編集者な日々(5) 変更履歴とつきあう
変更履歴を使用しないというのが米国の法律事務所の主流です。
まぁ、動きに癖があり、バグかと思われるものも多いほか、ワードに保存されるメタデータ(文字以外の修飾情報)が多くなるのを割けるというのが主な趣旨のようです。また、理屈上、履歴を入れられたデータは相手が最後にさわったものなので、履歴なしでどこを変えられているかわからない以上、それをベースに作業すべきではないというのもあります。
そうはいうものの、変更履歴を使用する場合もあるのが現実。しかも、相手のコメントをそのドラフトで採用するようクライアントに求められることもしばしば。
そのときに人間の直感で考えるのは、コメントを次々表示してくれて、採用不採用のみをちゃっちゃと決めたいと言うこと。それを実現するためのショートカットがあると便利ですよね。
というわけでこのエントリ。
変更履歴関係は、デフォルトでは、ワードのショートカットキーは設定されておらず、マウスでの作業がメインとなりますがこれは相当面倒。
そこで、以下のようなショートカットキーをマクロで一括設定して使用することにしています。マクロを使用せずに一個ずつショートカットを設定する場合は、メニューの、ツール→ユーザ設定→オプション→キーボードから、コマンド設定の分類でツールを選び、command =のあとにある単語を探してもらうと個別に設定できます。たとえばNextChangeOrCommentとかですね。
これを設定すると、履歴をalt+上下で探し、それについて採用不採用をalt+左右で決定していくことができ、作業が結構早くなったりします。
よろしければ、お試しください。
'次の変更履歴 alt 下
CustomizationContext = NormalTemplate
KeyBindings.Add KeyCode:=BuildKeyCode(40, wdKeyAlt), KeyCategory:= _
wdKeyCategoryCommand, Command:="NextChangeOrComment"
'前の変更履歴 alt 上
CustomizationContext = NormalTemplate
KeyBindings.Add KeyCode:=BuildKeyCode(38, wdKeyAlt), KeyCategory:= _
wdKeyCategoryCommand, Command:="PreviousChangeOrComment"
'履歴を承諾 alt <-
CustomizationContext = NormalTemplate
KeyBindings.Add KeyCode:=BuildKeyCode(39, wdKeyAlt), KeyCategory:= _
wdKeyCategoryCommand, Command:="AcceptChangesSelected"
'履歴を元に戻す alt ->
CustomizationContext = NormalTemplate
KeyBindings.Add KeyCode:=BuildKeyCode(37, wdKeyAlt), KeyCategory:= _
wdKeyCategoryCommand, Command:="RejectChangesSelected"