2008-05-05

トレード (1) トレードの仕組み

これからしばらくファンタジーの華であるトレードについて書いてみます。いろいろ書きたいことがあるので、できる限り長くならないように細切れで書きたいと思います。


ドラフト終了直後から、他のチームと選手を交換するトレードを行うことができます。

あるチームAが他のチームBにトレードのオファーをして、Bがacceptした場合、パブリックでは2日間(翌日の朝からなので中2日です)のpending状態になります。この間、リーグ参加者の1/3切り上げに該当する人間が、このトレードは行われるべきではないとしてvetoした場合、そのトレードは取りやめとなります。

Vetoがなされない場合、トレードが成立し、成立日の翌日のロースターから新企画得選手の成績が反映されるようになります。

トレードは選手1名に対してこちらも1名提供する1対1でも、2対3などの複数でも成立し得ます。複数トレードの場合、一時に所有できる選手数が限られているために、これを超える選手を取得することになった場合は、トレードの成立を停止条件として枠の制限にあうようにトレードされない別の選手を捨てる必要があります。

1年目のドラフトは得てして、アンバランスになりがちで、これを解消するにはトレードというのは大変有効な手段です。一方、パブリックではあまり遊んでいない人も多く、さほどトレードが盛んでもないというのも実際のところです。

トレードではFAに落ちていないようなレギュラークラスの選手を獲得できる一方、基本的に自分も相手の満足する選手を提供しなければいけません。このやりとりが、こうやって文字で書いている以上におもしろく、ゲームとしてのファンタジーの魅力を増加させています。

特にMAをやっている人間にとっては、このトレードの考え方というのは、合併や買収交渉の過程ときわめて酷似する面があるために、非常にファンタジーにのめり込む一因となるのではないでしょうか。

次回以降、ま、ぼちぼち1年いろいろとやってみた結果などを書いていきたいと思います。

消えた超本塁打王??

06年から07年への傾向としてものすごい本数の本塁打を打つ人の減少があります。



1Bはリスクポジション?

なんだか今年は20%程度終了した現段階において、ある程度想像はしていたものの、大型扇風機が予想より多いです。Orank100位以内の各ポジションで、打率240に達しない極端な不振者がどの程度いるかチェックしてみました。分母はそのポジションでの該当者一覧。また右の欄は上位15名での平均です。

不振者率


Orank100位以内

上位15(外野は45)

C

0/5 (0%)

4/15 (Orank 260まで)

1B

5/16 (31%)

4/15 (Orank 83まで)

2B

1/8 (13%)

2/15 (Orank 185まで)

3B

1/10 (10%)

2/15 (Orank 173まで)

SS

1/10 (10%)

4/15 (Orank 195まで)

OF

6/32 (18%)

10/50 (Orank 186まで)



打率だけにしているのは、これが一番大きな数で、これの不振が一番響くからです。たとえば打率240の人が1名いると打率280目指すなら320の人が、打率300を目指すなら360の人が必要となり、結構影響は大きいです。

で、その失敗確率は、1Bがダントツです。Orank100位以内で30%近く失敗。別の言い方をすると、Orank100位以内の野手のべ81名(各ポジション重複カウント)のうち、失敗人数はのべ14名、うち5名が1Bです。Orank100位以内の野手の不振者のうち実に30%近くが1Bなのです。

上位15名目(45名目)のランクを見ても、1Bについては他のポジション以上に通常使用が予定されている人のうち上位だけをとった集計であることは明らかであるにもかかわらず、失敗率が際だっています。

今年の場合、打率だけは低いものの、50本塁打ペースを守れている人(要は20%終了時に10本)というのはいないようで、打率の低下とともに、本塁打の数も減っているようです。上位の1Bに通常期待するものは、HR/RBIです。RBIは打線・打順に加え高打率か多HR(高長打率)で稼ぐものに思われますが、打率も本塁打も低いとRBIまで低くなります。よって、さっぱり(苦笑)という結果になってしまいます。

うーん、大砲はリスクが高いと思っていたが、ここまでとは、、、と、HRについてもう一度見てみました。

HRは継続して打てるか?

以前、本塁打について、06年、07年の20本塁打、40本塁打の人数を調べてみましたが今回はもうすこし分けてみました。


20HR

25HR

30HR

35HR

40HR

07

79

46

26

8

5

06

73

54

34

23

11

基本的に上に行くほど07年は06年に比べて人数がが減少しているのがわかります。

特にひどいのが35HRライン。実に1/3です。うーむ、ステ○○ドか。。

05年のデータがめんどくさいので、06と07だけ比較します。06年の35HR、40HR達成者のうち07年は何本くらい打ったかをチェックしてみました。

07年本数

20HR未満

20-29HR

30-34HR

35HR以上

0640HR

(11)

0

3

4

3

0635HR

(23)

3

9

6

5


40本打っていた人が20本を切る確率は低そうですが、逆に20本台に落ちたのが1/3とすると、結構な数です。1名あたり20本近く減っているわけですから。35HRでみると実に半数以上が30本を切っています。減る方が圧倒的に多い。チーム本塁打で200をめどとするわけですから、1名で20本とか減らされるならドラフト時には全く当てにならないことになっちゃいそうです。

逆に07年の35HR、40HR達成者のうち06年は何本くらい打っていたかをチェックしてみました。目的は、例のものを使っていた人との世代交代が進んだのかのチェック。

06年本数

20HR未満

20-29HR

30-34HR

35HR以上

0740HR

(5)

1

1

0

3

0735HR

(8)

1

1

1

5



うーん、数が少なすぎてはっきりとはわかりませんが、とにかく07年は35HR、40HRを確保するのは結構大変で、しかも前年実績から取りに行くというのは相当に難しいということがいえそうです。なにせ40HRで40%、35HRで25%は、一般の人ゾーン(笑)である30本未満からの到達者ですから。

例のものの影響か・・・

今年もはっきり言って超長距離砲というのは低調です。リスクが高いので、リスクが高い分野共通の方針として、ドラフトの超上位でしかとらないという戦略をとったのですが、長距離砲に関して言えば、今のところ回収はできていません。

長距離砲の怖いところは、打率がめっぽう低く、致命的な損害をチームに与えているのに、たまに一発が出て、主軸を打っているために、それなりのランクになってしまうことです。そのためだらだらずっと使ってしまいます。打ち出したらすごいぞ、という期待感もありますし。

今年くらいは様子見でもいいかもしれませんが、来年以降、1Bの超長距離砲をねらうという戦略はがらっと変わる可能性もありそうですね。

最後に今年のHRのランキングを見ていても相変わらず低調です。60HRねらえそうな勢いの人は全くいません。今年の1Bについては、打率が堅いタイプで打率が爆発している人がいい成績を残しており(R/RBIもついてくる)、ついでに芯にあたる率も高いからHRもそれなりにあるという感じになっています。よほど巻き返さないと、来年はそもそもHRの大砲をとるべきか、というファンタジーの今までの戦略が大きく変わる年になる可能性があると思います。

なお、その逆効果か、盗塁は昨年よりも出ている気がします。なにせ10HR超えているのは2名、10SB超えているのは8名と、SB上位になっていますから。盗塁の専門家の活躍が多いようで、これをとらないという戦略をとっている私も変更を迫られる可能性もありそうです。もっともHRと違いほかのスタッツへの波及効果が低いので、そもそも真ん中あたりしかねらわないという人も多くなってきそうで、戦略に幅がでそうなところです。

1ヶ月しかたっていないところですが、昨年来(もっというなら数年前から)の流れは継続しており、いよいよ、本塁打だけの振り回すタイプの活用余地というのは減ってきているように思われます。

add/dropな日々(6) 不調レギュラーはベンチにおく?

以前、調子の波だけ見て好調選手の「好調」期間をとらえるのは困難であり、効率が良くないと書きました。では、レギュラーの「不調」期間を避けることは可能でしょうか。



レギュラーの不調は何が痛いか?

基本的に、生の選手と接する機会がきわめて乏しいファンタジープレイヤーには、故仰木監督のようなその日その日の調子を見ての起用(日替わり起用)というのはきわめて難しく、特に、それまでの調子の波を重視した好調時期をとらえる戦略というのは、実は効率的ではない、と思っています。

従って、この考えに従う限り、レギュラーはずっと使うべきということになります。

ただ、このレギュラーが不調の時期というのは、それだけにダメージは甚大です。野手で言うと20打席連続して無安打とか、週間打率で1割を切るなどというような場合、その間のチーム全体の成績を押し下げます。特に率は、0割打者というのが出てしまうと、他に6割打者というのが必要となり、1割なら5割が必要と、いずれもきわめて厳しいです。これは、先日記載した成績は下方向により振れやすいという理屈によります。

ちょっと数字で見てみましょう。ねらう打率は3割!

ファンタジーで使う選手の場合、だいたい1試合4打席くらいは楽に回ってきます。で、1週間あたり6から7試合。とすると、1週間でだいたい25打席です。打率0割なら0本、1割なら2.5本、2割なら5本、目指す3割なら7.5本くらいのヒットが必要。

もし、1週間で0-2本しかヒットを打たない人がいれば、これを他の一人でカバーするためには、その活躍者は、5-7本余分にヒットを打つ必要があります。その人分のノルマも3割とすると、1試合あたり、4打席のうち1.2打席はヒットということになりますので、1試合上がりの余分は2.8打席。毎打席ヒットを打っても、カバーには2,3試合必要になります。10-15打席ですね。この間全部ヒット。野球ニュースを見る人であれば、10-15打席連続ヒットというのがどれくらいニュースになることかおわかりかと思います。

一方、特に野手の率以外については、実はそれほど影響を感じない場合も多いかと思います。

たとえば、レギュラーには全体の平均より若干厳しい数字を求めることにして、ちょっと数字を見てみます。800R/200HR/800RBI/120SBを9人でということですので、単純に割り、レギュラーということで、それより若干上を基準値としてみます。

たとえば以下の数字。

96R/24HR/96RBI/15SB

これを、4月から9月までの6ヶ月で達成するわけです。24週。1週間あたりに直すと、それぞれノルマは、以下の通り。

4R/1HR/4RBI/0.8SB

野球を見たことがある一般的な日本人なら、HR/SBについては、「1打席」でカバーできる数字であり、R/RBIについても、「1試合」大活躍すれば1名でカバーできる範囲であることがわかります。

また、不調の人も大砲タイプのであれば、気がつけばその週の1本のヒットが本塁打なんてこともままあったり、、、何せ50本塁打打つ人はヒットのうち1/3くらいが本塁打ですからね。

数の小さなこれらの数字は、常に起こる偶然性により(別名volatility)打ち消される可能性が大きいのですね。

よって、これらは、実はそこまで痛くない。

具体的なイメージで言うと、たとえ1名不調の人が出た場合でも、自分のチームの1週間の成績を見た場合、打率以外は案外不調選手がいるということすら気がつかないということになっているのではないかと思われます。とくに1名でも週間MVP級の働きをする人がいれば、他の点は全て帳消しです。で、ファンタジーの場合、結構な確率で保有する誰かは爆発しています。

特に神経質にプレーする人以外、レギュラー野手の不調は、

● 打率については、結構痛いが、
● 得点・打点は爆発している人がいれば特に感じない
● 本塁打・盗塁については基本的には影響を感じない

という感じでしょうか。

要は、影響は部門によるということですね。

レギュラーの不調は、add/dropで回避可能か

先日FA選手の好調期は、調子の波をとらえるadd/dropではつかみにくく、不効率であると書きました。では、レギュラー選手の不調を避けるというのはどうでしょうか。

今回は不調と言うことで、前回のXZさん(いずれもレギュラー)のマルとバツを入れ替えたパターンで検討してみましょう。


X

Z

1

×

×

2

×

3

×

×

4

5

×

6

7

×

×


長期型が×が2度続いたらFA選手の活用を考える、短期型が×が1度続いたら、です。ただ、レギュラーは基本的にずっと使うべきという方針はすでに出ているので、戻すときは、いずれもレギュラーが一度○が出たらという行動パターンをとることとします。基本的にはレギュラーにしがみついて、どうしてもというときだけFAを使うイメージですね。

この結果は、下記。分母がFAを使う日数、分子がうち、レギュラーが○である日数。括弧がFAを使う日です。


X

Z

長期

1/2 (3,4)

0/0 (なし)

短期

1/3 (2,3,4)

3/3 (2,4,6)



ぱっと見てわかるのが、Zタイプのレギュラーの場合、短期型でやるとことごとく失敗する可能性があると言うことです。

短期型のadd/dropにすると、Xの場合比較的いい成績となる。レギュラーが3単位の間で○を1個稼ぐというのは、レギュラーの平均(7単位で○3つ)よりも効率の悪い期間であり、うまく平均より下の期間に使用しないという選択ができていることになります。

ただ、ある選手の不調がZタイプかXタイプかの見極めはきわめて困難であること、基本的にはレギュラーを使う方が成績が出やすいことなどを加味すると、絶不調であることが明らかなときに、回復の兆しが出るまでの期間限定でスタメンを外すという戦略(長期型)が無難な選択ということになります。

長期型であっても、上の例で言うと、レギュラーを使っていた場合1/2で結果が出るのであるから、それを上回るFAを探すことになり、コンセプトほど簡単なことではないと思われます。

具体的な運用としては、枠の問題もあるので、先発のイニング消費、けが人の代替の確保、レギュラーの確保など他のadd/dropの目的との均衡を考えた上で、絶不調の人1名分について、数日限定でadd/dropで勝負を賭けてみてもいいかも、という仮説が成り立つでしょうか。あくまでFAとレギュラーの差が小さいフォーマットでですけどね。

仮説が正しいとすると・・・?

(1) 活用場面は少ない?

まずいえることは、これでねらうadd/dropはあまりないということです。レギュラーの長期の深刻な不調の時に回復の兆しが見えるまで、ですから。

ただ、レギュラーは9名いるので、1名あたり年間合計10試合(1ヶ月25試合中1.5試合程度)としても全体で90試合。枠をこれように1つしか準備しないとすると、要は半分くらいの期間誰かについてはやりたくなると言うことですので、そういう意味で、検討する時期自体は多そうですね。

(2) 内野複数ポジション選手の価値の増加

また、これを活用することを考えると複数ポジション選手は有効性が高くなってくるということです。FAのレベルが高い場合、複数ポジション選手の必要性というのはどんどん少なくなります。一方FA選手の層が薄い場合、複数ポジション選手の必要性というのは高まります。代替選手が見つかりにくいからですね。

どういう事かというと、ポジションAの選手Xが不調となった場合、ポジションA,Bの両方を守れ、通常Bを守っている選手Yがいれば、FAの好調選手を探す場合に、ポジションAの好調選手のみならず、ポジションBの好調選手も候補に入れて選択できるようになるのです。

有力選手が圧倒的に(ほぼ半数)外野から出てくるという現状においては、内野の別ポジションを守れるレギュラー級の選手の価値というのはとても高いことになります。

上の例で具体的に言うと、

1 Aが内野、Bが外野であるとすると、Aが不調である場合、通常はAのFAプールから人を選ばないといけないところ、外野という最強のプールを一緒に加味できることになるのです。

従って、内野というオプションを持っているYが、競争の激しい外野でもレギュラーをはれる位の選手であれば、Yの価値というのは一般の外野、一般の内野よりも高くなります。

今年で言うと、Braun, BJ Upton, Berkmanあたりはこの扱いがされるのかもしれません。

2 Aが外野、Bが内野とすると、Zが外野を守れるというメリットはあまりありません。確かに考慮するFAプールはA, Bの両方となるのですが、通常はAの外野から選ぶ可能性が相当高くなるからです。

とすると、Bを守る内野手としてのレギュラーの実力があるZが外野も守れるというのは、あまりメリットがないということになろうかと思われます。

異論承知で言うと、もし、2B/3Bのいずれかと外野しか守れなかったとすると、個人的には今年のFigginsはこの類型ですね。

3 Aが内野、Bも内野とすると、これもメリット大です。この場合、内野というFAの層が薄いところを2つ考慮できるので、実際上のメリットが高いのです。

今年で言うと、1B/3Bを守れるA. Gordon、2B/3B/SSを守れるエスコバーには、この「型からくる高評価」ということで、ランク以上に重宝するという評価をしています。特に一番層が薄いと感じるSSを守れる後者は。

以上からすると、レギュラー級の選手が、もう一つ内野の別のポジションを守れる場合、その選手の価値は高いということになります。特に選手の故障(野手は投手に比べてさほど多くない)以外に、不調(結構ある)でもレギュラーをベンチに置いておくという戦略をとる場合、この価値はさらに増大するということになります。

(3) レギュラー不調時は毎日入れ替えを検討すべき

過去の調子だけでFA選手をとっても調子いい時期を確実にとらえるのは難しいというのが、以前の結論でした。ただ、調子の波だけではなく、対戦相手を見る先発のスポットについては、調子の波の悪影響部分を受ける可能性が減るのではないのか、というのが次なる仮説でした。

レギュラー不調時のスポットでの代替野手を捜すときも同様に、毎日変更を検討すべきかなと思われます。

具体的には・・・

パブリックの場合、レギュラー不調時の代わりの要員候補というのは、だいたい複数人いることが多く、この中から人を選んで使用することになります。

その場合、一番最初に確認すべきは率。打ちまくっているか。毎試合安打で週間の打率4割越えとかがいいです。率が一番大きな数字で、ここでリスクは犯したくないからです。自分が打っていればよく、相手投手の要素は少ないのではないか、というのが以前書いた内容です。

一方、R/RBIは、ねらって取りに行きたいところです。ポイントは2つ。まずはその選手のチームが最近調子がよく大量得点をしているかです。続いて相手投手。相手投手は、調子もさることながら、過去の実績をみたいです。実績派投手から大量点というのはやはり結構難しいと思うので。ここは、合わせて1点は取れないと、実は期待値からマイナスです。従って、しっかりチェックしたいところ。

HR/SBが出るか否かは選手のタイプなので、過去を見てあるかないかをチェックする程度でいいと思います。30HR/30SBを期待できるドラフト1,2巡目ですら、1つの試合に限ると、それぞれ10数パーセント出る確率があるだけで、特にHR/SBタイプでなくてもいい場合もあると思います。所詮出たらラッキーというていどなので。もし、最近数試合連続して盗塁しているなど、例外的な事情があれば、ねらってみてもいいかもしれません。

こうやって選手を探すとすると、最新の成績と相手投手というのの重要度が高くなるので、毎日の情報のアップデートをした上、それを加味してもう一度今の代替要員でいいかを検討してやるのが合理的かと思われます。

(4) 先発投手の不調は無視?

最後に、レギュラーの先発にも調子の波はあるように思われます。良かったり悪かったり。ただ、これに合わせて、使用を回避するのはあまり合理的とは思われません。

レギュラーの先発投手を5,6名そろえるのであれば、そのうち調子のいいもの、対戦相手の打線からみて有利な対戦相手である投手のみを使用するというのは一つの戦略であるように思われます。ただ、私のように先発投手の数を少なめに抑え、しかもその少ないレギュラー先発投手をランク2桁などの上位からとる場合、この戦略は有効ではないと思われます。根拠は以下の通り。

まず、第一に、先発は使用される間隔が長く、5日に1回しか試合に登場しません。その間どのように調子を整えてきたのか、直前の球の切れはどうか、など、一般には報道されません。従って、本当に調子の波があるのか、単に数回悪い試合が続いているのかの判断が非常に難しいというのがあります。間断なく試合が続く野手とはこの点大いに違うと思います。

次に、率の恐怖というのが先発投手と打者では違うというのがあります。そして上位の先発であれば悪くても年間成績で見れば一定の成績を期待できる場合が多い以上、そこでリスクをとるのが怖いというのがあります。

最後に、たぶんこれが一番大きいと思うのですが、先発の登場回数が非常に少ないというのがあります。1年間に30回程度しか登場しない。1度登板を回避させるとそれだけで3%もその人の年間成績を利用しないことになります。野手の場合1試合代わりの人を使ったとしても所詮0.5%弱です。ギャンブルのステークスは小さい方がいいと思われるので、ここで3%をギャンブルするという習慣は危険ではないかと思われるのです。特に調子、相手方をみての登板回避というのはやり出すとどんどんやりたくなるので(自ら実験済み・・・)。

従って、先発については、よほどの事態でない限り、レギュラーだと決めた人については、調子に関わりなく使用し続けるというのが正解ではないかと思っています。



2008-05-03

add/dropな日々(5) スポットで先発を補う

今まで記載してきた方法をとると、野手、CLに枠を優先的に使う結果、先発が足りなくなります。


その結果、先発の使うべき900IPが余ってくるのです。それの使い方として、スポットで先発を使うというのがあります。レギュラーでずっと使うのではなく、その日、その登板に使うというものです。

スポット先発の必要性・効率性

900-1000イニング先発で負担するとすると、先発は原則的に5名必要となり、4名だと若干IPが余る感じですね。私の場合、パブリックでは基本的に先発を4名までしか持たないようにしている関係上、どうしてもイニング数はあまりがちになります。

どれくらいのイニング数が余るかは保有しているレギュラー先発によっても違いますが、基本的に先発一人180イニングとすると、200イニングくらいでしょうか。先発は通常100球、6イニングをめどに投げるので、スポットで先発を使う回数は、30-35回程度になります。

スポットの先発1回に必要な枠は1日分、先発する日だけです。他のレギュラー先発が先発しない日も枠を必要とし、枠5,6日分が1回の先発に必要になることに比べると、必要となるコストは少ないといえます。add/drop用に枠を用意する遊び方をする場合、これを1日だけ準備するというのはさほど困難を伴いません。

また、通常のパブリックの場合、半数以上の先発はFAにいるので、FAにいる先発の残す成績というのも相当なものがあります。15勝投手などもいくらでも落ちています。従って、これをつかうというのは、無名選手をつかうというのとは全く違うのです。これらの選手は使わない手はないかなと。

最後に、この方式を使う場合、イニングの消費をシーズン中のどの段階でするのかというのを選べます。野手の枠の場合、毎日試合がある関係上、一挙に試合数を消費することができず、常にある程度の調子の人をそろえるほかありません。これに対して、先発投手用の枠は最大5つあるため、1日に最大30イニング程度を消費することができるのです。してがって、シーズン中、自分のチームの野手全員が好調であるなど、自分に余裕がある時をねらって、イニングを消費していくことが可能となります。このイニング消費の柔軟性をクッションとして、野手を一定以上の調子の人で固めるということをしたら、他の人よりも結果としてポイントが多くなるのではないのか、というのが野手の調子を常に保つという戦術の肝です。本当にそうなるか今年実験中なので、本当か否かはわかりませんが。

スポット先発のギャンブル性・リスク

スポットで先発を使うというのはどういう事を意味するのかというと、レギュラーとして通年使うのは躊躇される選手を使うと言うことです。他のチームがレギュラー選手のみでそろえている場合、そのスポット枠の質は他のチームより見劣る可能性があります。特に投手のStatsは率系が多いので、はまってしまうと、相当痛手を被る可能性があります。しかもそれをレギュラー先発まるまる1名分くらい繰り返すというのですから、そのリスクは相当大きいです。

このリスクの大きさを考えると、万能の戦略ではなく、使用は限定的にしたほうが良さそうです。

この戦術は、野手の調子を整えるための枠(これも数字だけ見たadd/dropは基本的に不効率であることは述べたとおりです)、クローザーを他より余分に抱えるための枠、が先発投手のレギュラー5人目を抱えるよりも大きいメリットをもたらすようなリーグでのみ、とるべき戦術ということになります。もしメリットが少ないリーグであれば、当然とるべきではない戦術ということになります。私は巨大リーグではこのメリットはないと考え、先発を余分に保有し、一番弱い先発は登板させない試合を作るという方式でイニング数を調節しています。

スポット先発add/dropのやり方

では、そういうメリットとリスクのある先発add/dropはどのようにやるのが、合理的なのでしょうか。

投手に必要とされるstatsは、80W/1000K/3.70ERA/1.26WHIPくらいです。このうちWが圧倒的に少ない数字であり、これをねらいに行きます。

どういう事かというと、Kをイニングあたりの率系とみると、率系は分母で数字の大きさを測るので、W以外は1250というIPがそのまま数となります。一方のWは80。圧倒的に数が違います。以前記載したとおり、大きい数、分母の大きな率系は後から単発的なadd/dropでとるのは難しく、小さい数の方がギャンブル的なadd/dropの成果が大きく得られます。従って、Wを取りに行く戦略が有効になるのです。

ただ、投手の率系は恐怖なので、これは常に念頭に置く必要があります。

具体的には、こんな感じでやっていきます。

80勝のうち5勝を中継ぎ・クローザーで稼ぐとすると、先発の負担は一人15勝。とすると、レギュラー先発投手に求められる姿は、15勝・0.8K/IP・3.70ERA・1.26WHIPです。

先発の3人のレギュラーには率系を厳しく求め、4人目も一応率系を満たすという前提の場合、足りなくなりがちなのはWです。

どのくらい足りなくなるのでしょうか。

昨年20勝投手というのは、結局1名しかいないことから考えても、先発一人15勝平均というのは、率系を厳しく求める場合、結構到達しません。トレードなどで無茶をしない限り、13勝-15勝平均くらいになるのではないでしょうか。

したがって、この5人目のスポットでは、上位の先発以上の割合でWを稼ぐ必要があるということになります。仮に上位4名の平均が14勝だとすると、add/dropでは19勝稼ぐ必要が出てきます。上位4名の平均が15勝だと15勝ですみますが。

これは可能な数でしょうか。

野球はその他のスポーツと違い、強いチームも弱いチームも勝率4-6割に集中します。きわめて5割に近い。従って、FAに残されている投手について無作為に先発を選んでいっても、結構5割近くは勝ちチームの先発を選べたりします。

ただ、先発が6イニングしか投げないことを考える必要はあります。試合が序盤で決まるような試合展開の場合、勝ち負けは先発につきますが、終盤までもつれ得る試合の場合、勝ち負けが先発につきません。従って、勝ちチームの先発を選べたとしても、Wは稼げないということは当然にあります。特に信頼感のない先発ほど実際の試合での降板は早いのでよりWがつきにくくなります。

このリスクをふまえて、30-35回のギャンブルで15-19勝しなければならないのです。勝ち負け自体は7割、8割当たってはじめて到達できそうな数字に見えます。

改めて計算してみると、結構厳しいですね(笑)。率系以外に勝ち星も計算できる3本柱が手に入っているなら、5人目の先発も固定した方が得かもしれないですね。

なお、打者の場合、数字からみる波を重視して、人をとるのに対して、スポットの先発は調子の波がしめる要素はさほど大きくありません(詳しくは下記を最後までお読みください)。従って、調子の波を取り損ねるリスクというのはさほど気にする必要はないのかなと思います。

リスクを抑え勝ちを取りに行くための方策

では、リスクをある程度抑えつつ、勝ちを取りに行く方策というのはあるのでしょうか。

点の取れないチーム

まずすべきは、ERA/WHIP対策として、点の取れていないチームと対戦するピッチャーを選ぶということです。

年間チーム得点は、Yahooから取得できますし、MLB.comでは過去7日、30日のチーム得点も情報として取得できます。

下記リンクをR順に並び替え、左のリストボックスで過去7日間、30日間を選択します。

http://mlb.mlb.com/stats/sortable_team_stats.jsp


これと、過去7日(試合数が異なる可能性には注意)をみて、いずれでも得点が少ないチームは、最近点が取れていない可能性があります。

これらの得点の少ないチームについて、過去数試合から10試合くらいの得点の流れを見て、ま、感覚ですが、どんな感じで得点しているか確認します。1試合だけ大量点で後はさっぱりであれば、大量点の時の相手投手などは確認しておくといいかもしれません。

このように得点のとれないチームを絞り出したら、次は勝つ確率の検討。

勝つ確率の検討

負けの込んでいるチーム

まず、最近負けが込んでいるチームを探します。

下記のリンクはMLB.comのstandingで、ここで最近10試合の結果、連勝連敗、ホーム・アウェーでの結果などが確認できます。

http://mlb.mlb.com/mlb/standings/index.jsp

この負けが込んでいるチームは、点が取れないチームとかぶることが多いのですが、そもそも、打撃戦になるDHがあり、打者有利の球場がおおい地域と、DHもなく投手有利な球場がおおい地域に分かれるので、一応両方チェックした方がいいと思います。

このように負けが込んでいて点が取れないチーム相手に投げると、ERA/WHIPが悲惨になる確率がぐっと減ります。

一方、チーム得点、チーム順位の情報画面で、点をよく取り、最近勝っているチームも確認しておきます。これは、投げる投手がこういうチームにいると勝ちそうじゃないですか?

このように最近の情報をチェックして、投手の所属して欲しいチームの一覧、対戦希望相手の一覧を作っておきます。それぞれ10チームくらいがいいですかね。しばらくは更新せずとも使えますし。

さて、このように勝ちやすいチーム、負けやすいチームが決まったら、次は先発予定投手の確認です。

先発予定投手の把握

結局FAにいる人しか考えないので、まずはリーグのPlayersから表示。選手表示のリストのうち”Position”を”P (Probable)”とすると、翌日の先発予定投手を示してくれます。

FAの厚いリーグであれば、翌日の先発予定のみのチェックでいいと思います。ただ、もし、同じ戦略をとっている人がおおい、など翌日の有力先発への競争が激しいということであれば、Position をSPに、StatsをOpponentにしてみましょう。これで先発投手について、登板予定日を確認できます「^」がついているところが予定日です。

add候補投手の絞り込み

まずは、先ほどの勝ちそうなチーム、負けそうなチームの一覧を使って、勝ちそうな投手を洗い出します。

このとき、相手投手も確認することを忘れずに。絶好調投手やエースとの対戦は避けたいので。これは先発一覧から確認しましょう。

http://mlb.mlb.com/mlb/schedule/index.jsp


次に、その中かから、ファンタジー的に数字を稼いでくれる人を探します。これは勝てる可能性というのはあくまで可能性なので、W以外のスタッツも無視できないからです。

というわけで、その人をクリックしてその人の情報画面を表示です。で、成績をみる。

最近の投球

最初にみるべきは、調子の波。やっぱりあるように思うので、最近極端に崩れることがどのくらいあるか。点数は水物だと思うので、ほどほどに4失点(6回だとERAで6なので、相当悪いです)、5失点したような試合はいくつあるか、何イニングくらい投げてとられているのか、相手は強豪かなどを見ます。で、調子の悪い投手は避けます。

その投手の特性

個人的に一番重視しているのは数年にわたるK率です。安定しているように感じるので。必要ならマイナーの数字もチェックします。前に書いたように「rotowire 選手の名前」で、Googleで検索すると簡単にアクセスできます。

次いで、BB/K率、被安打率。いずれもWHIPに影響しますが、前者重視。相手が打てなくてもファーボールは出ちゃったりしますから。一方被安打率は弱い打線だとまた数字が変わってきたりしますから。

Yahoo!の画面では、もっと詳しくホーム・アウェーであるとか、対戦チームごとの成績とか調べることができますが、きりがないので基本無視。

こうやって絞り込んだ結果、候補が残っていれば、その人をaddし先発に使います。

どの程度候補者がいるかは、全くリーグにより異なります。結構いるところもあるし、そうでないところもあります。結構いるところはadd/dropの回数を増やしてもいいと思いますが、逆にあまりいないところは5人目のレギュラーを確保すべきかを検討することになると思います。

add/drop

なお、addしたからには絶対使うべきです。addしてから迷うのが心情ですが、使わなければaddした意味はないですから。

で、好投しても原則的にdrop。

レギュラーの確保が必要というような例外的な場合のみ、残すことを検討します。そうやって枠はまた別のことにつかわないと、安定した成績が出ないように思われるので。

こんな感じで、add/dropでイニングを消費します。

以上をみてもわかるとおり、めんどくさいです。その上効果のほどはよくわからない。従って、特にイニングを無理矢理余らせてまでこの戦略をとる価値はないのかなと思っています。あくまでイニングがあまりそうになってきたら、実行ですね。

2008-05-02

add/dropな日々(4) 通年使える先発レギュラーをとる

私のやり方の場合、一番add/dropで戦略的に進める必要があるのが先発です。いくつか目的がありますが、まずはレギュラー捜しから。


レギュラーとなる投手を捜す場合、どのようにStatsを見たらいいのでしょうか。

投手Statsのおさらい

パブリックの場合、1250IPという枠の中で、W/K/ERA/WHIPとSVを競います。SVはCL専用なので今回は無関係。よって4つですね。目標数値はだいたい80W/1000K/3.70ERA/1.26WHIP。

クローザーを常時3-5名保有する場合、そのクローザーたちが使用するIPはだいたい200-300です。従って先発陣で使うIPは合計900-1000。900という数字はを使っていきたいと思います。

先発一人健康であれば年間180-220イニング投げます。平均190位でしょうか。けが人を考慮して180との前提で話をします。

イメージとしては、クローザー群を1名の仮想先発と考えると、純粋の先発4-5名と併せて、6名の先発で年間回す感じです。ただ、CLに勝ち星はあまり望めないので、勝ち星だけは5人で回す感じですかね。

先発はだいたい100球をめどに交代するのが今の大リーグの主流です。で中4日で登板する。したがってしっかり試合を作れる場合で7イニング、負けムードで4イニングくらい投げます。平均6として話をしたいと思います。

投手の率は恐ろしい

野手Statsのうち率系は打率のみです。一方投手statsのうち率系はERA/WHIPの2つ、また三振もIP数と奪三振率の連動性の高さから、基本的には率と考えることができます。従って、投手statsを考える場合、3つが率と考えるということになります。

野手の率について、率は非常にとらえどころのない、大きな数で、add/dropで取りに行くのは難しいという趣旨のことを書きました。これは投手の率にもそのまま当てはまります。

さらに、投手の率のうち、ERA/WHIPというのは、打者の率よりもさらに怖い分布を示します。

打者の率は論理的な上限が10割で、下限が0割です。論理的な限界が上限・下限ともにあります。

また、実際上の率は、下方向にぶれやすいと思われますが、それでも限界がある。

たとえば、3割打者のぶれについて考えると、実際上の上限は4割程度、下限は0割としたに広い構造になっています。

つまり、そのプレイヤーが手を抜いた場合一番悪くなり得て0割なのです。手を抜いてというと語弊がありますが、八百長という意味ではなく、たとえば3割という打率が等距離の1割と5割のどちらに振れやすいかというのを考える場合に、1割の方が近いと言うことです。5割にはその選手だけががんばってもなかなか行かないが、1割にはその選手だけががんばらないだけで簡単にいけるということになります。たとえば体調が悪いとかですぐに1割というのは見えてきますし、引退直前等に1割打者として通年過ごしてしまうことはあり得ますが、5割打者になることはまずあり得ないのです。

従って、打率の場合、短期(たとえば3,4試合)でみると実際上の上値である4割程度と論理的な下限値である0割との間で、成績が左右します。しかも3割という率から考えると、上1割、下3割です。1:3の距離感ですね。

ここでポイントは、下方向という振れやすい方向に、期待値から比較的近いところに論理的な限界があるということです。下限に限界がある、いわばセーフティネット付きな構造になっているといえます。

同じような方向性を示すのは奪三振率。奪三振0までしか下限が行きませんからね。これは野手の率と同程度の恐怖にすぎません。

問題は、ERA/WHIP。

ホッケーの振り返りでも振れましたが、こういう防御系の率の怖さは、下方の論理的限界がないことです。

1アウトも取れずに5失点というのはあり得る事態です。投手の側の事情だけで行き得る下限というのが見えない、無限に悪くなり得るという恐怖があります。

一方上限は、論理的にERA/WHIPとも0。下限が無限にあり得る。ERAでいうと、上に3.6、下に無限大。。。3.6:無限という距離感です。

しかも、先発投手の900IPは、150回の先発機会で消費されますから、上下のぶれ幅がおおきいのです。150回の打席というのは、チームの野手9名で言うと、わずか1週間ですからね。これと同じチャンスしかないということですから、分母の小ささからくるぶれの大きさは半端ではありません。

逆CB?

金融商品に当てはめて考えてみるといいかもしれません。

通称転換社債(CB)という商品があります。会社により社債として発行され、社債保有者の意思で、株に転換できるというもの。元本について考えると、株価100万円の時に、100万円分のCBを発行すると、社債権者は、償還時に100万円受け取るか、株式で受け取るかを選択することができます。発行会社の株価が上昇すれば株で、株価が100万円を割り込んでいれば現金で100万円を返してもらえるという商品です。

これは、最低100万円もらえて、最高額は株価の上昇にしたがって無限という商品です。株価と100万円の価値のある方をもらえる。下限が論理的に定まって上限が無限な形。

これと全く逆な形なのです。

いわば、償還時に100万円と株価の「価値のない方」をとらされる商品。株価が下がっていれば、下がった株を、株価が上がっていれば100万円を受け取ることになります。悲惨ですね。経営者が会社を破産寸前に追い込めば無価値の株式を渡されて終わりです。

リスク債券であるEB債の構造です。EB債の場合、通常は安定した会社が選ばれますので、悲惨なことになる可能性はまだましですが。カジュアル投資家・個人投資家向けの商品とはいえません。

以下がwikipediaへのリンクです。なお、Exchange Bondは他社株転換債ですが、日本語だと2つ意味を有することになっちゃいますね。英語ではふつうにreverse convertible bondで、利益曲線を考えると、こちらの方がわかりやすい気がします。

Wikipedia 他社株転換債

でも、この商品でも、下限は決まっています。0円。

先発はこの0円に相当する論理的な限界がないのです。ま、しいていうと最悪、破産状態の会社の無限責任社員にさせられちゃう感じでしょうか。。。

わかる人にしかわからない説明になっちゃいましたが(笑)、とにかくそんな危険な率の分布となるのが先発の率(ERA/WHIP)です。

どう900IPを割り振るか

若干横道にそれてしまいましたが、とにかく、先発投手は4つのStatsに関係し、そのうち3つは率系という大きな数字、しかもそのうち2つは危険な分布、ということはおわかりいただけたかと思います。

で、これをどういう人に割り振るかです。

同じく危険な率系を2つ持っていたホッケーのGの場合、超一流をねらうべき、という結論になりました。ただ、これは各チームGが基本1名であることが大きく影響していました。野球で言うCLみたいな希少性があったんですね。

野球の先発投手はローテーション投手だけで球界に5*30=150名おり、その周りを含めると優に200名以上先発機会を与えられます。そのうちファンタジーのチームが各5名とったとしても、パブリックでは所詮60名、半分以上はFAです。したがって、ホッケーのG同様、トップをねらえとはこれだけではいえません。

上の選手を本当にとる必要があるかは、別の根拠が必要となってきます。

これの参考になるデータを示すにあたり、やっかいなのはちょうど06年と07年の間にYahooが投手ポイントのランクの付け方を変えた事です。はっきり見てわかるのは、06年の投手成績のランクは、概して07年のランクよりよく、野手との比較で、どちらも大事だということがわかるようなランク付けになっていました。これが07年からは、打者の方が大事だと感じるようなランクになっています。また、変更内容は開示されていませんので、投手のポイント間の重みの変更がどうなされたのかも不明です。

というわけで、考慮はざっくりといきます。

上位20名程度の成績の安定性

上位30名くらいが次の年もいい年間成績を収める率について、ランクを基に検討してみました。

06年の30名位というと、ランクで100くらいまでです。07年は150。これらと、今日現在のOrankの分布状況について、現在Orank100位以内(18名)、150位以内の人(35名)で、07年150位以内(31名)、06年100位以内(33名)は何名いるか、またこの3つともに当てはまる人は何名いるのかというのを検討してみました。

Orank

07150位以内

31名)

06100位以内

(33)

3つともに当てはまる

100以内(18)

16

15

15

100-150(17)

8

3

0



これを見る限り、Orank100位以内をとりたくなると言う感覚は正しそうです。ただ、一方でOrank100以内は、2年連続いい成績の人をならべ、100-150は、これから伸びそうな若手、復活組を単に並べているだけかもしれず、もう少し検討は必要そうです。

06年・07年成績の連動性

では、06年成績と07年成績はどの程度連動していたのでしょうか。

06年成績

07150位以内

うち07100位以内

31名)

19名)

上位18名

12(66%)

9(50%)

次の17名

4(24%)

1(6%)



率はがくんと落ちますが、やはり、上位20名くらいの安定度は際だっているように感じられます。ま、1年の傾向に過ぎませんし、ランクの方針もわからないので、どの程度優勝に近づくデータかは不明ですが。正確には数えていませんが、怪我・引退をのぞくと、上位18名のほとんどは07年も200位以内(上位45名)で終了しています。先発をパブリックで60名使うとすると、優にこの中に入ってきます。

そう考えると、イメージとしては、上位15-20名については、好不調はともかく1年間無事であれば、十分通年で先発で使っていけるということになります。

その一方で、07年の100位いない、150位以内のいずれも50%程度は、前年度の上位35名程度以外からのランクインです。今年で言うと、Orank150位よりも悪い先発から上位20名、35名に半数程度入ってくることが期待できるということですね。従って、できればこの層からもレギュラーを手に入れたい。

IPの消費と保有先発数の目標

900IPあるとして、200IPくらい投げてくれる先発(チームの先発1,2番手)を持っていることを前提とすると、だいたい4名で回すとイニングのプロジェクションがあまってきて、5名で回すと消化していく感触を受けています。

これをどう分類するかというと、基本的にOrank100以内を3名、それ以外からこれはと思う人を1名固定で持ち、最後の0.5-1名分を瞬間的なadd/dropで補うというのが理想的ということになります。

最初から5名固める必要はありませんし、むしろ、野手の試合数消費、クローザー・候補の確保を考えると、最初から先発を5名固めるよりも他のことに枠を使うべきではないかと思われます。

よって、ここで、レギュラーというのは、4人目の投手ということですね。できれば通年で使いたいです。

レギュラー投手に求めるもの

ドラフトでOrank100以内の投手に求めるものとも共通しますが、とにかく率系が多いのがくせ者。

チーム全体で、率系3つで、1000K/3.70ERA/1.26WHIPが必要です。IPは1250なのでKは0.8K/IPが必要な率となります。

率系目標値:0.8K/3.70ERA/1.26WHIP

私の戦略では、CLはそれほど質は問わないことにしているので、先発の柱4名は、この率系3つについて、いずれも平均を上回るプロジェクションを稼いで欲しいと思っています。その代わりWは問わない。

その前提でドラフト・トレードをしてOrank100位以内3名を整えるようにしています。すくなくとも、今年自分がその選手3名に期待できるものとして、これらの目標値をそれぞれの選手が全てにおいて上回ること、があるのです。

ただ、4人目は正直よくわかりません。そこまで求められるのか、がわからないのです。

一般にK率、K/BB率は、マイナーとメジャーに一貫性があるように見受けられます。BBの率というのはそのままWHIPに影響します。また、復活組でもこれらはあまり変わらないことが多いように思われます。

したがって、4人目については、K率、K/BB率を最重視し、ERA/WHIPについては、勝手な期待をし、総合として、この目標値を通年で達成してくれそうな人というのを選ぶようにしています。今年の復活組では、ランディジョンソン、リッチハーデンなどを4人目としておいておく、ということが多かったです。当初は先発3名指名で、3名目というのもありましたが、さすがに若干少なく感じました(笑)。ま、試行錯誤です。

この戦略の合理性は一応あるのかな、と今日はじめてやった分析(笑)を終えても思います。

率系が3つあり、落とし穴がそのうち2つであることからすると、IPを消費させる投手の質というのは、神経質にならざるを得ません。しかも先発はそれぞれが、1/6の影響力を持ちますから。その中で上位20名くらいの例年の成績の安定度を考えると、この部分で過半数の先発を補うと言うことは合理的かと思われます。また、Orank150位以下からも一定数ブレイクがあり、しかも上位に食い込む可能性があることを考えると、Orank150位以下から1名(またはOrank2桁がどうしてもだめなときは2名ないし3名)選ぶというのは無理とはいえないのではないか、と思われます。

ま、うまくいくのかはシーズン終了後のお楽しみです。いくら選手が偏っている(笑)とはいえ、いくつか同じ方針でチームを作れば、全体的な成功感触というのはつかめそうですから。


add/dropな日々(3) クローザーは早期にadd/粘ってdrop

クローザーはいち早くaddし、ゆっくりdropするのがいいような気がします。


Fantasy baseballの中で一番特徴的なのがクローザー(CL)です。

クローザーとはSVを稼ぐ人

Closerとは、勝ち試合の最後に登場して、勝っているチームの勝ちを確実にする存在です。日本では大魔神佐々木・火の玉藤川などが有名ですね。これがゲームで特殊な地位と見なされるのは、基本的にクローザーのみがSVというスタッツを稼ぐところ、チームの戦略により選ばれた投手がチームに1名だけいる、という戦略性・希少性のためです。

SVの分布は偏っている

SVもスタッツである以上、しっかり稼いでいく必要があるのですが、基本的に大リーグに同時に30名しかこれを稼げる人がいません。クローザーは、試合展開によってSVを何日か連続でまとめて稼ぐこともある一方、長期連敗中とかはさっぱりSVを稼いでくれず、しばらく登板すらしないということもあります。

セーブの数は、大リーグ全体で年間900ほどといわれています。勝ち星は全体で160/2*30=2400ですから、勝ち星の4割弱です。

勝ち星と違い、これが少人数によって独占されているのです。いかが人数分布です。いずれも例によって今現役の人only。


15以上

10-14

5-9

SV(07)

31

4

9

SV(06)

26

4

11

勝利(07)

27

48

107

勝利(06)

29

53

82



いかに集中しているかは一目瞭然です。

従って、ちゃんと選手をもっていれば、すぐに稼げるが、ちゃんと選手を持っていなければ、ものすごく苦しいという、各チーム間の差が出やすいStatsという特徴があります。従って、とにかくちゃんとCLを持っていることが大事になります。

クローザーはだれでもいいので常時3-5名

SV自体が試合展開に左右されること、投球回数が少なく、結果にばらつきが出やすいことから、誰を保有するのか、というのはあまり重視しなくてもなんとかなるかなと思っています。

無論奪三振率、防御率、WHIPなどの、率が絡む分野で先発の成績を凌駕する可能性が高いこと、特に上位CLにはほぼ確実にその分野で貢献してもらうことが期待できることなど、ランクの高いCLを保有する価値もありますが、基本的に上位のランクは他のことに使い、CLのランクは低くても何も気にしないというのが、合理的かなと感じています。

つまり、昨年の稼いだセーブ数で今年のもくろみを立てるより、CLをエンジンに見立てて、3-5つエンジンを積んでおくというのが基本的な戦術となるかと思います。この点、昨年成績からプロジェクションをたてる他のポジションとは大きく違いますね。

従って、優秀な人をそろえるとかはあまり必要なく、また、一時期6名で後は2名とかいう状況を避け、常時一定数をそろえておくこと大事かなと。

枠の関係がありますが、シーズン中、常時CLを3-5名そろえておくことが目標となるでしょうか。

addの方針(不安定なCLのセットアッパーをねらう)

addの方針としては、このように希少価値が高いCLがFAにいたら拾うべきです。ま、当たり前ですね。

誰がCLをやるかはチームの方針によるところが多く、チームの戦略についてのニュースをいち早くキャッチして、動くのが基本です。従って、ずっとPCの前に張り付いている人、英語を読むのが早い人などが有利になります。これを推奨する気は全くなく、とりあえず、この道はあきらめるという前提。

ただ、ま、ふつうの人でも怪我は予測できなくても、CLが不調のために変わるかもしれないというのは、過去の試合の傾向から読み取ることができます。セーブ機会にそれを失敗する場合、ボックススコアと呼ばれるシートでクローザーの横にBSというのが記入されます。Yahoo!で見る限り、何度目のBS(救援失敗)かというのも一目瞭然。

何度か救援失敗を繰り返すと、だいたいCL交代です。よって、BSが加算できているCLがいたら、そこのチームのセットアッパーの獲得に動くというだけでも、結構なんとかなったりします。

セットアッパーというのは、SVを稼がない中継ぎです。登板回数は若干CLより多いですが、基本的な性向は同じ。要は各Statsに与える影響が少なく、また、いつ登板するか読めないのです。従って、結構いい成績の中継ぎでもFAにいることがままあります。これを選びながらとる、ということですね。成金ねらいで安く「歩」をとる感じです。

なお、個人的な好みの問題かもしれませんが、少なくともパブリックでは、自分のCLのいるチームのセットアッパーは基本的にとりません。これをすると、クローザー交代時のへこみはなくなるのですが、ファンタジーは基本的に優秀な選手だけでプレーするので、各枠あたりの爆発が重要になるところ、上値は、別のチームのセットアッパーがクローザーになったときの方が高いからです。攻め。確実に勝てるなら、守りでもいいのですけどね。

CLの故障の時の代替要員はねらうべきか?

CLが故障すると、その期間、代替のセットアッパーがクローザーになります。これをとるべきか。

リーグによります。また、期間、状況にもよります。

一般的にクローザーの人数が30名に限定されているため、みんなが熱心なリーグほどクローザーの価値というのは高くなります。取り合い。流通量も少ないため、トレードでもあり得ない値段で取引されたりします。

こういったリーグでは、少しでも取りに行くべきです。とくに代替が1名の場合。

ただ、取りに行く際は、どのていどのセーブが期待できるかというのは一応念頭に置く必要があります。

たまに、クローザー不在の間は、好調な中継ぎの中から適宜の人をその日その日で使い分けるという、クローザーコミッティの戦略がとられる場合があります。このときに、候補の一人を取りに行くのかは、クローザーの価値が高いリーグでも相当迷います。

たとえば、CLが故障により2週間戦線を離れるとします。その代替を、A,B2名のセットアッパーが交互につとめるとします。このときに稼ぐセーブの期待値はいくらか。

2週間の間の試合数は10-14くらいです。とりあえず12で計算するとして、期待できる勝率は5割(野球は他のスポーツと違い、だいたい4-7割に全チームが集中するため、基本勝率5割で計算して大丈夫だと思っています)。そのうち4割にSVのチャンスがあるとすると、2週間のSVの期待値は12*0.5*0.4=2.4。2名で分けると期待値は1です。

最もこういう小さい値は振れが大きい(最大はやはり6とか8まで稼げる可能性はあると思います)ので、枠に余裕があれば、とってもいいと思いますが、通常厳しいリーグほどFAの層が薄く、add/dropの甲斐がなく、落としたい選手が少ないものです。従って、たとえCLの価値が高騰しているリーグでもクローザーコミッティの一員をとるというのは二の足を踏んでしまうことも多いです。

もっとも、その後の運用で実はコミッティではなく、1名がほとんどのセーブ機会を担うという状況になれば別ですが。

CLをdropするとき

クローザーではなくなったり、怪我をすると、「金」が金でなくなります。よってdropすることになります。

ただ、CLの希少価値というのはここでも影響してきて、不調の場合、完全に目がなくなった(代替が大活躍をしていて、かつ、当該CLがセットアッパーとして引き続き不振である)とか、復帰に1ヶ月以上かかる様なときは、dropでもいいとおもいますが、それが確定するまでは、多少むだかもと思いつつ持っておくというのが大事な戦略になろうかと思います。出戻りというのは結構ありますから。

ま、いろいろ書きましたが、基本的にはCLであればaddし、そうでなければdropする、それだけです。


add/dropな日々(2) 一時的な起用は非効率!?

数字から現れる調子を見て、Orank低いFAの好調期間を取りに行くというadd/dropをもくろむのは理屈上不効率です。

こういったadd/dropを勧めておいて言うのも何ですが、不利益は認識しておく必要があります。


不利益を被る理由は、好調になり始めの数字を逃し、好調ではなくなった後の不調期間の結果を一部被るからです。すなわち、好調期間だけとるのは難しく、通常好調の後半と不調になりかけの前半などというように調子の曲線(こんなものがあるとしてですが)を後追いすることになるので、完全に上だけとるというのは難しいということになるのです。

したがって、たとえ調子曲線があるとしても、「数字だけ追いかけている限り」、その選手の当該期間の通算成績ほどの恩恵を被ることはむつかしいのではないか、と思われます。

たとえば、年間ランクが一緒のOrank高い人(X)と低くFAにいる人(Y、Z)がいるとして、7日間(7週間でも、7ヶ月でもなんでもいいのだが)の成績が、以下のように変動するとします。X、Yは○○○×××○、Zは○×○×○×○。いずれもずっと保有していたときの成果は同じで、枠を7つ使い、○を4つ獲得。

表にするとこんな感じです。

   X  Y Z
1  ○  ○ ○
2  ○  ○ ×
3  ○  ○ ○
4  ×  × ×
5  ×  × ○
6  ×  × ×
7  ○  ○ ○

この場合、add/dropの対象ではなく、ずっと保有するXについては7つ枠を使い○を4つ獲得できます。

では最初FAにいるYについてはどうでしょうか。

2つのadd/dropの性向を用いて検討してみます。

この二つを仮に短期add/drop型(一度結果がでるとadd/dropするひと。つまり、○が一度出ると次にaddする。×が一度出ると次にdropする)とし、長期型をそれぞれ2度とします。

Y1はいずれの立場でもウントされない。

短期型はY2の○をとれる。

長期型はY3から。

どうせいつか落とす選手なんだから、冷静に3終了時にYを落とせば2つ(または1つ)枠を使い○を2つ(または1つ)獲得するという最高の結果を得ることができますが。ただ、これは短期型でも長期型でもできず、いずれもY4の×は被ります。

短期型は、ここで終了。長期型はY5の×も被る。

Y7の○はいずれの型でも獲得できない。

で、7終了時のXYが同じ成績(○4つ、×3つ)であるが、生かし切れるのは、

X: ○4つ (枠7つ)
Y(短期売買型): ○2つ (枠3つ、2-4)
Y(長期保有型): ○1つ (枠3つ、3-5)

○の数で言うとX>Y(短期)>Y○を4つ獲(長期)
枠の効率性で言うと、Y(短期:2/3)>X(4/7)>Y(長期:1/3)

ではZはどうでしょうか。

Z (短期型): ○0 (枠3)
Z (長期型): ○0 (枠0)

○の個数、枠の効率性とも
X>0(何もしない)=Z(長期)>Z>(短期)

従って、Orankが高い人と低い人が同じ成績を残せるとしても、基本的にはOrankが高い人(この場合X)の価値が一番高いことになります(落とさない超長期投資になるからですね)。

Yについては、短期型(2/3)はX(4/7)を超える枠の効率的な使用を実現しています。ただ、問題は枠4つをさらに使う必要があることです。ここでもうまくYタイプがつかめればいいですが、Zタイプをつかんでしまうと大損。

Orankが低い実績のない人ほど好調期間が少ない(たとえば1日だけ大あたり)ので、Yタイプの選手(実績選手と同じくらいの成績変動)の選手の方がZタイプ(1日だけ大当たり)の典型的な実績のない選手よりも数は少ないのが通常です。

したがって、たとえ枠の効率性はあるとしても、なお安定度ではXの方が高く、したがって7枠使用時の結果はXをずっと持っている方が役に立つということは大いにあることです。

特に①過去の数字の流れでadd/dropをしがちで、かつ②与えられた枠を全部使用するのが難しい「野手」については、この理屈が典型的に当てはまりがちです。

なお、Zについては、関わらない方がいい(笑)というadd/dropをいっぱいしたい人には悲しい結果になっています。

過去の数字の流れだけ見たFAのadd/dropでやっていけると言い切るためには、よっぽどの見る目があるといえるか、FA層が厚くOrankの高いレギュラーとFAの人の実力がきわめて拮抗していることなどの状況が必要になりそうです。

個人的には、アメフトの様に1戦目的でadd/dropする先発については、この最初の好長期間を逃すという要素は少なく、別の議論も可能かなと思っていますが、野手は実際の感覚とも合うのかなぁと思います。

add/dropを繰り返して今のランク(今期総合であったとしても)がいい人を集めたとしても、案外ずっと長期保有の人と差がつかないのはここら辺に理由があるのかなと思います。従前の議論通り、率などの大きい数字は特にこの傾向が顕著になるのだろうなと思います。

従って、FA層の厚いパブリックであっても、野手については、とりわけ大きな数字は確実にずっと使うレギュラーだけで確保できるように目指し、できるだけadd/dropで対応するポジションを減らすというのが私がとっている方針です。この結果、add/dropの対象とするのは、不調となっている選手のいるポジション、まだ埋まりきっていない外野・Util(個人的には内野を先に抑えますので)に限り、好調選手のいる内野のポジションはあまり手を出さずに他の目的にその枠を使うことになります。