですのでどうしても受かりたい大学がある(その大学が駄目との結果が出ていないことが前提ですが)、どこも結果がなかなかこないというようなときは実行してもいいと思います。

僕自身、留学前にお金を使いたくなかったのと、暇がなくかつめんどくさかったのでこの点は何もしていませんでした。3月半ばまでどこも受からなければ行動する予定でした。

2007-03-28

米国law school出願 (効率的なApplication作成 8 Acrobat-3)

最後はPDFによるデータの取り込み(主にスキャン)について若干の人柱的経験について。

今回の記載は、出願の効率化とは若干異なる方向に脱線しているともいえるが、留学生活ではスキャナが大活躍する。その割に持っている人は少ないし、OCRを活用している人はもっと少ない。留学に関係するということで別項をたてずに引き続き3として記載する。


スキャナによるPDF化

ほとんどパソコンにふれない人でも、スキャナというやつを使えば紙をパソコンにデータで取り込めるという話は聞いたことがあるのではないだろうか。ちまたの本屋でも、スキャナを使った机の上の整理術みたいなものが特集されることが多いので、これを見たことがある人もいるかもしれない。

そんなスキャナ作業であるが、私のような勤務弁護士が仕事で使う分には、仕事場に据え置きのスキャナ付きプリンタを使う(またはアシスタントの人に使ってもらう)事による場合が多く、自分で、家庭にスキャナを置くということはあまり必要としていない。ただ、留学に来るとそうもいっていられないので、効率的にスキャンするにはどうしたらいいか、いろいろ試行錯誤した。

機種の選定

日本にいるときに、個人で購入・使用したスキャナは2つ。1つはPFUのScanSnap(結構昔の機種)およびブラザーの電話付きプリンタ・スキャナ一体型複合機MyMio(2006年頃の製品)。ScanSnapは、スキャナが早いこと、Acrobatがついていることを理由として、MyMioは電話がついていること(子機付き。あまりない)、LANにつながること、ADFがついていることを理由として購入した。いずれも安いというのも大きなincentive になっていたのはいうまでもない。

いずれも製品としてはおもしろく、前者は小さいことメリットを享受できた一方、前者は品質・本のスキャンができないこと・コピーができないこと(当然だが)のがあまり気に入らなかった。後者は電話がついていることという他機種にはないメリットがあり、有線LANを無線化(無線LANコンバーターというカテゴリの製品を使用)してもなお、スキャナ・ファックスを含めたすべての機能が使えることというメリットを享受できたが、何せ遅く、プリントの品質が悪いこと、ドライバのためかシステムとしてあまり安定していなかった事などのデメリットも感じていた。

そんな状態であったので、Amazonでアメリカの値段(同じ製品は日本より若干上、日本にない格安ラインナップもある)を確認の上、複合機をアメリカで買うことにした。アメリカで購入するときに考慮した点は以下の通り。

●値段(何せNYでの生活のセットアップは先立つものの出費が大きい)
●プリンタが早いこと
●スキャナ付き一体機種(ファックスも使えること)、電話がついていれば最高
●ADF(コピー等の時に流すためについているもの。Auto Document Feeder)で比較的多くの紙を流せること
●少なくとも普段使うノートパソコンと接続せずとも家族中が使えること。無線LAN対応なら最高
●日本語の説明書が手にはいること
●紙を本体全面から供給できること(全面給紙。HP以外は最近)

最後の要件のために、とりあえず、日本のメーカーまたはHP(日本で使っていて好印象)とすることが早々に決まる。次に、スピードと、代替インク(エプソンはほぼない)を考えて、キャノン・HPに絞る。結局、対応機種が日本で発売されており、価格.comで評判が良かった機種を買った。性能的にはいいのであるが、インクの消費が早く、またインク代が高い。プリペイド電話みたいな損を感じざるを得なかった。

ただ、当初の目的は、ほぼ果たせた。日本語については、ドライバ、本体の表示とも対応(機械に印刷してあるstopとかは英語のままだが特に問題なし)。ADF・ファックスも問題なし。無線LANについては、予備で持ってきていたノートを一台電源つけっぱなしにすることにして、USB接続のものを購入。費用の問題が大きい。

スキャナーからの取り込みによるPDFの作り方

複合機自体にもソフトが入っており、それでPDFを作ることもできるのであるが、後述のOCRとの相性がよろしくない。現状ではAcrobatから作るのが一番である。

私の場合、無線LANネットワークが家庭にあり、その端末の一つであるノートパソコン1台をUSBで複合機と接続している。そのノートパソコンに複合機のソフト(とくにスキャナ関係)と、Acrobatをインストールする。その上で、紙をセットし、Acrobatから読み込む。具体的には、Acrobatのファイル→PDFの作成→スキャナでスキャナ付属のソフトを立ち上げ、そこで読み取りを行う。

テキストだけなら、白黒がいい。解像度は贅沢に600dpiとしている。これが一番OCRの読み取りがいい。

読み込んだ後に行うのは、サイズの圧縮(ファイル→ファイルサイズを縮小)。Acrobatの過去のバージョンに対応しなくすることによりサイズの圧縮をするそうな。素人目には画像が劣化せずにサイズが小さくなる便利な機能である。

また、授業で配られるプリント(hand out)等英語が書かれているものは、OCR(optical character reader)により、文字情報も抽出している。ノートに貼り付けるためだ。Acrobat 6に付属のもの(文書→Paper capture)で十分に英語には対応できる。その後OCRの読み取り精度が上がったという話も聞くので最新版では日本語も実用的になっているのかもしれない。

なお、OCRで読み取ったテキストは、Emeditor やWordを使って、置き換え・整形するのであるが、それについては割愛する。将来、機会があれば別項で。

このように、OCRが非常に使えるのが英語社会のいいところ。また、圧縮の結果、1ページ100Kくらいの容量にしかならないので、メールで本全体を送るなどというのではない限り、非常に実用的である。

もし、留学して、授業を受けようと思っているならば、是非複合機(家でコピーができるだけでも便利)を購入してOCRにチャレンジしていただきたい。

出願データの保存

これとは全く別の観点から、出願データを保存するという意味でもAcrobatは使いやすい。

オンラインによる出願をする大学が増えているが、データの保存という観点からは、1つの画面ごとに入力例があると後輩としては助かる。

私の場合、先輩から紙で画面ごとにプリントアウトした例を見せてもらうことができ、司法研修所の名前が入りきらないときにどのように記載するか(結論としては、適宜省くか、頭文字だけ取るか人により異なる)、学歴をどの順番で記載するか、事務所の住所をどのように記載するかなど基本的でどうでも良さそうだが気になるというような情報について貴重な先例を見せていただいた。

従って私も何らかの形で次に伝えたかったのであるが、それを実現するにはAcrobatが一番使いやすかった。画面の入力シーンでAdobe PDFを使って印刷すればいいだけであるから。

今であればIE7.0を使うことにより右端が切れることもないので、さらにいいのではないだろうか([別項]参照)。

なお、WordやIEを使っている場合、Acrobatのプラグイン機能を使ってPDFを作る方法と、プリンタとしてAcrobatを指定することによりPDFを作成する方法がある。前者の方が本来は筋が良く、書式構造をきちんと保持したPDF、動画付きのPDF等を作ることができる。

しかし、現在までそれらを保存する要請に迫られたことはない。そのような純文系の人間にとっては、サイズが一番小さくなり、かつ、汎用性が高く(どのソフトでも同じ手順でできる)、途中で失敗する危険性のきわめて少ない「プリントアウト手順を利用し、プリンタでAdobe PDFを指定」というのが一番使いやすい。こちらの使用をお薦めする。

最後に若干ではあるが出願関係の話に戻って若干ほっとした。タイトルに偽りなしとさせていただく。


2007-03-26

米国law school出願 (効率的なApplication作成 7 Acrobat-2)

Acrobatは、Application本体の作成以外にも、願書の注意事項を読む際にも活躍する。一般的に、会議で配られる配付資料、名刺等の整理にも通じる技術かと思うので、PDFを読んで、メモを書き入れるということについて、具体的方法を記載する。

なお、前回に引き続き環境はAcrobat 6である。


Acrobatの特徴は、PDFを加工できることである。様々な加工技術が用意されているが、今回の目的で使うのは、メモを書き入れる技術である。

1 付箋

前回紹介したのと機能的には同じ。テキストボックスを使う。

Application用の願書(その他書類難でも)を読んでいる場合、左右の余白にコメントを残したくなる。教科書を読んでいる際に横に書き込むのと同じだ。特に資料が英語であるときに日本語でキーワードが隣に用意されているのは後から読み返す際に大きな助けになる。

これを実現してくれるのがテキストボックス。この場合は、付箋的な使い方であるので、背景を透明にしないのがいいと思う。個人的には、願書を読む際のほか、会議でもらった名刺一覧をスキャナでPDFに取り込んで、適宜メモなどを書き足すことにしていた。名刺ソフトもいいが、仕事場で使うには、追加のソフトなしで作業できる必要があるため、このやり方はとても気に入っていた。

すぐ隣にコメントできないときは、線引きツール(同じ高度な注釈ツールバーの鉛筆マーク)で引っ張って余白に書くこともできる。

アクロバットには、別の機能として注釈を入れる機能がついている。これを活用すると、場所を取らずにコメントを入れることができる。ツールバーでいうと「注釈ツールバー」にあるノートツールを使うというものである。これを使うとコメントをつけたところには吹き出しがつき、その内容は余白部分に表示される。内容を表示しているwindowは動かすことができるのでこれでも良いのであるが、個人的好みでは付箋。直感的なのである。

2 囲い

普通に教科書を読んでいるときには下線を引いて本を読んでいく。これに相当する機能が、囲いだと思う。

ツールバーでいうと、付箋(チェックボックス)の横についている長方形・楕円などを書く機能。読んで、重要な段落ごと、この長方形でくくってしまうのがいい。

実はAcrobatには、蛍光ペン機能もついている。ノートツールと同じ注釈ツールバーの「テキストをハイライト表示」(Tマーク+付箋の色)である。

Wordで文書を読むときは、ハイライトをするが、PDFの時はほとんど使わない。それは文書の読み方の違いによる。

Wordで文書を読む際は、page up/page downを使いながら読む。そうすると、常に本文にカーソルがある(テキストをすぐに選択できる)ことになる。そのため、本文をハイライト表示をするのが容易なのである。Wordで読む際にマウスのスクロール機能を利用しているときは、本文に戻るのが一手間(本文のクリック)いるので若干様子が違うのかもしれないが、個人的にはそのような場合は少ない。

一方、Acrobatで、文書を読むときに、本文のテキストを選択しながら読むことはまずない。そもそもPDFが画像で作られている際にはテキストを選択することができないし、テキストを編集しないようにロックがかかっているものも大量にある。自然、キーボードのpage up/page downを利用する場合でも、テキストを選択している状態にはならない。

ハイライトはテキストを選択してから行う動作であるのでこの手間、うまくいかない場合の多さは致命的である。

そういったこともあり、アクロバットに下線・ハイライト的なものをしたいときは、囲い(長方形ツール)を使っている。

3 ショートカット・Tips

ワードに比べてマウス操作が要求されることが多いAcrobatではある(もともとMacの世界の産物なのでしょうがないとは思う)が、使えるショートカットも存在する。


(1)表示倍率変更

幅に合わせる ctrl + 2

解像度が低いパソコンでPDFを読む場合、「幅に合わせる」という表示倍率で読むのが効率的である。この表示は、横幅とAcrobatのwindowをあわせる。これにより左右にスクロールしない範囲で文字最大になる。ショートカットは、ctrl + 2。

全体表示 Ctrl + 0

一方、引いて1枚全部を見たいときもある。その場合はctrl + 0。1枚の用紙全部を画面に表示することができる。

倍率の変更

拡大するのは、ctrl + +、縮小するのはctrl + -。変更倍率は25%程度。でも適宜切りがいい数字で、元の倍率次第で幅は異なる。


(2)表示の向きの変更

A4/Letter縦表示が続く中、グラフなど一部A4/Letter横表示のページが混じる場合がある。この場合の操作は2通り。

ページの向きの変更

ページの向きを変えるときは、文書→ページ→回転(shift + ctrl + r)。これにより、指定するページの向きを変えることができる。

スクロールさせていくとわかるが、縦のページにいきなり横のページが混じることになる。今後当該ページを表示する場合、常に横表示となるメリットがある。縦の用紙の中に、用紙の大きさを変えない横の用紙を挟むというのは紙にはできない芸当であり、電子媒体の良さを感じるときである。また、Wordよりもこう言ったことは圧倒的にAcrobatがやりやすい。

一方、印刷の時に不都合が生じる可能性がある。印刷の時は、A4/Letter縦にずっと印刷していく。そのため、ページにあわせて拡大縮小という設定(前回参照)にしておけば端が切れることはないが、小さく表示される。A4/Letter縦の横幅に制限されるのである。文字の大きさが問題ない場合、プリントアウトを読んでいって紙・ファイルの向きを変えなくていいメリットがある一方、縦表示の他のページより文字が小さくなる点で不都合が生じる。

表示の向きの変更

これに対して、読むときに、一時的に表示の向きを変える方法がある。右回転・左回転でそれぞれ shift + ctrl + +/-である。メニューでいうと、「表示→表示を回転」。

これにより、当該PDF全体をくるっと回転して表示してくれる。当然次のページでは元に戻す作業が必要になるし、次に開いたときにも同じ操作が必要。

その一方で、印刷の時は、文字が小さくなる不都合がない。


(3)表示方法の変更

画面の右下を見ていただきたい。水色の四角い箱が表示されているコーナーがあると思う。それをマウスでクリックすることにより表示方法を変えることができる。Acrobat 6の場合左から、単一ページ、連続ページ、連続見開きページ、見開きページである。連続見開きページは超解像度用だと思うので残り3つについて一言ずつ。なお、メニューでは表示→ページレイアウトで同じ作業ができる。

単一ページ

これは、ページを強く意識した表示形式で、別のページを一緒に表示しない方式である。つまり、スクロールしていくときも、ページ1が表示されている間は、ページ2は一切表示されず、ページ1が尽きたときに、ぱっとページ2に変わる。ページ2が表示され始めると、ページ1はかけらも見えなくなる、というもの。

Textを選択できるPDFでctrl + a ですべてのテキストを選択しても、当該ページのテキストだけが選択される。

これのメリットは、page up/downによる閲覧と親和性が高いこと。ページの余白が画面の中央に来ることはなく、新たなページの1文字目は常に画面の上部にしか表示されない。

特に、Ctrl + 0で、ページ全体を表示している場合、2ページ後を表示したければ、page downを2回押せよいななど、本に近い感覚で使いやすい。

個人的には一番気に入っており、この表示方法で通常使用している。

連続ページ

これは、Word(印刷レイアウト)と同じイメージである。ずーっと同じペースでスクロールする。Ctrl + aで全文を選択した場合は、PDFファイル全体のテキストが選択される。

人のパソコンを見ているとこの表示方法になっていることが多いが、個人的には、PDFのTEXT情報を加工して別ファイルを作りたいとき以外は利用していない。

見開きページ

これは、単一ページの2ページ版。2ページ横に並べて、page up/downで2ページずつ後退・進行する。

最近のパソコンは、ワイド画面である。特にVista自体がそれを推奨している感もあるので、今後ますますこの動きは加速するように思う。その場合に便利なのがこの表示形式。

私の感覚に合わないのが、1ページ目の表示。1/2ページを表示してくれればいいのに、なぜか右側に1ページ目だけが表示される。その結果、常に右が奇数ページ・左が偶数ページとなる。本を開く感覚を実現したかったのだとは思うが、表示領域の無駄。一番いっぱい表示される(何せファイルを開いたときは常に1ページ目)のに、そのときに画面の半分を無駄に使うという設定になっているのが理解できない。どこか設定をいじれば直るのであろうか。。。

まとめ

今回は、PDFファイルをパソコンで見て、読んで、メモを取るということについて、Acrobatをどう使うかについて記載した。
パソコンの解像度が許す環境にある人は、是非、画面で作業することをお薦めする。目には確実に悪いが、次回記載予定のPDFによるデータの集積の観点からは非常に効率的である。

2007-03-04

米国law school出願 (効率的なApplication作成 6 Acrobat-1)

Application本体の作成にAcrobatを使うと、データ上で作業するために、修正がしやすく、また使い回しもしやすい。周りで同時にApplicationを出す人がいると、使い回しによるメリットを実感することができる。

Acrobatは、Adobe社から出ているソフトで、PDFの作成・編集をすることができる。なお、PDFを閲覧するために利用されるAdobe Reader では以下の作業はできないのでご注意を。また、以下の説明は手元にあるバージョン6(最新版ではない)をもとに記載している。

一般に、PDF(Portable Document Format)といって何を思いつくだろうか。紙の代わりに配られるもので、編集ができない・難しいフォーマットという感じだろうか。最近は官庁などでの採用が進んだ結果、従来紙でしか配られなかったものをネットで配る際に利用されてきている。仕事で使う際も、自分のドラフトで相手に原本を与えたくないことをしめす場合にPDFでドラフトを配っている事務所もある。また、ご丁寧にパスワードロックまでかけている事務所もある。

そんな使い方がされているPDFであるが、米国のLLMでも紙のApplicationの書式に代わるものとして広く利用されている。Applyする人は、これをダウンロードして、必要事項を記載する。手書きや、タイプライターでの記載も禁じられていないが、文字の見やすさ、編集・使い回しの容易さからすると、Acrobatで記載するのが一番容易なのではないかと思う。

ここで必要となる機能は、そんなに多くない。テキストボックス(付箋)が使えれば基本的に作業は可能である。Applicationの記載欄に透明の付箋(テキストボックス)を貼って、文字を記載すれば足りる。

一応、使ったことがない人(私自身ほとんど使ったことがなかった)のために操作を説明すると、

1 まず、PDFをダウンロードしてHDDに保存する。以前記載したように大学ごとにApplicationの期限を付したフォルダ (071201 NYU等) を作るのがおすすめ。そしてそれを開く。

2 Acrobatの方では、ツールバーを準備する。高度な編集というツールバーを表示させると、テキストボックス(デフォルトでは黄色で、T+と書いてあるアイコン)があるのでそれを使う。

3 PDFファイルのたとえばNameのところにテキストボックスを一つ作り、名前を記載する。従前の記載通り、はたくりを使っていれば、そこから必要情報を選択してペーストする。

4 その後、テキストボックスの枠および背景を透明にする。チェックボックスを右クリックし、プロパティを表示する。表示方法のタブの太さを0とし(これで境界線の太さが0となり境界線がきえる)、塗りつぶしの色を、カラーなしとする。不透明度は100のまま。これでできあがり。

なお、フォントの指定方法はわからない。ただ、経験上、ワードから書式付きでコピーするとワードの書式になるので、どうしてもフォントを指定したい場合は、これによることにしている。

5 これで1箇所分ができあがる。これを必要箇所すべてで繰り返す。

若干でも楽にする方法としては、透明の付箋をデフォルトにするというのがある。具体的操作は、先ほど作成した付箋を右クリックし、「現在のプロパティをデフォルトにする」を選択する。これでT+のアイコンが黄色から灰色に変化するはず。これで次からは、自動的に透明の付箋ができあがる。

2校目以降の作業については、1校目のチェックボックスをcopy/pasteする方法と、はたくりを使いながら新たにチェックボックスを作っていく方法があると思う。いずれでもいいと思うが、私個人は後者を採用した。

6 できあがったものを印刷する際には、ctrl+pで表示される画面で、印刷対象を「文書と注釈」とする必要がある。先ほどの付箋は注釈という名前が与えられているのである。逆に言うと、このように書き込んでもいつでも注釈なしのバージョンも印刷することができる。

ついでに、Letter size/A4のフォーマットの違いに対処するため、ページの拡大/縮小は、用紙にあわせるとしておくのがいい。

2007-02-28

米国law school出願 (効率的なApplication作成 5 Excel)

先日も記載したとおり、application全体の管理のために必要書類の一覧等を記載した表を作るのがいい。Excel をapplicationの申請に使うとしたらこの表の作成のためであろう。

Applicationは、各大学ごとに似て非なるものである。ほとんどやることは一緒なのであるが、若干形式が違ったり、必要書類、提出方法、提出期限等が微妙に違う。仕事の合間にApplicationを準備する場合、これらの微妙な差異をすべて記憶するのは至難の業である。Brochureにメモをするという方式もあると思うが、Applicationの数が増えれば増えるほど、一覧表を作った場合との効率性の違いは際だつ。

Excelの一覧表
一覧表を作る事は無論Wordでもできる。ただ、Wordの一覧表とExcelの一覧表を比べると以下のような違いがある。

Wordの方がいい点
スペルチェックをしてくれる、セル(ます)内で自動的に改行してくれる、画面の表示と印刷でずれない、変更履歴が使いやすい(Excelにも同名のものがあるがWordと同等の機能を期待してはいけない)、セルの設定が文字入力用になっている、

Excelの方がいい点
上下左右の移動がしやすい(Excelの場合、上下左右キーを押したらつぎのセルにいく)、標準のままで行・列を足しやすい、標準の状態でセルの枠と文字との間が少なく1画面あたりの文字が多い、並び替え等が容易(微妙な差)、

今回の場合、表を印刷する必要はなく、管理も画面上が望ましい。上下左右の移動、行・列の追加がしやすいというExcelの利点がスペルチェック等のWordの利点を上回るように思われる。

エクセルの操作のポイント
特に変わったことは必要ないと思うが、普段使用していない人は以下の点に気をつけるといいと思う。

Excelを文字の一覧表として利用する場合、セルの書式設定をやっておいた方がいい。具体的には、Ctrl + aでワークシート全体を選択して、そこで右クリックし、セルの書式設定を選択。表示形式を文字列に、配置で折り返して全体を表示するを選択する。これでWordの書式設定に近くなる。

実際に記載していく場合、セル内改行を使えると便利である。既知のこととは思うが、Alt + enterでセル内改行が可能である。

印刷する場合、表全体を1ページに収める一番楽な方法は、1ページ内に収める設定をしてしまうことではないだろうか。操作方法は、ファイル→ページ設定を選択、ページタブの拡大縮小印刷の箇所で、次のページ数にあわせて印刷のところを調整する。なお、本件の表は印刷する必要はないと思う。

一覧表の項目
私が項目としてあげたのは、大学名、deadline, fee, online application, Resume, Personal Statement, Recommendation, Transcript, TOEFL、備考である。

各項目とも名前自体で何を記載するか容易にご想像いただけると思う。Online Applicationはできない学校について書いた。Resume, personal statement, Recommendationは要件を課されている場合それを記載。TranscriptとTOEFLはLSACの有無のみ記載。全体をDeadline順に並べた。先例には、もっと項目が多いものがあったが、多すぎると返って見づらい。とりあえず、これくらいの項目で始めて見てもいいのではないか。

なお、先日記載したとおり、はたくりに送り込んで利用したいようなデータは、Text fileとして保存する方が便利である。このため大学の住所一覧は、別のText fileに保存していた。

Wordを使用した表の作成
表の作成は、なれたWordの方がいいという考えもあろう。その場合には、表は是非Webレイアウトで作成されることをお薦めする。これにより、紙の端を気にせずに表を縦・横に自在に広げられる。操作方法は、表示→Webレイアウトを選択すればいい。個人的にはこれをしても今回の表はExcelの方がいい気がしている。

なお、印刷時に不都合が発生するのだが、個人的には印刷はExcelに貼り付けて、全体を1ページで印刷するという上記設定で当座の印刷方法としていた。

次回はAcrobatについて話をする予定。これが本命でEmEditorの直後に記載する予定であったが、なぜか最後になってしまった。。

2007-02-23

米国law school出願 (効率的なApplication作成 4 Word)

Applicationを準備していく上でも、当然wordは必要となる。特に注意すべき機能は、ラベル印刷機能である。

Applicationを準備する際にも、通常通りWordをPersonal Statement, Recommendationを準備するのに使っていることと思う。外国人に見せる際には変更履歴機能も使っていることであろう。私が、他の仕事と唯一違う使い方をしたのは、自らラベル印刷というやつをやってみたことである。通常時から、仕事でラベル印刷を自らする人も多いだろうし、留学準備も秘書さんをフル活用できる環境の人もいると思う。その人には以下は関係ない記載となる。

ラベル印刷は、実は簡単である。ツール→はがきと差し込み印刷→宛名ラベル作成から、「ラベル」タブを選択し、ここに大学の送り先の住所をコピペすればいい。その後は必要なオプションを選んで印刷するのみである。大学せいぜい多くても10-20弱であろうから、下手に差し込み印刷には手を出さない方が無難であろうと思う。

私が個人的に行った方法は、テキストファイルに、すべての大学の住所を印刷、それをEmEditorのマクロをつかって、はたくりにおくりこむという、先日記載した方法である。住所は、4-5行にわたるので、「shift + 下、下、下、下 その後cut」という感じの一連のキー操作をマクロとする必要があるのには注意。これで大学ごとに、1つのはたくりデータとなる。これを順次Wordでラベル印刷をすればいい。

ラベルは何個必要か。私は、何度も準備するのが面倒であるので大学ごとに1枚(12くらいか)とした。ただ、実際は失敗を考慮してもこんなには必要ない。多く見積もっても、推薦状の数、applicationの封筒の表紙で5枚くらいか。封筒の表紙もFedExなどを使うのであればいらないくらいだ。

つぎはExcelの話をしようかと思う。

なお、本来、他の項のように、その他のソフトの機能と比べてWordはどうかという書き出しをしたいところであった。書くとすれば一太郎か。ただ、現実的な選択肢ではないのが現状であるので、以下の記載によりこれに替える。

その昔、Wordと一太郎がワープロソフトのスタンダードの座を争っている時代があった。裁判所が一太郎を使っている(いた?)関係で、私が修習の頃は修習生は一太郎を使っていた。ただ、仕事で依然一太郎を使っている人はきわめて少数派である。個人的には、ATOKは未だに使っているが、一太郎はさすがに使っていない。

一太郎は、IE 7.0に先駆けること7年、1999年頃からタブ形式の一太郎ワークシートというエクセルシートみたいなものを採用した。これは、エクセルでもワードでもファイルをシートとして足せる画期的に機能であり、いつごろからか、Excelと違い、別シートを両方表示する機能なども実装されていたはずである。同様のシート機能が最近の一部Office互換ソフトに採用されているが、MS Word自体をシートとできるのは珍しく、紙copiくらいではないか。はやくWordにも実装されてほしいと願っているがとりあえず2007では採用されない模様で非常に残念に思っている。

一太郎には、これに加えて、ATOKというwindows上でもっとも賢い日本語変換ソフトが添付されているにもかかわらず、windowsと抱き合わせで世界販売されるwordに負けてどんどんシェアを失っていった。

弥生がライブドアに買収されたように、一太郎を販売しているジャストシステムもライブドアの毒牙にかかるかと気をもんだ。現在のところ、件の「証券会社相手の新株予約権の第三者発行」が第7回!を数えているという事情はあるものの、何とか上場会社であり続けている。プレスを見る限りいろいろ経緯はあるようであるので多くは語らないこととするが、最悪、ソフトは(代わりのものが出てこない限り)長く生き残ってほしいものである。

2007-02-19

米国law school出願 (効率的なApplication作成 3 EmEditor)

EmEditorというのは、昔から著名なtext editorである。Text editorというのは、その名の通り、text fileを、閲覧、編集するソフトである。Windowsには最初からメモ帳というのが入っているがその高機能版であると思っていただければいい。マクロ(記録・再生)が使いやすいこと、URL, email アドレスが強調表示され、クリックできること、動作が速いことなどを主たる理由として昔から愛用させていただいている。

1 Text Editorの効用

前文みたいなものであるので、適宜とばしていただいても結構。

Text fileはご存じの通り、書式情報(フォント、インデント等)を一切排除した、文字情報(「あ」「分」等、どの文字かという情報)のみからなるファイルである。メールが文字化けした場合に、テキストで送ってくれなどといって送り直してもらうが、用は、一番シンプルな情報に特化したファイルである。

これの閲覧・編集をするソフトである Text editorは何に使えるか。

(1)文字入力に使用→現在は不要では?

ワードや、HTML(web site)の場合、表示する内容であるtextに、どう表示するかという情報(それを修飾するフォント等の書式情報)を加えて表示する。情報の使い回しは、同じ情報を違う環境で用いることである。従って、原則的にそのまま使えるText部分(文字情報)と、原則的にそのまま使えない書式情報とでは、使い回しできる確率が格段に違う。

そのため、とりあえず、表示したい内容であるText部分を入力し、後でまとめて修飾作業(書式情報の追加)をするのが効率的であるという考えがある。この考えにたつと、Text editorを利用して入力し、後でワード等を用いて修飾していくというのが効率的な入力方法ということになる。現に、パソコンが非力であった時代は、ワードが重たかったため相当の説得力があった。ただし、個人的には、2004年頃以降は、パソコンの高速化によりワードで直接作業しても特にデメリットは感じなくなる一方、スペルチェックをすぐに指摘してくれる点などは相当便利であると思い、ワードでしか原則的に作業をしなくなった。なお、その他ワードの動きがおかしい(自動で訂正されてしまう)、フリーズする、余白が多く無駄が多いなどの指摘は、ワードの動作・表示の設定を変えればいい話(自動訂正の停止、web表示での入力、etc)であり、決定的ではない。最初からどのパソコンにも入力されていること、テキスト入力の習慣がないひととも共同作業が必要であることなどを考え合わせると、ワードに統一してしまった方が効率的である気がしている。

(2)Text情報のみを抜き取るために使用→はたくりの方が使いやすい

ワードのデータを他のソフトで活用する際にText部分だけほしい事がある。その場合に、Text editorを使うことが考えられる。具体的には、たとえばワードで必要箇所をコピーし、text editorでペースト、再度ペースとした全文を選択し、その他のソフトに貼り付けるという感じになろう。この使い方は、個人的にはあまり必要としていない。はたくりを使えばいいからである。

(3)プログラミング言語の入力→私のレベルだとワード付属のものが使いやすい

プログラミング言語の入力というのも、text editorが昔から特異とする領域である。EmEditorもプログラミング言語の予約語を強調するなど一定の補助をしてくれるようになっているほか、複数にわたるtextの加工が素早くできるように工夫されている。

しかし、私のような素人がたまにワード付属のマクロを作るという程度のことをする場合、行数も少ないし、付属のVisual Basic Editor (ツール→マクロ→Visual Basic Editorで起動)の補助機能の方が使いやすい気がする。よってこの目的に使うこともあまりない。

また、ネットワークのスクリプトを書かなければいけない羽目に陥ったこともないので、その用途でも使用する必要はない。

(4)ファイルの閲覧(viewer)→使いやすい

その他の目的としては、(主にテキスト)ファイルの閲覧のために使うことが考えられる。EmEditorは、巨大なファイルでも比較的スムーズに開けること、起動が早いこと、開いたファイルにURL, emailがあれば、クリックできる文字列として認識してくれることといういくつもの優れた特徴がある。これらを生かして、メモ帳のかわりにファイルを見るために使うことが考えられる。これは完全にお薦めである。特にデメリットはない。

パソコンのハード・ソフトの説明書等がテキストで提供されることはまだまだあるが、それらを閲覧したり、web page (html)のソースを表示したりする場合に、EmEditorがメモ帳に劣る場面は全くないと思う。また、アルクの英語辞書のテキスト集のように巨大な辞書ファイルを開く(そもそも開く必要があるかという問題はある)とき、拡張子がわからないファイルをとりあえず開いてみる場合(開いてみると一番最初に何のソフトのためのファイルかテキストで書いてあることも多い)、などにも使っている。

また、表示方法として、1段落(論理行)を1行に表示する機能がある。無論長い段落はスクロールしないと全文を読むことができないことになるが、全体を整理する場合には大変使いやすい。

(5)マクロを利用した編集作業 →今回の主眼

これが今回の主眼である。EmEditorには、キーボードでの入力作業を記憶し、再現してくれる機能(マクロの記録、再生機能)がついている。

たとえば、すべての段落の頭に不要に○が一つ、ついている場合に、これを取る事を想定しよう。もちろん置き換えで作業をすることもできるが、ここでは、マクロの記録・再生で作業をする。

想定文字列
○A●b●●●●●●
○●●●でいげお
○tじぇwklrうぇい

この場合、まず、1段落を1行に表示するようにする。EmEditorで、アイコン(わからなければ、表示→折り返さない、またはctrl +1)を選択。
そのつぎに、最初の冒頭 (例でいうとAの左の○の左側でカーソルが点滅している状態) にカーソルがあることを確認し、マクロの記録の赤四角アイコン(わからなければ、マクロ→記録/停止、またはShift + f4)を選択する。これで、以降のキーボード操作が記憶される。
そして、DelでAの左の○を削除し、下(↓)で次の行にカーソルを移動する。

A●b●●●●●●
○●●●でいげお
○tじぇwklrうぇい

こんな状態で、カーソルは2行目の○の左にあるはずである。
ここで、マクロの記録を停止する。作業は、マクロの記録停止の赤四角アイコン(わからなければ、マクロ→記録/停止、またはShift + f4)の選択。

2行目の○をマクロを実行することにより消す。マクロ実行の緑の矢印アイコン(わからなければ、マクロ→実行、または f4)を選択。すると、○が消され、カーソルは3行目の○の左に行くはず。

A●b●●●●●●
●●●でいげお
○tじぇwklrうぇい

もう一度マクロを実行(F4)すると、最後の○も消える。

A●b●●●●●●
●●●でいげお
tじぇwklrうぇい

おわかりの通り、Del、↓という2つのキー操作をひとまとめにして何度も繰り返させたのである。これがF4だけでできるのがEmEditorのマクロのメリットである。

2 ハタクリとの連携

(1)基本

はたくりは、EmEditorでコピーした文字列も記憶する。従って、大量のデータをマクロを使って繰り返しcutすることで、容易にはたくりにデータを送り込むことができる。

具体的には、私の年の出願校の住所で作業しながら説明をしてみる。以下の2校の住所が記載されたtext fileがあるとする。これをEmEditorで開き、各行ごとにcutし、はたくりに送り混む。はたくりを起動しておくのをお忘れなく。

LL.M. Program Coordinator
The University of Texas School of Law
727 East Dean Keeton Street
Austin, TX 78705
U.S.A.

The LL.M. Admissions Office
University of Chicago Law School
1111 East 60th Street
Chicago, IL 60637
U.S.A.

まず、先頭行のLL.Mの左にカーソルを持って行き、記録の開始(shift + f4)。最初の行1行を選択(shift + end)。それをcutする(ctrl + x)。記録の停止(shift + f4)。この状態で下記のようになり、新たな先頭行のThe University…の左端にカーソルがあるはずである。

The University of Texas School of Law
727 East Dean Keeton Street
Austin, TX 78705
U.S.A.

The LL.M. Admissions Office
University of Chicago Law School
1111 East 60th Street
Chicago, IL 60637
U.S.A.

このあと、f4を10回押す(というか押し続けるだけでOK)。すると、10行それぞれcutされ、何もデータが残らないはず。

(2)注意

ここで、はたくりのデータ一覧を起動(Ctrl + 7)。すると、先ほどcutしたものが、その順に並んでいることと思う。そうなっていれば成功。必要のなくなったEmEditorを閉じる。その際に最新の白紙の状態を保存してもしょうがないので注意。Ctrl+zを押し続けてデータを戻すか、alt + f4を押した上、データをセーブしない(いいえ)を選ぶ方法により、元のデータを保存する。

ここで、初めからcopyをしていれば、最後のctrl+zの作業が不要となる。しかし、cutの方がはたくりにどのデータまで遅れているか明らかなので、cutとすることをお薦めしたい。

また、上記のような住所の場合、コピーの範囲は1行ごとにはたくりのコピー1つとするのが効率的である。住所を一挙に入力することが求められることも、1行ずつ入力することを求められることもあるからである。以前にも説明したとおり、はたくりは、複数のコピーをまとめて貼り付けられるので、各行分けて記載することを求められることを考えて、小さな範囲とするのが効率的なのである。

最後に、志望動機など長文を1つのはたくりデータとして保存するばあいは、上記の通り、ctrl+1で、EmEditorの表示を1行1論理行(段落)とするとうまくいく。このことから、全部のデータを一挙に作業するときには、最初にctrl+1をするといいことになる。

(3)発展

このようにマクロを使うとかなり大量のデータでも一瞬ではたくりに送り込むことができるようになる。これを利用して、もとのテキストファイルを必要に応じて随時アップデートして、そのたびにはたくりのデータをからにして、全データを再度送り込むというのがもっとも効率的であった。

送り込むデータは、自分の本籍地、住所、電話番号、LSAC、TOEFL、職場情報、大学情報、研修所情報、推薦者の情報等多岐にわたった。最初の入力はタイポを防ぐ意味でもワードで入力し、それをtextで保存して活用していた。

3 最後に

このソフトは、はたくりと違い、インストールに管理者権限を必要としたように思う。インストールできる環境かのチェックは必要となろう。バージョンはいろいろあるが、professionalをかってしまうのが楽かなと思う。

次回は、ワードでのラベル印刷を若干説明できればと思う。

2007-02-16

米国law school出願 (効率的なApplication作成 2 はたくり)

はたくり (フリーソフト)

はたくりというのは、クリップボードの履歴をテキストで保存してくれるソフトである。古く既に継続的な開発は放棄されている模様であるが、使い勝手は一番いい気がする。Applicationに留まらず、契約書内、契約書間での表現の整合性を確認する目的や、ID/passwordの入力(セキュリティ上はとうていお薦めできないが・・)等、パソコンを使う上で相当幅広く利用できる。

Windowsにおけるcopy/pasteのしくみ
Windowsを使う際には日常的にcopy/cut and pasteをしていると思うが、これはクリップボードというソフト(windowsに自動的についてくる)を利用することで実現されているようである。クリップボードでは、copy/cutが実行された場合、コピー元のソフトから当該データのさまざまな要素を保存し、pasteに備える。Pasteされた場合、このクリップボードに保存されているデータを貼り付け先のソフトウェアに渡すのである。データの要素はコピーする内容により異なり、画像であることも、ファイルであることも(エクスプローラなど)、書式付き文字列であることも(ワード、Web site)ある。

クリップボードは、様々な情報を保存してくれるのであるが、いかんせん直近の1つのcopy/cutに対応したデータしか保存してくれない。そのため、クリップボードの履歴を保存し、活用するソフトが様々に開発されている。Officeにも標準で用意されている(Word 2003 の場合、編集→office クリップボードで表示できる。)。

クリップボード履歴を用いる場合の優位性
3つのデータ(A,B,C)を1つめのフォーマットにA1, B1, C1の順で入力し、2つめのフォーマットにB2 A2, C2の順に、3つめのフォーマットにC3, B3, A3の順に入力する必要があるとする。この場合、3つとも入力するのではなく、フォーマット1に入力し、フォーマット2・3入力の時はフォーマット1のデータをcopy and pasteすればいい。

特別のソフトを使わないで、クリップボードのみで作業する場合、フォーマット2を入力する際に、B→A→Cの順番であることを確認して、Bのところでフォーマット1にウィンドウを切り替えて、(必要な場合は、B1を検索して)B1の箇所をコピーし、フォーマット2にwindowを切り替え、B2として貼り付ける。A, C,についても同様の作業をすることになる。またフォーマット3の時も同様の作業が発生する。Window の切り替え(3回*2(行きと戻り)*2(フォーマット2/3)で12回)と検索(6回)は結構めんどくさい。また、選択範囲をうまく選択するのも結構やっかいだ。フォーマット2の時はちゃんとコピー範囲を選択できたのにフォーマット3の時だけ間違ってしまうということも発生する。そのため、確認にも相当時間を取る必要がある。

クリップボードの履歴を取ってくれる場合、フォーマット1で、A1, B1, C1を全部一度にcopyし、windowをフォーマット2に切り替えて、必要に応じてB2, A2, C2として貼り付けることができる。フォーマット3も同様である。Windowの切り替えはフォーマットごとに1度でいい(計2回)し、検索を何度もするという手間からも解放される。また、その都度コピーするわけではなく既に仕込んである情報を使用するので、コピー範囲の選択ミス等も最小限に抑えることができる。

Applicationは、対象となる情報が(A-Cの3つではなく)数十個の単位である。やってみるとわかるが、作業効率はかなり違う。

はたくりを選ぶ理由
では、なぜOffice クリップボードはじめ、いろいろソフトがある中からはたくりという既に開発が放棄されているようなソフトを使うのかを以下に記載する。

(1)Officeクリップボード
まず、Officeクリップボードであるが、知る限りこれはofficeでしか利用できず、Acrobatを出力先に検討している以上不適切である。また、書式情報(フォントの種類、大きさ、bold, italic等)も記憶されてしまうので、そのまま貼り付けた場合、貼り付けた後に毎回書式を修正する必要がある。また、保存できる情報の数に限界がある(少なくとも私のところでは24個と表示されている)。そのため、これをメインで使用するのは適切ではない。

(2)はたくり
Officeクリップボード以外にもクリップボードの履歴を取ってくれるソフトは大量に存在する。むしろ、はたくりは今現在、相当マイナーな存在というべきであろう。他に使い慣れている他のソフトがあるのであればそれを利用すればいいと思う。とくにどれも使用していない場合は、(上記にもかかわらず)はたくりをお薦めしたい。理由は以下の通りである。

テキストに特化していること
ほかのソフトは、上述のように画像等にも対応していたり様々な追加機能がついている。一方、はたくりはクリップボードの情報のうちテキスト情報のみを保存する。そのため、文字以外の情報はそもそも保存できないし、文字についても書式等の情報は失われる。実際使ってみるとわかるのであるが、(出願のみならず仕事でも)テキストでの貼り付けというのが一番使用頻度が高く、それ以外は、とくに履歴等を利用する必要もないと思われるので不都合はない。

操作が単純であること
立ち上げると自動的に履歴を保存し始めてくれる。コピーする際には特に追加の操作はなく、順次コピーするだけである。はたくりが動いていることが必要であるので、はたくりがフリーズしてしまっていないか、ctrl + 8をおして、一時履歴保存を中止するという操作をしていないかという点を気をつければいいだけである。
一度終了しても、覚え続けてくれるので、データの選択は基本的に1度でいい。
貼り付け時は、マウスでも操作可能であるが、キーボードが楽である。初期設定のままであれば、ctrl + 7 で履歴の一覧を表示し、その中から、上下キー, page up/downキー、home/endキーを利用して貼り付けたい文字列を選択し、enterを押すだけである。複数個を一挙に貼り付ける場合は、Shiftを押しながら上下キー等で選択する。

設定の変更
設定により、データの末尾に改行記号を入れるか否か設定できる。お好みであるが、フォームに入力する願書のような場合は、改行記号なしの方がいいかもしれない。

インストールの問題
最近、世の中が世知辛くなって(というかみんながセキュリティに気を遣うようになって)、私的パソコン以外でadministrator権限をもらえる場合が少なくなってきた。権限を十分にもらえない場合、フリーソフトのインストールもままならない。こんな場合でも、はたくりはインストール作業はなく、展開したファイルをダブルクリックするのみであるので、ある程度セキュリティが強固な環境でも利用可能である。
もっとも、一切のexeファイルのコピーを禁じているような環境もあるので、その場合は、あきらめて個人のパソコンで作業する必要がある。

リスク
既述のとおり欠点もある。もともとwindows 95用のソフトとして開発されたが、その後アップデートがなく放置されている。Windows XPまでは特に支障なく使えているが、だれが保証してくれるというものでもない。また、officeとの相性が必ずしも良くなく(officeのバージョンアップごとにフリーズなどは減っているが・・・)、うまく動作していないと感じる際は、はたくりを再起動してやる必要がある。たまにofficeもフリーズ。昔はパソコン自体がフリーズしたりもしていたが、最近は(なぜかわからないが)フリーズ自体の回数も減っている。

結語
長く書いたので、難しいと感じるかもしれないが、きわめて簡単に使えるソフトである。要は、習うより慣れろである。仕事でも日付・金額・固有名詞・定義語等で使うとタイポが減って大変便利である。これを機会に、ぜひダウンロードして一度試してみてもらいたい。

はたくり (作成者のweb site)
http://www.geocities.jp/hatamo/hclip.htm

次回は、Emeditorをつかって、はたくりに効率的にデータを送り込む方法をご紹介する。

米国law school出願 (効率的なApplication作成 1)

添付書類のフォーマットができたら、いよいよアプリケーション(願書)本体の作成である。

出願数が少ない場合、特に工夫することもなく、たんたんと記載していけばいい。紙ベースのもの(PDFのフォーマットのみが公開されていて、オンラインで出願できない場合)、Acrobatを用いるといい気がする。先例は、Acrobatのほか、タイプライター、手書き等様々である。

大量に出願する場合、いくつかのソフトを組み合わせて利用することで相当程度早く作業をすることができる。一番佳境のあたりは、(personal statement, resume等の加工込みで)1校1-2時間でapplicationが終了するようになっていた。なお、同じ年に同じソフトを利用して出願している人がいる場合、そのPDF自体をもらって必要な箇所を加工するのが一番楽である。周りに同じような環境の人がいれば(特に、大学・研修所・事務所等で重なり合いが大きい場合)ぜひ大学を分担して協力して作業するのがいいように思う。

私が使用したソフトは、はたくり、Emeditor 、Acrobat, Word, Excelである。効率化の観点からどのような使用方法が考えられるか順次試行錯誤の結果を記してみようと思う。

2007-02-13

米国law school出願 (Resume)

Personal Statement, Recommendation以外に求められる書類としては、小論文、Resume (CV)がある。ここではResume (CV: Curriculum Vitae) について若干ふれてみる。なお、小論文は人それぞれであろうし、既に過去のものがあるので新たに書き起こさなくていいという人も多かろうということで省略。

Resumeは、要は履歴書である。通常1-2枚の紙に経歴を簡単に書く。1枚の先例と2枚の先例がある。今思い返してみると1枚の方が印象がいい気がするが、出願時はエピソード重視という姿勢であったので、1枚に収まりきらず2枚ものとなった。大学によっては1枚を強要しており、一部大学用に削った気がするが記憶は定かではない。先例を参考にしたほか、Chicagoのサイトにサンプルレジュメがあったのでそれも参考にした。

内容としては、Education (学歴), Employment(職歴)は最低記載し、後は適宜という感じではないか。

Educationは典型的には、修習・大学(この順)で書くことになる。卒業年度・学位(なお、私は、研修をApprenticeshipと、法学部をBachelor of Lawsと表現した)は記載する必要がある。個人的には、いずれもhonors system(表彰制度)なしと書いたが、日本の修習所とか日本のシステムは知れ渡っているので余事記載であろう。卒業した大学・学部の英語名称は、各大学のweb siteから取ってくるのがいいと思う。入学後、顔写真入りのFace bookというもの(卒業写真みたいなのを最初に作ると思っていただければいい)を作るが、たまに同じ大学で英語名称が1人だけ違う人がいるので若干注意。

ところで、研修所の英語名称(The Legal Training And Research Institute of The Supreme Court of Japan)はあきれるほど長い。スペースを取りすぎてくれる。スペース問題にはこの先(application本体記載時等)も悩むことになるので、他の場所用にどこを削るか考えておいた方がいい。いずれにせよ有名であるので、多少省略しても先方には通じる。私は後ろから削っていったが、頭文字としている例もあった。

Employment では、仕事の概略を書く。分野ごとに分けて書くのが一般ではないだろうか。Personal Statementに書いてある内容を要約するというのが一般的か。私は、プロボノは大項目を立てると行をくうので、この中で適当に処理した。記載量は十分考える必要がある。私は出向中の事も書きたかったので、結局通常の倍程度の分量となってしまった。

その他、日本で弁護士資格があること、著作、趣味・性格、やった案件の概略等を記載しているものが多い。夫婦出願の場合は、夫婦で出願しているということが書いてあった。案件の特定性をどの程度とするかは、本人次第だと思う。弁護士の守秘義務を厳格に解することもできるだろうし、アピールのために具体名(特に相手にわかる企業の場合)を書くというのもありであろう。

今振り返ると、いずれにせよ1-2枚の紙である。項目として、学歴、職歴、弁護士資格ありくらいが書いてあればいい気がする。先例に乗っかるか、シカゴの例をみるか、楽な方でさっさと書いてしまいたい。

2007-02-05

米国law school出願 (成績証の手配)

どのLLMも英文成績証明書・卒業証明書の交付を要求する。本当は見せたくないところであるが、大学と、修習の成績をTOEFLとともに送らなければならない。

1 大学の成績
大学の成績証としてどのようなものが大学側で準備できるかは大学により異なる。そのため、同じ大学の人の先例があれば、大学宛の成績証明書交付願いの送り状の写しを見せてもらってそれにそのまま乗っかるのが楽である。こういったものはたいてい毎年変動しない。大学によっては、提出先等厳しくチェックしているところもあるようである。先例を見る限り東京大学の場合は、結構面倒なようであるが、留学生の大半は同大学であるから、自分で一からしようとせずに、まずはつてをたどるべきである。

私の場合、周りに大学の先例がなかったので、ネットで学部の電話番号を調べて電話で確認し、対応してもらった。非常に急いでいると連呼したところ、交付願いの着信を待たずに成績証を送るが、交付願いは別途送るというアレンジをしてくださった。また、交付数も「じゃ、ちょっと多めに20通」とお願いしたところ、そのまま通してくださり、最初の電話から3日ほどの特急対応で手元に成績証が届いた。こういう大学の対応があると、何かと楽でありがたい。もっとも、卒業生は、こういった準備を後手後手にしかできない人間になるらしい。

慎重な人は、LLM側でどのような証明書を求めているか各大学のBrochureを確認した上で作業をした方がいい。 実際私も英文成績証明書・卒業証明書を結局2度に分けて取り寄せる羽目になった。

2 修習の成績
修習の成績は研修所から取り寄せる。大学宛に直送しかしないといわれるので、フォーマットをファックスしてもらい、各LLMの送り先を明記した申込証を送り対応してもらう。先例があれば使うのは無論である。

細かいことであるが、表紙はPDFにしてデータ上で名前等を記入する作業をし、添付のLLMの名称・送付先一覧はワードで作成した。個人的には、こういった作業を一人一人するのは時間の無駄でしかないと思っている。私のファイルを使い回すことで少しでも後輩・友人が時間を節約できるようにとの配慮である。先輩の資料は基本的に紙が多かったが、やはりデータの方が圧倒的に便利である。コピペ万歳。

なお、研修所は役所であるから、成績証明書が発送されるまで3週間程度かかる。この意味はよくわからないが、決済であろうか。うまく電話で優しい人に当たることができれば、進行状況を聞くことができるし、若干の考慮はしてくれる。

3 送付方法(LSAC)
私が発送した年は、まだまだ紙ベースのものを各大学に発送するという人がいた。いろいろな論拠があったが、今振り返ると、すべて無意味である。素直にLSACを利用するべきである。

詳しくは知らないが、LSACは全米のLLMが寄り集まって、出願者の成績提出に伴う事務処理を軽減するという目的で作られた組織である模様。JDとLLMのものではwebのアドレスが違うので要注意。私は、結局2つアカウントがあることになってしまった。

LSAC申込に数週間かかるからこれも早めに準備した方がいい。LSACを利用すると、上記のように20通とか多量の成績証は必要ない。また、大学、研修所ともに総合成績が表示されるので、自分で成績を確認することもできる。私の研修の成績は、とうていほめられたものではないと思っていたが、それを確認できてしまううれしくも、悲しい場を提供してくれる。繰り返すが、成績が悪くともどこかのLLMには行けているのが前例である。悲観する必要はない。ただ、成績を気にする大学というのは必ずある。そういった大学に受かるのは難しいが、選択方針が明らかでない以上出願をあきらめるべきとは思わない。私について言えば、世間で成績重視といわれるところにも受かっているし、waitingとなったところもある。一方、成績は全く気にしないと言われているところにも見事に落ちたりもしている。

LLMのBrochureで、LSACの利用が強制・推薦されているところと、LSACについて何も記載がない大学がある。何も記載がない大学についても、LSACが利用できる場合が多い。LSACが利用できるようになった後、そのweb siteで利用できる大学一覧を見ることができたはずである。1つ2つの大学に電話・メールで確認したことがあるが、問題ないとの回答を得た。なお、大学への問い合わせは電話に限る。アメリカ人の事務処理能力は驚くほど低い場合があるので、口頭でその場で確認させる必要がある。英語が怖くとも、勇気を出してSkype outで電話をするのがベストである。ここら辺はまた別項で改めて記載したい。

2007-02-04

米国law school出願 (出願校の選択)

ここまで来たらいよいよ出願校選びである。あまり考え込まず、ランキングに素直に従ってもいいのではないだろうか。いずれにせよ、結構わくわくする作業である。

1 受験校数
大学受験と違い、受験日がないので何校しか受けられないという制約はない。体力、根気、予算の許す限り、また不安が解消されるまで何校でも出願する。ただ、一般的な出願数というのは一応ある。すくないひとで3-4校、ふつうで6-8校、多い人で10-12。私は、成績に不安があったためきわめて多くover 15.

2 受験校の絞り込み
アメリカのLLMも日本の大学と同様、学校により特色がある。特に、IP(著作権等)、金融、その他特徴的な分野をふんだんに学びたいと言うことであれば、その分野に特化した大学を選択するのも一案である。

ただ、入ってくる情報は限定的である。普通のLLM受験生の場合、留学以前に英語が苦でないという人は少ない。従って、どうしても英語の情報というのは限られ、いきおい、日本語の情報が中心となる。その場合、各大学のLLMの状況についてふんだんに情報を取得できる環境というのはなかなか考えづらい。大事務所であっても、大学は思ったより偏っているし、留学年次が相当昔という先生方も多く情報としてどこまであてになるか不明である。また、何よりそこまで多くの(留学帰りの、目上の)先生方から個人的に留学に関するある程度正確な情報を得られるまでの人間関係を築くのは難しい。あっさり、表面的に聞けばだれもが自分の母校を推薦するのは至極自然である。

私の場合、「住めば都」と信じ、純粋にランキング順(Yaelは論文を2つ求められたので却下)に提出したし、最終決定もした。この考えはあながち間違っていないように思う。留学する年次になると、研修所同期も各大学に留学していてそれなりに情報が入ってくるし、その内容を理解できる。それによると、概してランキング上位校の方が学校の規模も大きく、科目数もふんだんである。町は、それぞれ大いに気に入っているようだ。もちろん、留学前も同期・友人から情報は入ってくるが、自分にバックグラウンドがないため、あまり情報を消化・分析できない。たとえば、assignが何ページあるだのどのくらいの頻度で当てられるだの、どのような科目があるだのという情報を聞いてもあまりぴんとこないのである。
以下は、LLMに関する話の際も一番一般的に引用されるUS NEWSのJDのランキングへのリンクである。

US NEWS Law School ランキング

3 要項(brochure)
出願校を決めたら、各大学のWeb siteに行き、brochureを取得する。ランキング一覧を記載しているページからリンクをたどるか、既に準備中の友人からリンクの一覧をもらい受けるのが手っ取り早い。私は出願校が多いからか、この作業自体も結構大変であった。他人の行かない大学にも出願するためには結局自分で準備するほかないのである。

Brochureを取り寄せた後、私が具体的にやった方法は、以下の通りである。

まず、大学ごとにフォルダを作る。ここは人によると思うが、私は締め切りの日付(自分でアーリーなり、通常なり決める)順に並ぶようにフォルダ名をつけ、その中にBrochure を入れた。たとえば、Columbiaは08年1月1日、NYUは07年12月1日が締め切りであったなら、”080101 Columbia”, “071201 NYU”という感じである。この場合、名前順に並べるとNYUが上に来る。当初(締め切り日についての情報を取得するまで)はランキングごとという手もあるが、出願校を決めた後は、最終的には締め切り日順の方が使いやすい気がする。 Brochureは通常PDFであるが、そうではない場合(hrmlのみなど)、その他の大学との整合性を考え、PDF化して作業するのがいいのではないだろうか。

次に、Brochureから、締め切り日、書類要件を抽出する。具体的にはbrochureをPDFのまま読んでいった。このとき、Acrobatの機能を使いながら、該当箇所に線(具体的には、赤色で囲みをした)やら蛍光ペンを塗りながら読んでいくと後々便利である。もし、既にbrochureをこの形で読んでいる友人がいるなら使い回すのがいい。大画面を使っていたのでこの作業は苦ではなかったが、大画面がない場合は、プリントアウトをする方が楽な場合もあろう。画面のまま作業するメリットとしては、自宅と仕事場両方で作業をすることが可能になること、友人・後輩に資料を渡す際に使いやすいものになること、applicationでacrobatを使う際の練習になることなどがあるが、いずれも決定的ではない。

抽出した要件は、一覧表にすると良い。もとから一覧表を作ってもいいが、先例があるのであれば、それを活用するのがよい。大体毎年同じであり、ネットの活用により出願日が早くなっているだけと言うことが多いからである。幸い私は、友人から詳細な内容のものをもらい受けることができたので、これを活用した。

なお、ここに書いてある方法は、大規模出願作業が想定される場合に有効な手段である。2校とかしか出願しない場合は、普段なれていない人がこのようにシステマチックにやるのは、帰って非効率的であることは無論である。

2007-01-30

米国law school出願 (推薦状-3 ロジスティクス)

推薦状は、お世話になった恩師・上司に書いてもらうのであるから、当然、推薦者の予定を考慮に入れ負担にならないスケジュールを考える必要がある。また、推薦者はbrochureに目を通しているわけではないので、書式等を知らない。従って、推薦者の作業を少しでも減らし、applyする人自ら作業をすることで間違いを減らす努力をする必要がある。

1 スケジュール

まず最初に行うことは、推薦状を書いていただけるか否かの打診である。主に問題となるのは大学教授・司法研修所教官である。特に遠隔地にいたり、疎遠になっていたりする場合は、とりあえず現在の連絡先を有人等に確認することから始まる。上司については、事実上上司に拒否権がない場合は後回しでいいと思うが、上司が1名分しか推薦状を書かないなど事務所内等で推薦人確保の競争が事実上ある場合はこちらもおろそかにはできない。

いつ打診するかについては、なるべく早く、出願する年の夏頃が望ましい。とはいうものの、一部帰国子女等で英語が得意という人を除いて、たいていはこの時期TOEFLに苦しんでいることが多い。TOEFLを受験していて点数が上がらない場合は、来年にしようかなどと頭をよぎったりする。こういう状況で推薦状を頼むというのも難しいとは思うが、一つ思い切って頼むべきである。どうしてもという場合(私はこちらであった)、TOEFLが250点(CBT)を超えたあたりが一つのタイミングとなる。これを逃すと出願直前となりがちであるので気をつける必要がある。飲み会等があって、そこで会える可能性が高いのであれば、その席で聞いてしまうのも手である。何年かぶり(もしくは年賀状以来)に突然電話・メールするのと、酒の席というのはどっちもどっちであるが、人間酔っぱらっている方がガードは緩いのだから。

推薦状の打診をする場合に聞くべきことは、誰がドラフトするか、ご希望のひな形があるか、日本語訳は必要か、ヘッダ(大学や研修所の名前やマークが印刷されているもの)があるかという点であろう。どれくらいコメントをする予定か、他にどのくらい推薦状を出しているのか、ということも聞ける関係であれば聞くと参考になるかもしれない。同時期に出す昔の友人とのつながりが復活することもあろう。同時期に出願する友人は多い方が何かと作業を忘れないし、悩みも共有できる。

推薦者にドラフトを送る場合、どの程度でコメントしてくれるかは人による。できればせかさずに済むタイミングでお願いしたいものだ。私はせかしまくるタイミングとなっていろいろご迷惑をかけた。

2 推薦状の内容確定後の作業

推薦者にお願いする作業は、典型的な場合、①推薦状へのコメント、②推薦状へのサイン、③大学指定の用紙へのサイン、④封筒へのサイン、⑤applyする人への返信である。これらも、できるだけ作業をこちらでするようにした方がよい。

推薦状へのコメントが一段落し、推薦状が完成したら、こちらで印刷してお送りする(または会いに行ってその場でサインしてもらう)。印刷をお願いする手もあるが、できるだけ作業をこちらの手の内に置いておいた方が安心である。お送りする際は、できる限り全出願校の推薦状を一度にお送りすることが望ましい。私は2回に分かれてしまったが。

推薦状を印刷する際は、ヘッダつきの紙を使うか、ヘッダを作って印刷するのが先例であった。また、印刷する用紙を推薦者ごとに変えているものもあった。用紙はレターサイズ(アメリカのA4)の厚紙が多かった。推薦状を入れる封筒まで全部別のものを用意しているものもあった。私は先例に従ったが、全員分、通常のA4のコピー用紙・同一の封筒でも全然問題ないように思う。多分こちらの大学はそこまで見ていない。あればという感じか。ヘッダはないと言われた場合、適当にフォントを選択してそれらしく作った(むろん推薦者の了解は得てある)。

お送りする書類は通常、推薦状、大学指定の用紙(あれば)、推薦状を入れる封筒である。封筒に封をする作業はこちらでしたい。間違って入れられた場合に取り返しがつかないので後悔しないようにこちらで作業するといえば通常は問題なく了解してもらえる。内容は既につまっているから。

ただし、封筒に割サインをするように指示をしている学校が多いので封筒に割サインだけはしてもらう。特に出願校が多い場合、付箋ですべてのサインの位置を指示すると間違いが減るだろう。返送してもらった後、封筒を閉じるのは力作業になる。厚紙を折りたたむと結構な厚さになるが、割サインが不自然にならないように閉じないといけないので。

推薦者からの返送を受け取ったら、大学には、推薦者発送という形で送るか、特に指示がなければ願書と一緒に送る。どちらでもいいと言われている場合は、願書と一緒に送った。郵便が一部なくなるのが怖かったため。書類が一部書けているとかの通知は、大学にもよるがはっきり言って適当である。何も言ってくれない場合も多い。また、問い合わせる場合はすべて英語である。できるだけ簡単に説明できる状況が望ましい。

3 その他

推薦状の通数を厳格に指定している場合、それ以上送るか否か先例は分かれている。個人的には強く書いている場合は、通数制限を守った。なお、この場合も、推薦者全員に全校分サインしてもらうことが望ましい。私は、推薦者の作業を減らすという観点から、通数制限をしてない学校について推薦状をお願いしていない推薦者にはサインをお願いしていなかったのであるが、合格報告のときに、「あれ?サインしてない学校だな。」とからかわれ冷や汗が出た。全推薦者に、一番大事な推薦状ですという顔をしておくのが無難である。

推薦状以外に、事実上の推薦状を送るという手を使っている先例がある。内容は推薦状のまま何も変えないのであるが、推薦者が自発的についつい送っちゃいましたという形で送ってもらうものである。大学関係者に強いコネがある人が推薦人から漏れてしまった場合、後から関係者を知った場合などに当てはまろう。

2007-01-28

米国law school出願 (推薦状-2 内容)

推薦状の内容は、基本的にこの人(applyする人)はすごい、強力に推薦すると書いてもらうことにつきる。

書き方に特に決まりはなく、どのような形でもかまわない。大学によってはフォームやチェックシートのようなもの(どのくらいの成績かなどをチェックする欄がある)を準備しているところもあるが、特に強要はされていない。これはapplyする人以外の第三者により作成される文書であることを考慮してのことであろう。

本来、推薦者によりドラフトされるべきものである。大学からの指示書にも推薦状が英語以外なら、certified translationをつけろという記載がある場合があり、これは、推薦者自身が記載することを強く求めているものといえる。

ただ、一般に、推薦者自身がドラフトすることは少なく、applyする人がドラフト(多くの場合ほぼ最終形態)し、推薦者は単に署名するだけの場合が多い。研修所の教官その他普段英語に接していない人からは、訳も同時に求められることもある。

Applyする人がドラフトする場合、何を記載するか検討する必要がある。前述のフォーム等でも明らかなように、成績(学業・修習・実務)について記載することは必須である。その際、上位何パーセントである(特に2回試験は成績証明書に現れないので、ここで記載するというポリシーを持っているものもあった)とか、強いリーダーシップ・協調性があるとか、何年に一人の逸材であるとか赤面の内容を自らドラフトすることになる。また、Personal Statementとの整合をあわせるべく、裁判官・検察官に誘われたなどというエピソードもいれておく。また、必要的記載ではないが、人物面のエピソードも入れていることが多い。個人的には、最後を重視することにした。

複数の推薦状をドラフトする場合、フォント、形式、内容等別のものになるように書くことが多い。実際の作業に当たり、一番楽なのは、複数の推薦者の前例をもらい、典型的なエピソードが入った全く違うフォームを選び作業を開始することであろう。私の場合、大学教授からは前例をフォームで渡されたので、思わぬところから前例が手に入る場合もある。

推薦者がコメントをするか否かは推薦者の性格によることが多い。立場による違いよりは、純粋に性格による気がする。このため、applyする人は、推薦者がどのようなコメントをしてくるか考えながらドラフトをすることになる。1つ、これはないな、と推薦者が思うような内容が入っていると、推薦者としても全体を精査したくなるのが人情ではないだろうか。そこらへんが思案のしどころであろう。個人的には、他の推薦状に比べ相当謙抑的に記載したが、それでもコメントを頂戴した推薦状もある。

枚数については、3枚までではないだろうか。集めた例では2-3枚が多かった。1枚でも全然問題ないといわれている。実際に大学教授の前例、推薦者にドラフトしてもらった件等は1枚に収まるものが多かった。エピソード重視という私の推薦状の場合、ある程度枚数が必要であるのでいずれも3枚ぎりぎりとなった。

推薦者がドラフトする場合で、applyする人に内容が知らされない場合(大学教授などに見られるパターン)は、内容に影響力を及ぼすことはできないので、内容を検討する必要はない。推薦状を推薦者が直接各大学に送る場合はほとんどないので、内容自体は、一校出願しない大学の推薦状をもらって中を確認することはできるが、意味はない。

推薦者がドラフトする場合で、コメントを求められることもある(レアケース。英語にある程度自信がある推薦者)。その場合は、内容・英語を確認することになるが、基本的にそのままノーコメントでいいと思う。このパターンの推薦者は非常に好意的な内容を書いてくれていることが多い。他の推薦状と明らかに違う人が書いたということが読み手にも伝わるので、それ自体が好印象となると推測する。よって余りいじるメリットはないと思う。

推薦状の場合、推薦者の最終決済・署名が必要となるので、ロジスティクスも重要となる。次はロジスティクスについて記載する。

2007-01-27

米国law school出願 (推薦状-1 推薦者)

次に推薦状について。

1 推薦者
そもそも、推薦状はなぜ必要か。形式的にはむろん大学が要求するからであるが、ここで問題にしているのは、何のために取るのかという趣旨である。むろん、あくまで推測である。繰り返しになるが、願書の目的は大学を説得することである(と思う)。一般的に説得に妥当な立場の第三者の見解を用いるのはきわめて有効である。また、たとえ日本人のほとんどがそうであるように、実際は出願者が起案し、ほぼそのままサインしてもらっていても、当該推薦者とそこまで良好な関係を築いているということを示すという観点からはなお意味があろう。

その意味では、①推薦者の立場の妥当性(監督・採点する地位にあるか。また権威は十分か。)、②推薦者との良好な関係があるかという点を常に念頭に置く必要がある。

実際には、例によってどの大学にも使い回せるように最大公約数的なformatの作成からはいる。大学の要項を検討し推薦者の最大必要数を割り出す。とはいうものの、よほど英語が苦でないひとでない限りこの段階で先に全brochure (募集要項) を読むなどということができるはずもないので、先例にて必要だった数と、お願いする推薦者のリストを学ぶことが多くなろう。

結果、通常大体4名分推薦状を準備すれば大丈夫であった。実際に私が願書を提出した大学で5通以上を要求・encourageする大学はなかった。相当人より多く出しているのでまあ、基本的に5通以上準備する必要はないということになろう。

では誰に推薦してもらうか。入手した先例では、一番原則的なのが、事務所の上司、研修所裁判教官、大学時代の恩師(ゼミの先生)の3名。それに、裁判教官(通常最低もう1名いらっしゃるはず)、検察教官、実務収集の指導官で留学経験のある人(分野は様々)を加える形が多い。ゼミを取っていないという場合は、その他の方々から2名選ぶ。私の場合は、事務所上司、裁判教官、大学の恩師、出向先の上司の4名とした。

(1)事務所上司について
いくつかの大学の指示を見ればわかるが、事務所上司は外せない。LLMという実務経験者を採用するコースにおいて最新の評価は仕事上のものとなる。試験があまりないことからも、仕事上の実績は外せないということであろう。また、特定の事務所は特定の大学に(国内系事務所・企業の場合寄付によって、外国系の場合JD卒業者を採用すること等によって)枠を持っているという噂もまことしやかに流れている。真相は確認できないし、どの程度確かな枠かも事情によりけりであろう。いずれにせよ、そうであれば、なおのこと噂の事務所・会社にお勤めの方は、上司は外すべきではない。

特定の大学に影響のある人(出身者など)、肩書き・実績のすごい人、他の人に推薦状を出していない人などがいいといわれているが、真相は不明である。外資系の事務所の場合、事務所日本人上司、本国外国人上司の2名に出してもらうこともあるようである。

とはいうものの事実上、ここは悩む余地は少ない。それぞれのおかれた環境のルールに従って最良と思う人に頼むことになる。各パートナー1名しか面倒見ないという習慣があればそれに従うし、全員が同じ人に殺到するときは殺到しておくしかないのであろうし。もし、選択肢が多くあるのであれば、(失礼にならない限度で)それぞれの人の過去の推薦者の結果を各方面から情報収集し、トラッキングしてみるのも一案であろう。また、個人的には仕事上の上司2名というのもありではないかと思う。前職等全く基盤が異なる2名ならさらに有効であろう。私の場合もここに該当する。ただ統計上、少数派にはなろう。

(2)研修所教官
通常は裁判教官からもらう例が多いようである。私もそうした。ただ、確証はない。

留学準備をしていると何かと権威にすがりたくなる。その意味では国という権威をバックにしているという点が大変魅力的に映る。ただ、裁判所から留学に来ている方に伺う限り、裁判教官が絶対的な力を発揮する場面は限られているようで、(一番積極的に推薦してもらえるのではないかと推測する) 裁判官留学者でも受かる大学も落ちる大学もあるらしい。思いの外公平であるようだ。もっと国の影響力は強いかと思ったがそうでもないらしい。とすると、裁判教官に固執する必要もないのかもしれない。必ずしも裁判教官が留学経験を有しているわけでもないし(むしろ有していない場合の方が多いのではないか)。

どの教官にお願いするかについては、方針が分かれよう。一般的には誰が一番評価してくれたか、誰が一番影響力がありそうか、誰が推薦状の数が少なそうか、誰がめいっぱい推薦(原稿にコメントなし等)してくれそうか等が判断要素になる。クラスで前年に留学に行った人がいるならば、是非推薦状を誰にもらったか、教官の反応はどうであったか、その結果どの大学にうかったか等を聞いておくと役に立とう。ただし、むろん研修所時代の成績の彼我の差は念頭に置く必要がある。

(3)大学時代の恩師
大学時代の恩師にはもらえるのであれば是非もらいたい。修習を経て弁護士になった場合、研修所の位置づけは相当玉虫色になる。そもそもそういった制度が外国にないため、ロースクールであると言い張ってみたり、実務経験に若干入れてみたりいろいろである。そのため、必ずしも直近の学業とはみなされない可能性が否定できない。その場合は、大学が純粋学業の最終となる。LLMが大学院という位置づけをされていることからも、学部の指導者の推薦は重要となる。

私自身は、大学の恩師に傾倒していたので、何を書かれても推薦状がほしかった。損得抜きに。一方で穏和な教授であるのでひどいことにはならないだろうとも思っていたが。

(4)その他の推薦者
その他の推薦者は、もう好みが強くなろう。自分に少し有利になると思える人にお願いすることになる。

次回は推薦状の内容について記載の予定。